2016年6月7日18時36分にNHK高知から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
一連の熊本地震で、避難所に指定されている学校の体育館などで「非構造部材」と呼ばれる天井や照明などが落下する被害が相次ぎ、多くの避難所が利用できなくなったことを受けて、県は、避難所の緊急点検を行っている。
緊急点検は48の県立高校や特別支援学校などが対象で、7日は南国市の高知東工業高校に県の職員などが訪れ、点検が行われた。
点検では、「非構造部材」と呼ばれる天井や照明などが地震の揺れによって落下しないか、国のガイドラインに基づいて確認していた。
熊本地震では、避難所の建物自体は、耐震化されていたため被害がなかったにも関わらず、天井や照明などが落下して、避難所が利用出来なくなるケースが相次いだ。
県教育委員会学校安全対策課の片岡さんは、「熊本地震の被害を受けて、今回の緊急点検で対策が必要な場所を洗い出して、早急に対応していきたい」と話していた。
県教育委員会は、来月中には48校すべての緊急点検を終え、必要な対策を行うとともに、小中学校についても非構造部材の点検を行うよう、市町村に呼びかけていきたいとしている。
(ブログ者注記)以下は、文字情報にはないがナレーションで流された情報。
文科省によると、全国の公立学校で去年4月の時点で非構造部材の耐震性の点検をしたのは93%にのぼる。
しかし、耐震不足などを指摘され実際に対応を取った学校は、全体の65.9%にとどまる。
出典
『避難所の天井や照明など点検』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kochi/8015847541.html?t=1465333590634
(ブログ者コメント)
○本件、全国各地で同様な点検が行われていると思うが、その代表例として紹介する。
○熊本地震時に避難所で非構造部材が落下した事例は、下記参照。
2016年5月23日掲載
熊本地震の情報や教訓を明日に活かす⑳ 指定避難所の1割強が天井や照明の落下などで使用できず
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5953/
○文科省のHPに開催されているガイドブックは下記。
平成27年3月付「学校施設の非構造部材の耐震化ガイドブック(改訂版) 地震による落下物や転倒物から子供たちを守るために - 耐震点検の実施」
http://www.mext.go.jp/a_menu/shisetu/shuppan/1291462.htm
その中のチェックリストを見ると、点検内容は以下のような感じだ。
「点検項目」
天井(天井仕上げボード、モルタル等)にずれ、ひび割れ、しみ等の異常は見当たらないか
「点検内容」
ずれている
落ちそう
膨れている
・・・・・・・・
○NHKの映像では、県の職員と思しき方が、チェックリストを見ながら、フロアーから上方などを目視点検していたが、それは、ガイドブックに準拠した点検だったのだろう。
足場を組んでの本格的な点検は、莫大な費用がかかるので、目視点検でやむを得ないところだ。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。