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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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201352540分と5271719分にNHK水戸から、5262113分に朝日新聞から、5252115分と5272317分にmsn産経ニュースから、5291927分にNHK首都圏から、5292324分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。   

 

23日午前11時55分ごろ、東海村にある日本原子力研究開発機構の素粒子を発生させる実験施設で、金属の金に陽子ビームを当てて素粒子を発生させる実験中に、装置が誤作動してビームの出力が通常の400倍に上がり、金が高温になって蒸発して放射性物質が発生した。

陽子ビームがあたると金の原子核が壊れ、放射性のナトリウムやヨウ素などが生まれる。通常の実験では金の温度は300℃程度までしかあがらないため、放射性物質は固体の金のなかにとどまる。
しかし、今回は装置の誤作動によってビームの強度が通常の約400倍になったため金が高温になって一部が蒸発し、周囲に漏れ出し、研究者らが吸い込んだとみられる。
実験装置は、拡散する放射性物質の漏れを防ぐ構造にはなっていないという。

このトラブルで、22歳から55歳の男性研究者32人と女性2人が放射性物質を体内に取り込んで内部被ばくした。事故当時、実験装置付近にいたのは55人。その半数以上が被曝したことになる。最大の被ばく量は、1.7ミリシーベルトだが、専門家は「健康に直接影響する数値ではなく、問題ないだろう」と指摘している。

機構などは29日、放射性物質は施設から西約1kmに拡散したとの試算を発表した。
施設から西に約600〜700mにある住宅地に及んだ可能性もあるが放射線量は低く、健康に影響を与えない水準としている。
線量は施設から90m離れた敷地境界が最大で、1時間滞在した場合0.29マイクロシーベルトの被ばくになる。
この結果は、実際に計測された放射線量の傾向とも一致しており、法律で定める敷地境界での年間の被ばく限度の1ミリシーベルトよりも十分低く、環境への影響はないと機構側は結論づけた。

原子力規制委員会は、施設内で汚染を確認しながら換気用のファンを回して放射性物質を外に漏らした点を問題視し「放射性物質の適切な管理ができておらず、安全文化の欠如が見られる」として、事故のレベルを「レベル1」と暫定評価した。
これは、事態の深刻さに応じた、レベル0から7まで8段階あるうちの下から2番目にあたる。    

 

出典URL

http://www.nhk.or.jp/lnews/mito/1076669591.html?t=1369427069551    

http://www.nhk.or.jp/lnews/mito/1076669871.html?t=1369689061811

http://www.asahi.com/national/update/0526/TKY201305260202.html

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130525/crm13052521160016-n1.htm http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130527/dst13052723220011-n1.htm

http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20130529/e7ce0f856ec3386c92f6b930a83389b4.html

http://mainichi.jp/select/news/20130530k0000m040095000c.html     

 

 

20135251218分にmsn産経ニュースから、526853分に毎日新聞から、施設概要に関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。    

 

事故があった加速器実験施設「J-PARC」は、陽子のビームを作りだすことができる1周1.6kmのドーナツ型の巨大加速器など3台の加速器を備えた世界有数の実験施設だ。

日本原子力研究開発機構などが約1500億円を投じ、平成21年から本格的に稼働を始めた。

J-PARCでは、未知の物理法則の発見などにつながる研究が行われている。
地下の3つの加速器をつなぎ、陽子のビームを光速の99.98%にまで加速し、金などの標的にぶつけて飛び出る中性子やニュートリノを研究に利用する。
金などの原子核に強いエネルギーの陽子がぶつかると放射性物質になる。

 

事故は、円形加速器(1周約1600m)につながる「ハドロン実験施設」で起きた。
高エネ研の峠理事によるとハドロン実験施設では、円形加速器を周回しながら加速される陽子のうち、実験施設への取り出し口に漏れ出る陽子線を利用。
しかし、陽子の流れをコントロールする電磁石が突然作動しなくなり、施設への陽子の流れが一気に強まったという。
このため、陽子を衝突させる標的の金が高温となり、細かな粒子状や別の放射性核種に変換された。
一部が金属製のパイプや遮蔽材を突き抜けて実験室内を汚染した。    

出典URL

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130525/dst13052512200009-n1.htm    

http://mainichi.jp/select/news/20130526k0000e040121000c.html    

 

 

2013526日付で茨城新聞から、また526557分にNHK NEWS WEBからは、事故時の状況などに関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。   

 

23日午前11時55分ごろ、金に陽子ビームを照射して素粒子を発生させる実験中に、装置の誤作動でごく短時間に計画の約400倍のビームが当たり、金の一部が蒸発して発生した放射性物質が漏れた。


この時、異常を知らせる警報が鳴り装置が自動停止したが、実験担当者は警報の原因が分からないまま午後0時8分ごろ、警報をリセットして実験を再開した。


午後1時半ごろ、施設内の放射線量が上昇したため装置の運転を停止したが、「管理区域内であり想定の範囲内の汚染レベル」と判断して、午後3時15分ごろ、排気ファンを作動させて放射線量を下げたうえで実験を続け、最終的に実験を中止したのは放射線量がさらに高くなった午後4時すぎになってからだった。

ファンは午後5時半ごろにも回しており、計2回にわたり放射性物質が施設外に漏れたとみられる。


県原子力安全対策課によると、県が同村内に設置するモニタリングポスト7カ所の数値に異常はないという。


事故当時、実験施設内には55人が立ち入っており、衣服の汚染も確認された。ただ、いずれも基準値以下だったため、全員が着替えや手洗いをして帰宅。24日になって4人が精密検査を希望して内部被ばくが確認され、25日に新たに2人の被ばくが判明した。   

 

警報の作動にもかかわらず実験を継続したことや、周辺の放射線量の調査を怠っていたことについて、原子力機構は不適切な対応だったと認めたうえで、今後、検証を進めるとしている。   

 

出典URL

http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13694971681816     

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130526/t10014846391000.html    

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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