2019年2月5日16時42分にNHK関西から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
奈良公園に生息する国の天然記念物「奈良のシカ」との接し方を誤り、突き飛ばされるなどしてけがをした人が、今年度、200人を超え、過去最悪になっている。
このうち8人は骨折していて、奈良県は、「シカはあくまで野生動物で、鹿せんべいを与えるときに、じらすなどして刺激しないでほしい」と注意を呼びかけている。
奈良公園は、野生のシカと触れ合える世界的に珍しい人気の観光地だが、奈良県によると、観光客がシカに突き飛ばされるなどして、けがをした人が今年度は先月末までに209人に上り、これまでで最も多かった昨年度の186人を超え、過去最悪を更新しているという。
このうち8人は、シカに突き飛ばされたり、驚いたはずみで転んだりして腰などを骨折する大けがをしたという。
骨折した人は、記録が残っている昨年度までの8年間であわせて10人だったということで、今年度は特に急増しているという。
また、骨折をした人のうち5人は外国人観光客で、大けがにつながる事故は、シカの気性が荒くなる9月から11月の発情期に集中しているという。
奈良県奈良公園室の北畑室長補佐は、「奈良のシカは人になれてはいるが、あくまで野生なので、基本は遠くからそっと見守ってほしい。鹿せんべいをあげる時は、じらさず、素早くあげるなど、優しく接してほしい」と話していて、シカによる事故に遭わないよう、観光客などに注意を呼びかけている。
【観光客などに注意呼びかけ】
シカによる事故などのトラブル対応のため、奈良県などが設けた「奈良公園のシカ相談室」では、相談員が毎日、公園内をパトロールし、シカとの接し方について観光客などに注意を呼びかけている。
「奈良のシカ」は、ふだんはおとなしく、奈良公園のシンボルとして地元の人や観光客に親しまれているが、鹿せんべいを与える際にじらしたり、与えるふりをして与えなかったりすると、怒って攻撃してくることもある。
「奈良公園のシカ相談室」では、増え続ける外国人観光客がシカに突き飛ばされるなどの被害に遭わないよう、去年12月、手のひらサイズの翻訳機を導入し、英語や中国語などの音声で注意を促している。
5日も中国人観光客の幼い子どもが、1人でシカに近寄り、鹿せんべいを少しずつ与えてじらしているのを確認し、相談員が翻訳機を使って、「シカは野生動物で攻撃することがあります」という内容の中国語の音声で注意を呼びかけていた。
「奈良公園のシカ相談室」の相談員、新井さんは、「シカはおとなしい動物と思われていますが、接し方を間違えると、時には人を攻撃することがあります。ひと事と思わずに優しく接してほしいです」と話している。
出典
『奈良のシカでけが人増加 骨折も』
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20190205/0012318.html
(ブログ者コメント)
本件、本ブログで2017年5月、エサやり時の注意点をスマホ動画やポスターで外国人にもPRするという情報を紹介しているが、そういった対策が功を奏していないようだ。
インバウンドの増加といった側面もあるかもしれないが・・・。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。