2017年6月23日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正2として掲載します。
第2報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7268/
(2017年7月2日 修正2 ;追記)
2017年6月24日付で毎日新聞東京版から、おっかなびっくりで作業していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
原子力規制庁の聞き取りに、同機構が「(破裂した核燃料物質入りの)ビニール袋の劣化を認識し、おっかなびっくり作業していた」と説明していることが分かった。
規制委は、安全管理が不十分だったとみて調べている。
23日に実施した規制庁の2度目の立ち入り検査で明らかになった。
出典
『原子力機構・内部被ばく 「袋の劣化認識」 原子力機構説明』
https://mainichi.jp/articles/20170624/ddm/012/040/109000c
6月24日7時54分にNHK茨城からは、作業計画の責任者が2月にあった袋膨らみ事例を理解していなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
原子力規制委員会が23日に行った2回目の立ち入り検査で、別の施設での今年2月の点検作業で、樹脂製の袋が膨らんだという、事故の「前兆現象」とも言えるケースを、職員の間では共有していたものの、作業計画の責任者は十分理解していなかったことが関係者への聞き取りで分かった。
この責任者は、計画の中で「破裂などのおそれはない」と判断し、その理由については「知識がなく、問題意識がなかった」と話しているという。
出典
『作業責任者「前兆現象」理解せず』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/1074552561.html
7月1日付で茨城新聞からは、除染用シャワーの弁が故障していて十分に体を洗えなかった可能性があるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月30日21時8分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
原子力規制委員会は30日、原子炉等規制法に基づく3回目の立ち入り検査を行った。
内部被ばくした5人の男性作業員から初めて聞き取り調査した結果、事故後、除染用シャワーが故障して使えなかったことが判明した。
除染が不十分となり、作業員1人の肺で2万2000ベクレルのプルトニウムを検出したと過大に評価した可能性があると指摘した。
原子力規制庁などによると、作業員が事故から約3時間半後にシャワー室に1人ずつ入り、自分で水をかけてシャワーで除染しようとしたところ、水の出が悪かったため、別の建屋からホースをつないで体を洗った。
水圧は弱く、片手でホースを持ち、もう片方の手で洗い流す状態だったという。
規制委によると、燃料研究棟の水道は事故前から圧力を調整する弁が故障しており、シャワーの水がほとんど出ない状態だった。
規制庁担当者は、「シャワーを使った場合と比べると、十分除染できなかった可能性もある」と指摘。
燃料研究棟内では、除染用の洗剤やタオル、計測機器なども足りなかったことも確認された。
除染後、タンク内に保管した水を廃棄施設に運ぶ際には、タンクとタンクローリーをつなげる付属ポンプも故障。
タンク内の水を手作業で移さなければならない状態で、少なくとも2年前から故障していたという。
規制庁担当者は、「保安規定以前の問題で、施設の維持、管理の問題」と話し、機構の施設管理に問題があると示した。
聞き取りの結果、作業員の間では、放射性物質が入った樹脂製の袋でガスが発生する十分な知識がなく、爆発や破裂の予見が不可能だったことも確認した。
出典
『大洗研被ばく 除染シャワー故障、過大計測の原因か』
http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14988312575348
『シャワー故障で除染不十分か 原子力機構の被曝事故』
http://www.asahi.com/articles/ASK6Z64ZBK6ZULBJ00Q.html
(ブログ者コメント)
除染シャワーが機能を発揮できなかった件だが、仮に安全設備の定期点検を実施していなかったとすれば、実にお粗末。
規制庁担当者の言うとおり、保安規定以前の問題だ。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。