2018年10月6日20時32分にNHK福井から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午前11時、運転を停止している高浜町の高浜原発1号機の管理区域の中で、原子炉格納容器に沿って設けられた通路に仮置きされていた鉄骨材が7m下に落ち、神戸市の鉄筋工、武田さん(男性、59歳)の右肩に当たった。
鉄骨材は長さ2m、重さは20kgあり、通路と格納容器の壁の間にある10cmのすき間から落ちたとみられ、武田さんは肩の骨を折る大けがをして、病院で手当てを受けている。
関西電力によると、高浜原発1号機は平成23年1月から運転を停止し、現在は再稼働に向けた安全対策工事が進められていて、けがをした武田さんは事故当時、鉄筋を運ぶ作業をしていたという。
警察や関西電力は、鉄骨材が仮置きされていた場所から落ちた原因など、当時の事故の状況を詳しく調べている。
出典
『高浜1号機で労災・作業員大けが』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/20181006/3050000562.html
10月6日22時47分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
原子炉格納容器の外側に設置された足場に仮置きしていた鉄骨が落下した。
武田さんは、格納容器を取り囲む壁を強化するための工事に従事していた。
出典
『原発で鉄骨落下、男性重傷 工事中の関電高浜1号機』
http://www.sankei.com/west/news/181006/wst1810060038-n1.html
関西電力からは10月6日付で、下記趣旨の記事がプレスリリースされていた。
負傷した作業員は、アニュラス※1内の通路におり、約7m上から落下してきた鉄材(L型・長さ2m・重さ20kg)に当たり、背中を負傷しました。
アニュラスには、格納容器外面に沿って一定の高さごとに通路が設置されていますが、格納容器外面と通路の間には隙間(約10cm)があります。
当時、被災場所の約7m上の通路で鉄筋の搬入作業を行っており、作業エリア確保のために既に仮置きされていた鉄材を移動させた後、この隙間から落下したものです。
※1:原子炉格納容器と原子炉建屋の間にある、気密性の高い円環状空間。
その空間を負圧に保つことで、事故時に原子炉格納容器から漏えいする放射性物質を閉じ込める機能を有する。
出典
『高浜発電所1号機格納容器上部遮蔽設置工事における協力会社作業員の負傷について』
http://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2018/pdf/1006_1j_00.pdf
(ブログ者コメント)
物品落下を防ぐためのハード対応、たとえば通路の縁を幅木のような感じで立ち上げておくなどの対策はとられていなかったたのだろうか?
ブログ者が勤務していた工場では、全ての床(塔に上がる途中のプラットフォームを含む)や通路で対策されており、それが当たり前だと思っていたのだが・・・。
それとも、落下防止用に立ち上げていた、その上に鉄骨が置かれていたのだろうか?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。