2016年6月8日付で東京新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都練馬区の区立中学校で、5月31日、3年の女子生徒が運動会の組み体操の「ピラミッド」を練習中に最上段から落下し、右肘骨折で2カ月の重傷を負っていたことが分かった。
組み体操では各地で事故が多発し、国が3月末に、全国の教育委員会に注意喚起の通知を出していた。
同校や区教委によると、31日午後2時ごろ、女子生徒は校庭で14人で4つんばいに積み重なる「ピラミッド」の練習中、最上段4段目で膝立ちの状態で両手を挙げる際、バランスを崩して、約2mの高さから落下した。
教員は、ピラミッドの後ろと左右に計3人がつき、今年から安全対策として、ピラミッドの前後には畳のマットを敷いていた。
女子生徒は右肘を固定して通学しており、6月4日の運動会当日は、別の生徒が代役をしてピラミッドを行った。
ピラミッドの段数は昨年より1段下げるなど、規模を縮小したという。
今年の運動会の練習期間は4月上旬から約2カ月で、別の技でも3年男子が打撲のけがをしたという。
校長は本紙の取材に、「子どもの体力が落ちていることを実感しており、来年に向けて組み体操の内容を見直したい」と話した。
組み体操を巡っては、東京都教育委員会が、本年度、都立の高校などでピラミッドや肩の上に立つ「タワー」を休止。
国も、三月末に注意喚起を促した。
しかし、技の制限など安全対策は自治体によって異なり、練馬区は実施内容を各学校に任せていた。
出典
『組み体操の練習中に落下し骨折 注意喚起の通知後、練馬の区立中で』
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016060802000117.html
6月8日付で毎日新聞東京版夕刊からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
区教委では、今年4月、事故につながる危険性などを検討のうえ、組み体操を実施するかを判断するよう各校に通知。
事故のあった中学では、昨年よりピラミッドを1段下げ、前後に畳を敷いたうえで教員2人が付く計画を立てていた。
組み体操については、実施を巡って各地で対応が分かれている。
東京都教委は、今年度、ピラミッドや肩の上に立って円塔をつくる「タワー」は危険性があるとして、都立の学校で休止している。
市区町村教委に対しても、実施するか検討するよう、求めている。
出典
『組み体操 落下、骨折 中3女子がピラミッド最上段から 東京・練馬』
http://mainichi.jp/articles/20160608/dde/041/040/044000c
(ブログ者コメント)
ピラミッド関連の記事については、これまで何件か本ブログに掲載済。
本件、八尾市での事故がメディアに大きく取り上げられたこともあってか、全国的に実施の是非などが検討されてきた。
この学校でも、検討の上、安全策を強化して実施継続と決めたようだが、それでも事故は起きてしまった。
必然性のあることなら、多少のリスクを覚悟で実施するのは当然なのだが・・・・・?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。