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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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202142358分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

ルネサスエレクトロニクスの那珂工場(茨城県ひたちなか市)で21日午後に発煙があり、一時、生産を停止した。

生産復旧には影響がなかったが、3月の火災からの再稼働をしてまもなくのトラブルとなった。

ルネサスに限らず、全国の工場施設での火災件数が増え続けてきた。

厳しいコスト競争にさらされる中、安全面への投資が後手に回っている。

ルネサスの那珂工場で21日に発煙が確認されたのは、3月に火災のあったN3棟の1階床下にある自動搬送台車の電源盤だった。

生産復旧に対する影響や人的被害もなく、発煙確認から約3時間後に稼働を再開した。

消防などの調べも踏まえ、ルネサスは原因を調査するが、現状では電気系統のトラブルによるものとみられる

N3棟は319日に製造ラインの一角が燃えて生産を停止し、417日に約1か月の復旧作業を経て生産を再開したばかりだった。

ルネサスによると、3月の火災は銅のメッキを施す製造装置で、過電流により配線が切れ、樹脂部分に引火した。

過電流とは、電線や器具の許容電流を超え電気が流れること。

工場では電流の許容量を大きく設け、過電流が起こりにくい設計を採用する。

ただ、電気設備に関する事故情報を分析する製品評価技術基盤機構は、「多くの電気機器を同時に使用したり、回路部品が故障したりすることで、許容以上の電流が流れることがある」とも指摘する。

総務省消防庁の担当者は、一般家庭を含む電気火災の原因として、「たこ足など、規定容量を超えた配線による過電流は、コンセントにさしたプラグの隙間のほこりから出火するトラッキングと同様に多い」と指摘する。

過電流のみの統計はないが、消防白書によると、2019年の建物火災21003件のうち、出火原因が電気機器だったのは1268件、配線器具は1180件あった。

ルネサスは過電流の発生した原因や、過電流を防ぐブレーカーが機能しなかった原因などについて「特定には時間がかかる」としている。

現場検証をしたひたちなか・東海広域事務組合消防本部(茨城県ひたちなか市)は、「(テロや放火などの)事件性は低い」とみている。

 

過電流による工場の操業停止は過去にも起きている。

新日鉄住金(現日本製鉄)の名古屋製鉄所(愛知県東海市)で14年、停電に伴って黒煙が約2時間にわたって出続けた。

その後の調査で、停電の原因は構内の発電所から電気を送る経路で想定以上の電流が流れる過電流だったことが判明している。

ルネサスに限らず、日本の製造業では工場での火災が増えている。

消防庁によると、工場・作業場の火災発生件数は19年に1803件。
15
年から増加傾向が続き、4年で1割増えている。

旭化成のグループ会社、旭化成マイクロシステムの延岡製造所(宮崎県延岡市)では、2010月に火災が発生した。

同社から調達を受けていたヤマハやJVCケンウッド、パナソニックなどの生産に支障をきたしている。

火元は4階とみられるが、鎮火まで4日間かかったことで、具体的な原因を突き止めるのは難航している。

日本製鉄でも2012月、名古屋製鉄所にある冷延工場の電解洗浄ラインで火災が発生した。

同ラインは鋼板の表面に付着した油を除去するための設備だ。

鋼板がラインを流れるなかで、ずれて設備と接触し、発火したことが火災の原因だった。

日鉄はラインの稼働を212月まで止めている。

 

工場火災が多発する原因について、MS&ADインターリスク総研の中村純一上席フェローは、「設備の老朽化と安全検査に関する技能不足がある」と指摘し、「主要な設備が更新されても(空調、電力などの)共用設備が古いままというケースも多く、火災のリスクは依然高い」と分析する。

ルネサス那珂工場の火災について、「N3棟は20年近く前にできたので対応が進んでいなかったのではないか」(ルネサスOB)との指摘もある。

柴田英利社長は19日に開いた会見で、「火災以外でも様々なBCP対策は取っていく必要がある。コストとの兼ね合いでバランスをとって進めていく」と述べ、「設備では電子系が相対的に弱い」との認識を示した。

生産復旧と同時に、再発防止対策の徹底は欠かせない。

日本の製造業は中国や韓国、台湾企業などとコスト競争を繰り広げている。

米中対立でサプライチェーン(供給網)の見直しや調達先の分散などが進められるなか、安定供給の重要性は一段と高まっている。

日本企業は相次ぐ工場火災を他人事として片付けられない。

安全投資が後手に回れば、危機は狙い澄ましたかのように訪れる。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC225HY0S1A420C2000000/?n_cid=NMAIL007_20210423_A&unlock=1 

 

(ブログ者コメント)

3月の事故では半導体の製造が逼迫し、産業界に大きな影響を与えた。
以下は、その状況を伝えた報道の一つ。

2021420853分 レスポンス)

「本当に奇跡的に生産再開を実現するところまでたどり着くことができた」。

半導体大手のルネサスエレクトロニクスの柴田英利社長は、主力工場の火災から1か月後、ネット上での記者会見を開き、取引先の自動車メーカーなどから手厚い支援を受け、想定よりも早く復旧ができたことを明らかにした。

茨城県にある那珂工場の火災は319日に発生。

火災で停止していた那珂工場については、当初目標よりも早く今月17日に一部が稼働し、生産を再開していたが、4月中に50%、5月中には元に戻る見通しだという。

那珂工場では、車の走行などを制御する半導体「マイコン」を生産。

自動車メーカー各社も復旧に向けて全面支援に乗り出した背景には、世界的に半導体がひっ迫する中、生産停止が長引けば自動車の生産計画にも影響が出ると判断したからだが、柴田社長も「通常では考えられない支援をいただいた」と重ねて強調した。

きょうの各紙にも「ルネサス半導体来月回復、那珂工場生産見通し、火災前水準に出荷は67月」(読売)や「ルネサス出荷、7月正常化」(日経)などと大きく取り上げている。

たたし、生産能力が戻っても、製品を出荷できる状態に仕上げるまでには時間がかかる。

自動車メーカーなどへの出荷量が元の水準に戻る時期は、「火災から100日前後」との当初より710日ほど遅れて67月になる見込みで、国内の自動車生産は当面綱渡りの状態が続く可能性がある。

奇跡的な復旧があたかも「美談」のようにも思われがちだが、地震などの自然災害ではない工場火災で多大な迷惑をかけたという経営責任は免れないだろう。

https://response.jp/article/2021/04/20/345137.html

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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