2019年12月10日18時3分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
インドネシアの南スラウェシ州で10日、漁師が全長約3メートルの深海魚「リュウグウノツカイ」を捕獲したとインスタグラムに写真を投稿したところ、「日本で大地震・津波の前兆とされる」などと拡散、不安が広がった。
インドネシア気象庁は、「日本の伝承に明確な根拠はない」と火消しに走っている。
投稿されたのは、同州スラヤール島の海で漁師らが漁船にリュウグウノツカイを横たえ、笑顔を見せる写真や動画。
「この魚は大地震と津波が来るサインだ」などと記した。
11日までに8万件を超える「いいね!」がつく一方で、「注意しろ」、「神様にもっとお祈りしないと」などと怖がる声がSNS上では相次いだ。
中には、「海の乱れを感じて深海から姿を見せるので、日本人はよく『地震・津波の使者』と捉える」との投稿もあり、地元メディアが取り上げた。
気象庁には取材が殺到。
ダリヨノ地震・津波軽減課長は朝日新聞に、「日本の研究者による最新の科学調査で、明確な相関性は無いと示された。多くのインドネシア人が迷信を信じているのは驚きで、パニックになる必要はないと伝えなければならない」と答えた。
東海大の織原義明准教授(地震・火山予測)によると、1928年11月~2011年3月に、日本周辺ではリュウグウノツカイなど地震の前兆と言われる深海魚の出現が計336件、確認された。
出現から30日後までにマグニチュード(M)6以上の地震が、半径100キロメートル以内で発生したかを調べたところ、07年の新潟中越地震の1件しかなかった。
このため、「深海魚出現は防災情報として有用ではなく、伝承は迷信」と結論づけた。
https://digital.asahi.com/articles/ASMDB4WRJMDBUHBI01Y.html?pn=4
(ブログ者コメント)
〇関係なしという日本の研究結果は、本ブログでも紹介スミ。
2019年7月8日掲載
『2019年7月1日報道 東海大学などによれば、地震の前兆と言われる深海魚の出現は過去83年間に336回あったが、そのことと100km圏内で起きたM6以上の地震との間に関連はなかった』
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/9810/
〇その研究結果は今年6月26日に発表されたばかりだが、よくぞまあ、インドネシアの気象庁がそういった情報まで把握していたものだ。
〇掲載写真を見ると、魚体は実にカラフル。
さすが南国の魚だ。
日本での捕獲写真では、ヒレこそ赤いが魚体は太刀魚のような感じだったのに・・・。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。