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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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201452日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。

 

 

(2014年7月12日 修正2 ;追記)

 

201474日付の朝日新聞富山全県版(聞蔵)から、ガス爆発だったと消防は推測したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

氷見市消防本部は、「ガス爆発の可能性が推測される」とする報告書をまとめた。5月23日付で同本部消防長に提出した。

 

同本部予防課によると、集じん装置や炉内に設置された冷却用バルブに破損がなく、水蒸気爆発の可能性は低いと指摘。

そのため、炉内でガスが発生したことによるガス爆発の可能性を挙げたが、具体的な原因は「断定できない」とした。

 

また、軽傷者1人に聞き取りを実施。クレーン操作後に階段を降りている際、「ドーンという音を聞いた後、熱風を浴びて目の前が真っ暗になった」と話したが、事故の詳しい状況は見ていないという。

 

 

本件、2014613日付で中日新聞から、会社の事故調査委員会は炉内で発生した一酸化炭素が原因だったと推定しているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

親会社の建設機械大手「コマツ」の事故調査委員会は12日、一酸化炭素(CO)が溶解炉内で大量に発生し、爆発につながった可能性があるとする中間報告を公表した。

 

爆発は4月25日に、炉内に自動吹き込み装置を差し込んで酸素を送り、溶けた鉄15トンの不純物を取り除くとともに、炉の壁に張り付いた酸化鉄(バリ)をはがす作業中に起きた。

 

中間報告によると、社員が送り込んだ酸素とバリに含まれる酸素が、溶けた鉄の中の炭素と結合。大量のCOが発生して溶けた鉄が沸き立ってあふれ、2カ所の開口部を一時的にふさいで密閉状態になった。

その後、開口部のわずかな隙間から入り込んだ酸素が、炉内にたまった大量のCOと反応し、急速燃焼が起きて熱風が生じ、開口部から鉄とともに外に噴き出したという。

 

調査委は、予想を超える大きなバリが落ち、溶けた鉄が沸騰したことが事故につながった可能性があるとみている。

 

爆発した炉は,昨年9月に導入した新型。同じ工場にある旧型の炉よりも開口部が狭く密閉性の高い構造で、調査委は、COが大量にたまりやすい状態だったとみて調べている。

 

調査委は鋳造工学の専門家ら6人でつくり、5月から3回の会合を開いた。7月に第4回会合を開く。最終報告の時期は未定。

 

県警は独立行政法人「労働安全衛生総合研究所」とともに原因を調べており、入院中の社員3人の回復を待って調べる。

 

出典URL

http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2014061302100007.html

 

 

61430分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

親会社コマツ(東京)の事故調査委員会(委員長=木口昭二・近畿大教授)は12日、中間報告を公表した。

原因として、溶解炉内で大量発生した一酸化炭素(CO)と炉外から流れ込んだ酸素が急速に反応し、生じた熱風が炉外に噴出した可能性を指摘した。


報告によると、事故のあった4月25日、工場では炉内で溶けた鉄(溶鋼)に酸素を吹き込んでガスを発生させ、不純物を取り除く作業などが行われていた。


その際、炉内に付いたバリ(酸化鉄)が溶鋼に落ち、酸化鉄と吹き込んだ酸素が、溶鋼中の炭素と反応して大量の一酸化炭素が発生した。
これにより、膨張した溶鋼が炉の開口部をふさぎ、炉内が一時、酸素不足の状態に。

その後、開口部にできた隙間から入った大気中の酸素と一酸化炭素が急速な燃焼反応を起こし、二酸化炭素とともに生じた熱風が一気に炉外に噴き出した可能性があるとした。


同社は「過去の事故を調べても同じような例が無く、予期せぬ事態が重なった」とし、今後も詳しい原因を調べて再発防止策を検討する。

報告書は、氷見署などにも11日に提出した。


同署は、独立行政法人・労働安全衛生総合研究所(東京)と協力して原因を調べ、負傷して現在も入院中の社員3人からも回復を待って事情を聴く方針。

出典URL

http://www.asahi.com/articles/ASG6F3VT1G6FPUZB002.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

○第1報は下記参照。

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3868/

 

○中間報告書には、『検証結果、水蒸気爆発や粉じん爆発の可能性は極めて低く、残る可能性はガス爆発』といった趣旨のことが書かれている。

詳細は下記参照。

http://www.komatsu.co.jp/CompanyInfo/press/pdf/kcx_report-2.pdf

 

 

 

(2014年12月9日 修正3 ;追記)

 

2014126日付で朝日新聞富山全県版(聞蔵)から、中間報告を踏襲した最終報告が公表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

126日に毎日新聞富山版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

事故調査委員会は5日、最終報告書を公表した。

 

報告によると、事故原因は、密閉状態となった溶解炉内で酸化鉄から発生した酸素などが鉄くずの中の炭素と反応し、大量の一酸化炭素(CO)が発生。炉内が一時、酸素不足となった後、炉外から一気に流入した酸素と急速に燃焼反応を起こし、二酸化炭素とともに生じた熱風が炉外に噴出した可能性を指摘。6月の中間報告を踏襲した。

同様な事故は、国内で前例はないとしている。

 

再発防止策は、COの大量発生の抑制と、炉内の密閉状態解消のための方策を明記。

さらに、事故発生時に被害を最小限にできるよう、炉前作業の無人化や、高温から体を守る防護具変更などの対策も挙げた。

 

事故の起きた炉は現在も停止しており、復旧に向けて審議しているという。

 

出典URL

http://mainichi.jp/area/toyama/news/20141206ddlk16040574000c.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

2014125日付で親会社のコマツのHPに、報告書が概要版とともに掲載されていた。

 

http://www.komatsu.co.jp/CompanyInfo/press/2014120513101812023.html

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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