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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2013842110分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

4日午前6時40分頃、滋賀県東近江市小脇町のグラウンドで、消火訓練の準備中、同市消防団の男性団員(50)が、鉄製容器(縦60cm、横90cm、深さ20cm)にエタノールをポリタンクでつぎ足した際、爆発して炎が上がった。

 

炎は周囲に飛び散り、近くにいた小学生の女児2人(6歳、8歳)と、エタノールを注いだ団員が全身やけどの重傷。他に7~70歳の男女7人が腕などに軽いやけどをした。


警察などの発表では、訓練は自治会主催で10年ほど前から続いている。

この日はラジオ体操の直後に行う予定で、約150人が集まっていた。


自治会の要請で市が消防団員3人を派遣。団員が付けた火を、住民らが消火器で消す予定だった。


市の調査に対し、団員は、「リハーサルで火を付け、消えたのを確認して、本番用に改めてエタノールを入れた」と説明。

警察は、実際は火が消えておらず、足そうとしたエタノールが気化して引火した可能性があるとみて、業務上過失傷害容疑などで状況を調べる。

 

出典URL

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130804-OYT1T00243.htm

 

 

以下は関連情報。

 

841344分 msn産経ニュース

重傷を負った女の子は全身に火が燃え移っており、泣き叫んでいた。手で火を払おうとしたが、なかなか消えず、近所の人が引っ張ってきたホースの水で、やっと消し止めることができた。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130804/dst13080413450005-n1.htm

 

842134分 朝日新聞

訓練のため、事故5分前に容器にアルコールを入れて点火したが火の勢いが弱く、ポリタンクでつぎ足したという。その直後、「ボン」という音とともに火が飛び散り、団員や女児らの衣服に燃え移ったという

市消防団長によると、「水をかけるなどして火を完全に消してからエタノールを加える」との指導が守られていなかったという。

また訓練用の水消火器はあったが、粉末が入った本来の消火器やポンプ車はなかった。

消防団には、訓練の際の安全対策や手順を決めたマニュアルもないという。

 

http://www.asahi.com/national/update/0804/OSK201308040001.html

 

84230分 京都新聞

訓練は同市の消防団員3人が指導。住民らによると、小学生約20人がオイルパンから3~4m離れたところに集められた。重傷の女児2人もその付近にいたといい、エタノールが飛散すると火が移ったという。
エタノールはアルコールの一種。炎は青白く昼間は視認しにくい。

同日午後の記者会見で市消防団は「消防団員はつぎ足す際に火が消えているのを、手をかざし、目で見て確認した」と説明した。

オイルパンの近くにいた男児(7)は京都新聞社の取材に対し「ポツポツと火が弱く出ているところに注いだ」と話している。

http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20130804000112

 

85816分 NHK関西

東近江行政組合消防本部はNHKの取材に対し、「訓練の際に、火が弱すぎた場合には、いったん消火して中身を捨てたうえで、新たにアルコールを入れ直すことになっている、一度火のついたものにアルコールをつぎ足すことは考えられない」と話し、消防団の認識が甘く、適切に行動していなかった可能性を指摘している。

http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20130805/3535381.html

 

8631分 msn産経ニュース滋賀

滋賀県内では、住民参加の消火訓練について「火を使わない」形式が主流だという。

参加者に危険が伴う問題があるほか、灯油やガソリンなどを使って火を燃やすと黒煙や悪臭が発生したり粉末消火器との併用で焼け残った廃棄物の処理に困ったりすることなどが理由。

東近江行政組合消防本部は今回の事故を受け、「火を使わない訓練の実施を検討したい」としている。

http://sankei.jp.msn.com/region/news/130806/shg13080603010000-n1.htm

 

 

 

 

(2013年8月28日 修正1 ;追記)

 

201385日付と86日付の京都新聞紙面に、水を張ったオイルパンにエタノールを入れていたなど、下記趣旨の記事が掲載されていた。

 

この事故では、鉄製のオイルパンに水を張り、エタノールを入れて着火したが、炎が弱いため注ぎ足すと、爆発音とともに炎上したという。

 

東近江消防本部は5日、同本部が適切だとする消火訓練の方法を報道関係者に公開した。

訓練では、一度点火したオイルパンは、消火器で消した後に必ず、容器の中身を全部取り除いた。

担当職員は「火種が残っている可能性もあり、引火する危険があるから」と説明する。

事故を起こした訓練では、点火リハーサル後に中身を捨てていなかった。

 

また、今回の事故では、ポリタンクからエタノールを直接注いでいた。

消防本部幹部は「エタノールなどのアルコールは揮発性が高く、空気が混じると引火しやすくなる」と説明し、公開した訓練では、万一引火した際に被害が最小限になるよう、アルコールをペットボトルに小分けしていた。

京都市青少年科学センターによると、「容量の大きいポリタンク内の空気と気化したエタノールが混ざり、爆発的な燃焼が起こった可能性がある」という。

 

オイルパンに水を張ることへの疑問もある。

事故のあった訓練を含めて、市消防団は、容器に水を張った上でアルコールを注ぐが、消防本部は水を用いない。

同センターは「アルコールは水に溶けやすく、水を張ることは訓練上、意味がなく、かえって薄まって炎が見えにくくなる」と指摘する。

炎の勢いが弱まり、「火が消えた」との団員の誤認を招いた可能性も考えられる。

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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