2021年8月11日17時0分に福井新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
関西電力から8月10日、福井県に入った連絡によると、営業運転中の大飯原発3号機(福井県おおい町、加圧水型軽水炉、出力118万キロワット)の循環水ポンプの配管の海水漏れについて、関電は同日、原因と対策をまとめた報告書を原子力規制委員会に提出した。
雨水が配管に長年垂れ続け、腐食が進み、直径約4センチの穴が開いたと推定。
関電は対策を施し、11日から出力100%の「定格熱出力一定運転」に戻す予定。
循環水ポンプは2台あり、発電タービンを回した蒸気を冷やして水に戻す復水器に海水を送り込む設備。
4日に空気抜き弁付近の接続配管(直径約17センチ、長さ約13センチ、厚さ約7ミリ)で海水漏れを確認し、運転出力を65%に下げた。
配管はタービン建屋地下1階にあり、換気ダクトを伝って雨水が落ち、塗装がはがれ全体的に減肉が進んでいた。
定期検査で目視点検の対象とされているが、関電は「床面から約35センチの低い位置にあり、死角になっていた」とした。
空気抜き弁は約20年前から使っていないため、撤去して配管を直径90センチのマンホールふたに取り換えてふさぐ。
関電は美浜、大飯、高浜の全原発で視認しづらい部分の外観点検を行い、問題はなかったとした。
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1376243
8月11日12時45分にNHK福井からは、資材搬入用の屋根板の隙間から雨水が入り込んだなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
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関西電力が原因を調べたところ、資材の搬入のために取り外しができるようになっている屋根板の隙間から雨水が建屋内に入り込み、配管まで流れ落ちた結果、腐食が進んで穴が空いたとする調査結果を10日、原子力規制委員会に提出しました。
この場所は定期検査の際に目視での点検の対象でしたが、さびを防ぐための塗装が劣化し腐食が進んでいたということで、長い間見落とされていた可能性があるということです。
関西電力は、水漏れが起きたあと、原子炉の出力を通常の6割程度に下げて運転を続けてきましたが、穴が空いた部分を撤去して使用を停止したうえで、11日からフル出力での運転を再開しています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/20210811/3050008758.html
※以下は同社HPに掲載されていた写真や図解付きのプレスリリース。
https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2021/pdf/20210810_1j.pdf
(ブログ者コメント)
プレスリリース掲載写真を見ると、開口箇所は空気抜き弁取り付けフランジの下部。
定期点検時、フランジの下まで覗き込むことまではしていなかったということか・・・?
他方、当該弁はグレーチング床の真横にあるので、雨天時に人が通れば、弁に雨滴が当たっていることに気付きそうな気もした。
滅多に人が通らない場所?
あるいは、気付きはしたが、弁は塗装されているから問題なしと自分で自分に言い聞かせた?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。