2022年2月1日23時27分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京消防庁は1日、救急車に載せた除細動器のバッテリーが取り付けられていなかったため、心肺停止状態に陥った男性に電気ショックを施せなかったと発表した。
男性はその後、搬送先の病院で死亡が確認されたという。
同庁は「病院の医師は、除細動器を使えたとしても効果が期待できなかったと説明した」としている。
コロナ禍で救急出動の要請が増えており、同庁によると、男性が搬送された1月31日は管内の救急隊の98%が出動していた。
このため、救急隊の経験者らによる非常用の救急隊を編成しており、今回の隊もその一つだったという。
この隊は31日午前10時35分ごろに通報を受け、丸の内消防署から出動。
東京都新宿区の70代男性宅に到着した時には、呼吸と脈があったという。
搬送中に男性が心肺停止状態に陥ったが、バッテリーが装着されていなかったため、除細動器が使えなかった。
搬送先の病院の医師に引き継ぐまでの約12分間、心臓マッサージや人工呼吸などの蘇生措置を施したが、電気ショックはできなかったという。
男性はこの日、死亡が確認された。
同庁は「事前点検が不十分だった」としている。
丸の内消防署の斉藤署長は「二度とこのような事案を発生させないよう、再発防止対策を講じるとともに信頼回復に努めてまいります」とのコメントを出した。
https://www.asahi.com/articles/ASQ217SVMQ21UTIL06S.html
2月2日6時50分にNHK首都圏からは、担当部署に報告あるいは別の救急車を呼ぶといった対応はとっていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京消防庁によりますと、31日、丸の内消防署の救急隊が通報を受けて新宿区に住む70代の男性の自宅に出動しました。
その際、救急車に備え付けてあるAEDに、本来は装着してあるはずのバッテリーがないことに救急隊員が気付いたということです。
男性は重体で、新宿区内の医療機関に搬送されましたが、搬送中に心肺停止の状態となり、救急隊員が心臓マッサージを行いました。
しかし、AEDによる電気ショックについては、バッテリーがないため、到着までのおよそ12分間にわたって実施できない状態だったということです。
また、担当の部署に報告せず、別の救急隊を呼ぶなどの対応も取っていませんでした。
男性はその後、搬送先で死亡しました。
男性が亡くなったことについて、東京消防庁は「担当の医師は電気ショックを実施したとしても効果は期待できなかったとしている」と説明したうえで、今回の事態について、救急隊が出動する前に装備の点検を十分に行っていなかったことなどが原因だとしています。
東京消防庁は今後、再発防止策を講じるとともに、当時の対応について検証することにしています。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20220202/1000076041.html
(ブログ者コメント)
2月4日に成田市で起きた救急車AEDバッテリー切れ事例では、救急車内には予備のバッテリーがあったのだが・・・と報じられていた。(後日紹介)
丸の内消防の救急車には、予備バッテリーは準備されていなかったのだろうか?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。