2017年10月8日付で河北新報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10月7日付で河北新報から、補足的な記事もネット配信されていた。
仙台市消防局が救急隊への指令を誤り、救急車の現場到着が遅れた問題で、市消防局は7日、市役所で記者会見し、到着遅延の事実を正式に発表するとともに、これまでの非公表を謝罪した。
指令課の男性職員(43)が、119番通報者から聞き取った住所地でなく、指令書の誤った住所地に向かうよう指示し、遅延を招いたことが明らかになった。
市消防局によると、8月31日午後9時54分、青葉区の60代女性が呼吸困難となり、家族が119番した。
家族から住所を聞いた男性職員は、指令書に出力された住所と地図の住所が違うことに気づかないまま、救急隊に地図の住所地に向かうよう指示した。
救急隊は午後10時5分に地図の住所地に着き、誤りと判明。
正しい住所地には午後10時14分に到着し、女性を収容したが、搬送先の病院で午後10時48分に死亡が確認された。
女性宅は最近転居し、指令システムには現住所が登録されていた一方、地図は旧住所のままだった。
指令システムは、区役所の住民登録情報に基づいて入力された住所と周辺地図を、指令書に反映させる仕組み。
転居などで住所が変更されても、地図の更新は2カ月に1回の点検時に合わせて行われるため、一時的に旧住所の地図のままとなるケースがあるという。
市消防局は、男性職員を厳重注意とした。
小野警防部長は、「参考情報の地図ではなく、通報者から聞き取った住所に従う原則を徹底させる。来年度に新システムが稼働する予定で、運用の改善も図る」と話した。
7日に河北新報社が報道するまで事案を公表しなかった理由については、「遺族が公表を望まなかった。今後は、個人情報を守りながら適切に公表したい」と説明した
出典
『<消防指令ミス>誤住所指示で救急車到着遅れ 幹部ら非公表を謝罪』
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201710/20171008_13007.html
『指令ミスで救急車遅れ 搬送先で患者死亡 仙台市消防局が誤った住所伝える』
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201710/20171007_13028.html
10月7日21時53分に日本経済新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
指令課員が住所を聞き取り、消防署に指令書を出したが、女性は転居したばかりで、前の住所の地図が記載されていた。
地図に従って救急隊が着いた場所は空き家で、誤りに気付いた。
女性宅への到着は、本来より約5分遅れた。
指令書を作成するシステムは、氏名や住所などを入力すれば、救急要請先を文字で表示するが、地図情報は自動更新されず、手作業で行われるため、2カ月かかることもあるという。
今回の女性患者の場合、地図情報が転居後の住所に更新されず、旧住所のままだった。
指令課員は、文字で表示された女性患者の転居後の住所でなく、地図中の旧住所から救急要請があったと思い込み、確認が不十分なまま、救急隊に旧住所へ向かうよう指示した。
消防局は、指令書の地図をうのみにせず、住所表示を優先すべきだったとしている。
出典
『指令ミスで救急車遅れる 搬送先で患者死亡、仙台市』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22033400X01C17A0CZ8000/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。