2017年10月23日13時2分にNHK福岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10月22日22時44分にNHK福岡からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午後5時前、福岡市東区千早の7階建ての病院の建設現場で、高さ30m、幅60mの作業用の足場が崩れ、近くを歩いていた福岡県須恵町の男性(63)が下敷きになり、死亡した。
警察は、台風による強風で足場が崩れた可能性があるとみて現場検証を行い、当時の状況を詳しく調べている。
警察によると、目撃者の話では、男性は大きな音に気づいて逃げようとしたものの、間に合わなかったという。
また、工事を請け負っている建設会社によると、通常、日曜日は作業は行われていないという。
気象台によると、福岡市では22日午後5時ごろ、22.1mの最大瞬間風速を観測するなど、台風の影響で強い風が吹いていたという。
警察は関係者から話を聞いて、工事の安全管理に問題がなかったか、捜査を進めることにしている。
今回の事故について、工事を請け負っている「安藤ハザマ」九州支店は、「痛ましい事故が起きてしまい残念です。謹んでお悔やみを申し上げます。現段階では事実確認を行っているところで、現地での当局の調査を待って原因究明にあたりたい」と話している。
現場は、JR千早駅から西におよそ500m離れた、国道3号線の近く。
出典
『足場崩落事故 台風の影響か』
http://www.nhk.or.jp/fukuoka-news/20171023/5051061.html
『工事中足場崩れ 男性死亡』
http://www.nhk.or.jp/fukuoka-news/20171022/5024691.html
(ブログ者コメント)
映像によれば、重量鉄骨の枠組みができた建物の全面に防塵シートで覆われた足場が設置されており、その一面全てが倒壊していた。
(2018年9月27日 修正1 ;追記)
2018年9月25日12時15分に産経新聞westから、下請けから台風対策の相談があったが、現場責任者は台風がそれたという情報があったため応じなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
福岡県警は25日、安全対策を怠ったとして、業務上過失致死容疑で、工事元請けのゼネコン安藤ハザマ(東京)の責任者の男性2人を書類送検した。
県警によると、2人は普段現場を見ていた男性(54)と、事故前日に代行をしていた男性(49)。
いずれも、「台風がそれたとの情報があったため、情報収集を怠って適切な措置をしなかった」と、容疑を認めているという。
・・・・・
書類送検容疑は、台風の進路を予測できたのに、シートを外して風の通りを良くするなどの安全対策を怠り、近くを歩いていた福岡県須恵町の無職男性を死亡させた疑い。
県警によると、足場を組んだ下請け会社は、事故前日に、責任者らにシートの扱いについて相談していたという。
当日は建設作業はなく、責任者ら関係者は現場にいなかった。
出典
『福岡の足場倒壊死亡事故、元請け・安藤ハザマの責任者2人書類送検』
http://www.sankei.com/west/news/180925/wst1809250048-n1.html
9月25日13時28分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
書類送検容疑は昨年10月22日午後4時50分ごろ、九州北部に台風21号が接近していたにもかかわらず、地上7階建ての病院建設工事で組まれた鉄製の足場(高さ約30m、横幅約70m、重さ約60トン)を覆うシートをはがす安全対策を怠り、シートが暴風にあおられて足場が倒壊し、下敷きとなった通行人男性を窒息死させたとしている。
県警によると、2人は前日と当日の現場責任者。
いずれも、「台風がそれたとの情報があり、適切な措置を怠った」と、容疑を認めているという。
足場を組んだ下請け業者は、2人の指示を受けて働いていたため、刑事責任は問えないと判断した。
出典
『福岡足場倒壊死 安藤ハザマの現場責任者2人を書類送検』
https://mainichi.jp/articles/20180925/k00/00e/040/215000c
9月25日13時25分にNHK福岡からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察が捜査を進めた結果、元請けのゼネコン、「安藤ハザマ九州支店」の現場監督2人が、下請け会社から「台風で足場が崩れる危険性がある」と指摘されながら、風の影響を減らすための対策を取っていなかったことが分かったという。
2人は警察の調べに対し、「台風がそれたという情報を受け、対策を取らなかった」などと容疑を認めているという。
出典
『足場崩落で現場監督2人書類送検』
https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20180925/0002338.html
(ブログ者コメント)
台風がそれたという情報の中身が気になり、調べてみた。
以下は、事故の2日前、10月20日11時23分に琉球新報に掲載されていた記事中の進路予想図。(気象庁HPから転載、10月20日6時0分時点の予想進路。)
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-596657.html#prettyPhoto
当該図によれば事故当日、確かに、福岡からは、かなりそれる予報となっている。
※実際、その後は、当該予想図よりもさらに東寄りのコースを進んだ。
http://www.jma.go.jp/jma/press/1710/22a/kaisetsu2017102214.pdf
ということは、毎日新聞の「九州北部に台風21号が接近していたにもかかわらず」という記述は、誤報の可能性がある
しかしながら風や雨は、台風から数100km離れた場所でも、台風の影響を受けて強まることがある。
その点、どのように考えていたのだろうか?
産経新聞westの記事に「情報収集を怠って」とあるのは、風の情報収集を怠って、ということだろうか?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。