2021年8月12日20時44分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後5時すぎ、長野県辰野町にある「コニカミノルタサプライズ辰野工場」で爆発が起きて煙が出ていると消防に通報がありました。
消防などが駆けつけたところ、工場の外壁の一部がはがれ落ちていたということです。
警察によりますと、事故が起きた時には工場内に従業員らがいましたが、けが人はいないということです。
この工場ではプリンターに使われるトナーを製造していますが、先月には乾燥機で乾かしていたトナーの粉に静電気によって火がつき粉じん爆発を起こしたとみられる事故が起きていて、今月7日に再開したばかりでした。
親会社の「コニカミノルタ」によりますと、事故が起きたのは前回の事故と同じタイプの乾燥機だということです。
警察と消防が事故の原因を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20210812/1000068736.html
8月13日19時0分に読売新聞からは、生産ラインは遠隔操作されていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後5時15分頃、同工場の製造棟2階の生産ラインで爆発が起き、生産設備1台と工場の外壁の一部が破損した。
生産ラインは遠隔操作されていたという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f12226d2203655203a4ed044df5446e60ea1b7cd
(ブログ者コメント)
前回の爆発事故に関し、同社HPには5報として、同タイプの設備にも対策したという、下記趣旨のお知らせが掲載されていた。
ただ、原因と対策の詳細については記されていなかった。
7月6日に発生したコニカミノルタサプライズ辰野工場における火災について、現在の状況を以下のとおりお知らせいたします。
【原因特定と対策】
対象設備の火災前後のデータから、当該生産設備内での静電気が原因と特定しましたが、本原因特定の方法、対応策、安全性について、7月28日に労働安全専門の第三者機関の見解を得た上で、コニカミノルタグループとして最終検証を行い、その妥当性及び安全性を確認しました。
弊社の火災が発生した生産設備と同タイプの生産装置全てに同じ対策を施しました。
https://www.konicaminolta.com/jp-ja/newsroom/important/0810-01-01.html
(2021年9月29日 修正1 ;追記)
2021年9月27日19時13分に日本経済新聞からは、2度の爆発とも静電気による粉じん爆発だった、今後、新しい生産工程を導入するなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
コニカミノルタは27日、長野県辰野町のトナー工場で7、8月に2度発生した爆発事故の原因と工場の再稼働時期を発表した。
トナーの生産工程で静電気による粉じん爆発が起こった可能性が高いと結論づけた。
辰野工場では今後、事故の起こりにくい生産工程を新たに導入し、11月8日ごろの再稼働を見込む。
コニカミノルタの調査によると、2度の爆発事故はいずれもトナーの乾燥工程で静電気による粉じん爆発が起こったことが原因だったとした。
今後は、静電気による同様の事故が起こりにくい生産環境を構築して対応する。
同様の生産工程があり、安全点検を進めていた甲府市の工場でも新工程を導入して、10月18日に再稼働する。
辰野工場では11月8日をメドに生産を再開する予定だ。
それぞれオフィス製品用のトナーと、デジタル印刷製品用のトナーを生産している。
事故を受けて、デジタル印刷機向けのカラートナーの一部で、今後の新規受注を停止する可能性があるという。
出荷数量を調整しながら対応を進め、生産再開後の11月20日ごろから順次、供給を再開する予定だ。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC279CB0X20C21A9000000/
(ブログ者コメント)
該社HPに報告書が掲載されていないか見てみたが、第3報として以下の記述しかなかった。
事故原因には、同業他社などで類似事故再発防止を検討する上でのヒントがあったかもしれず、公表されなかったことは残念だ。
原因特定と対策
2度の事故は、いずれもトナー生産工程内の二次乾燥工程において発生しました。
事故後、データの収集・解析に時間を要しておりましたが、第三者機関の客観的な助言を含めた社内調査の結果、この乾燥工程にて発生する静電気が粉塵爆発の原因である可能性が高いとの判断に至りました。
生産再開に向けた対策として、同工程を使用しない新たな生産工程を導入することにより事故発生リスクを排除し、安全性を確保する目途が立ちました。
https://www.konicaminolta.com/jp-ja/newsroom/important/0927-01-01.html
(2021年10月20日 修正2 ;追記)
2021年10月18日15時31分にNHK信州からは、原因はフィルター内での粉じん爆発だった、1回目の爆発の後、十分な原因究明ができていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
親会社のコニカミノルタは18日、原因や再発防止策などについての説明会を開き、爆発はいずれもトナーの乾燥機でフィルター内に漂うトナーの粉じんに静電気が引火した粉じん爆発だったことや、来月上旬の生産再開に向け、事故を起こした乾燥機を使わずにトナーを生産していく方針などを説明しました。
会社側は、2回の爆発が起きたことについて「1回目の爆発のあと、十分な原因究明ができていなかった」としたうえで、「在庫や新たな生産体制を強化していくことで、2度とお客様にご迷惑をおかけしないよう努めていきたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20211018/1010020234.html
10月18日17時19分にYAHOOニュース(信越放送)からは、アースが外れていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
コニカミノルタサプライズのいばら木社長は、オンラインで開いた会見で、「トナーによる粉じんに静電気が火種となって引火したことが原因であると特定している」と説明しました。
生産の過程で電気を逃がすアースが外れ、静電気が発生しやすくなっていたことなどから、爆発が起きたということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f98e63b190a47181bb2658601fa73f2304977904
10月19日付で毎日新聞東京版からは、フィルターに静電気が発生しやすくなる不具合などで爆発したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
乾燥機のフィルターに静電気が発生しやすくなる不具合や、乾燥機内にたまったトナーの量の増加が重なり、爆発が起こったと結論付けた。
https://mainichi.jp/articles/20211019/ddm/008/020/096000c
(ブログ者コメント)
ネットで探したが、事故報告書は見つからなかった。
信越放送と毎日新聞の情報を合わせ考えると、導電性フィルターのアースが外れていたのかもしれない。
しかし、1ケ月で続けて外れるというのも考えにくい。
もしかして、最近、新規に導入したフィルターの構造が悪かった?
そういった情報こそ、有用なのだが・・・。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。