2015年8月3日19時13分にNHK青森から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月3日11時18分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
六ヶ所村にある使用済み核燃料の再処理工場で、2日夜に高レベル放射性廃棄物の廃液の漏れなどを監視する機器4つが相次いで故障したトラブルで、事業者の日本原燃は復旧作業を急ぐとともに、故障の原因は落雷と見て、引き続き詳しい原因を調べている。
このトラブルは2日夜、六ヶ所村にある使用済み核燃料の再処理工場の「分離建屋」と呼ばれる施設で、高レベル放射性廃棄物の廃液の漏れや、内部で発生するガスの圧力を監視する機器、あわせて4つが相次いで故障し、異常を示す警報が作動するなどしたもの。
日本原燃によると、機器は現在も復旧しておらず、直接、廃液の漏れなどを監視できない状態が続いているが、そのほかの機器の監視では、廃液の水位やガスの圧力などに異常がないため、放射性物質は外部に漏れていないという。
また、トラブルの原因について日本原燃は、落雷が影響した可能性が高いとみているが、「分離建屋」には複数の避雷針が設置されているということで、故障した機器の復旧作業を急ぐとともに、落雷が起きた場所の特定など、どのように故障が起きたのかトラブルの原因を詳しく調べている。
「分離建屋」は、使用済み核燃料から高レベル放射性廃棄物を分離し、ウランやプルトニウムを取り出す施設だが、国の安全審査を受けている段階で、現在は停止している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/aomori/6083866051.html?t=1438636128770
http://mainichi.jp/select/news/20150803k0000e040144000c.html
8月8日付で読売新聞青森版からは、続報的記事が下記趣旨でネット配信されていた。
日本原燃は7日、使用済み核燃料再処理工場(六ヶ所村)で、管理区域内の建屋の放射線レベルを計る装置など計25機が2日から故障していたことを明らかにした。
同日午後に発生した落雷が原因とみられ、復旧を急いでいる。
原燃によると、25機のうち、管理区域内にあり安全上重要な装置は11機。
前処理建屋内で使用済み燃料を溶かす槽の放射線レベルを測定する装置や、分離建屋内でウラン溶液を加熱して濃縮する缶の蒸気の温度計などが正確な数値を示していなかった。
残り14機は、管理区域外の建物の火災報知機などだった。
分離建屋では、高レベル放射性廃液が漏れた場合に異常を検知する装置など4機が、同日の落雷が原因とみられる故障を起こしていた。
原燃は、「原因を詳細に調査し、一連の故障に関する報告をとりまとめる」としている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/local/aomori/news/20150807-OYTNT50382.html
8月11日17時49分に産経新聞からは、調査の途中経過に関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。
原燃は11日、落雷の影響により、装置に異常な電流が流れた可能性があるとする調査の途中経過を国に報告した。
原燃によると、29機器で異常が見つかり、うち15機器は安全上重要な機器だった。
廃液の漏れを検知する装置などでは二重になっている機器の両方が故障したため、事故時に放射性物質を建物内に閉じ込める機能が失われたと判断、国への報告対象とした。
2日夜に工場敷地で落雷があり、建物間にケーブルを通す地下道を通じて異常な電流が流れ、機器からの信号を伝える部品が壊れた可能性があるとしている。
原燃によると、11日時点で29のうち11の機器が復旧している。
出典URL
http://www.sankei.com/affairs/news/150811/afr1508110035-n1.html
(ブログ者コメント)
以下は、日本原燃HPに掲載されていたプレスリリース。
8月3日付
再処理工場分離建屋内(管理区域内)における安全上重要な機器の故障について
http://www.jnfl.co.jp/press/pressj2015/pr150803-1.html
8月11日付
再処理施設 分離建屋における安全上重要な危機の故障について(経過報告)
p10 ・敷地内の数箇所に落雷した可能性が考えられる。
・主排気筒に落雷したと仮定した場合、雷撃電流が地表面近くのトレンチ等の構造物に分流するなどして、トレンチ内のケーブル等に影響を与えたことが考えられる。
http://www.jnfl.co.jp/press/pressj2015/20150811besshi.pdf
キーワード;逆流雷?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。