2017年8月11日12時58分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午前11時半頃、神奈川県鎌倉市大船と横浜市栄区の市境にある砂押川で「コイが大量に死んでいる」と、通行人から大船署などに通報があった。
同署員らが川の水質を調べたところ、水素イオン指数(pH)が急上昇しており、コイ約90匹が死んでいた。
横浜市の発表などによると、JR大船駅エリアで5月から実施している再開発事業の工事現場から、排水が川に流入したことが原因とみられる。
工事現場では、コンクリートの粉塵を抑えるため散水を続けていたが、川に向かって傾斜になっている場所から粉塵を含んだ水が、何らかの原因で川に流れていったという。
発覚直後、排水漏れを防ぐ土のうを積むなどしたところ、川の水質が元に戻った。
コンクリートが水に溶けて水素イオン指数が上昇したとみられる。
工事を請け負っていた大船駅北第2地区市街地再開発組合事務局は、「被害の拡大防止に努め、原因を究明したい」と述べた。
コイの突然の大量死に地元住民たちは動揺した。
川の近くに住む主婦(72)は買い物帰り、川の水が白く濁り苦しそうにはねるコイの姿を見かけて、異変に気付いたという。
すぐに鎌倉市役所に連絡し、また川に戻ったが、すでに大量のコイが死んでいたといい、「この川にはコイやカモといった生き物がいて、見ていて和んでいた。本当にかわいそう」と落胆していた。
出典
『排水流入か、川のコイ大量死…pH急上昇』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170810-OYT1T50110.html
8月11日2時0分に神奈川新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大船駅北第二地区市街地再開発組合は10日、JR大船駅笠間口近くの解体工事現場から粉じんを含む排水が砂押川に流入し、コイ約90匹が死んだと発表した。
同組合によると、流入は、同日午前11時半ごろに「コイが死んでいる」と連絡があって判明。
解体工事現場(横浜市栄区笠間2丁目)付近から柏尾川までの約500mにわたってコイが死んでいた。
死骸は同組合が回収した。
工事現場では、粉じんを抑えるために水をまき、沈殿槽で汚泥と水を分離して処理していたが、まいた水の一部が何らかの理由で排水溝を通って隣接する砂押川に流れ込んだとみられる。
通報を受け、同組合は工事を停止、土のうで排水の流入を止めた。
同組合では、早期に原因を究明して対策を講じるとしている。
出典
『川に排水流入、コイ90匹死ぬ JR大船駅近くの工事現場から』
http://www.kanaloco.jp/article/270397
8月10日18時49分にNHK神奈川からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午前11時半ごろ、横浜市と鎌倉市の境を流れる砂押川で「コイが大量に死んでいる」と、通りかかった人から通報があった。
これをうけ、横浜市や鎌倉市の担当者が現場を訪れたところ、500mにわたっておよそ90匹のコイが死んでいるのが確認されたという。
周辺の水が濁っていたため、市が水質調査を行った結果、基準値を超えるアルカリ性が検出されたことから、上流の横浜市栄区のビルの解体工事現場から出る排水を調べたところ、さらに強いアルカリ性が確認された。
このため横浜市などでは、この排水が川に流れ込んだことが原因の可能性があるとみて、確認を進めるとともに、工事現場の排水溝をふさぐなどして対応を急いでいる。
出典
『コイ大量死 解体工事排水原因か』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/1055959001.html
(ブログ者コメント)
コンクリート成分の混じった高アルカリ性の排水が川に流れ込み魚が死んだ事例は、過去に何件か本ブログでも紹介している。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。