2016年6月6日付で長崎新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
放置された高圧ガスボンベは危ない-。
長崎市京泊町の長崎魚市場で、5月中旬、酸素ボンベが破裂し、男女4人が負傷した。
事故は、長年放置されたボンベの劣化が原因とみられる。
放置ボンベによる破裂事故は、全国で後を絶たない。
業界も対策に乗り出している。
高圧ガス保安協会(東京)によると、酸素ボンベの破裂事故は全国で、2014年までの50年間で114件起きている。
うち、腐食が原因の事故は13件(県内で10年に1件)。
プロパンガスと違い、酸素、窒素など、高圧ガスの危険性はあまり認知されていない。
しかし、高圧ガス容器は大気圧の約150倍の圧力で充填しており、腐食すれば強度が落ちて内圧に耐えられずに破裂する。
「近くに可燃物があれば、大爆発が起きる可能性もある」と、同協会の担当者。
高圧ガス保安法は、販売業者が年1回、取引先に対し、使用法や管理点検などを促すことを定めている。
残ガスがあっても、容器を原則として1年以内に返却することにもなっている。
ルール上は、放置ボンベが生じる可能性は低いはずなのだが、県内のある販売業者は、「日々の業務に追われ、販売したボンベの管理がおろそかになっていることもある」と明かす。
さらに、所有者はボンベが破裂する危険性があるとは思わず、容器を又貸ししたり転売したりすることも横行している。
所有者不明のボンベが各地で放置されている背景には、こうした事情がある。
魚市場の事故でも、以前の所有者が廃業し、所有者が分からない状態だった。
放置ボンベが県内でどれくらいあるのか、実態は分かっていない。
事故後、全国高圧ガス溶材組合連合会(東京)は、販売業者に対し「ガス容器の確認、追跡、必要に応じた回収を行うべき」と、再発防止を指示した。
時津署によると、魚市場の事故は5月13日発生。爆発で石こうボードの天井約100m2が崩落した。
活魚のいけす用に使われていた酸素ボンベの腐食が原因で、約10年間、現場に放置されていたという。
出典
『高圧ガスボンベ放置は危険』
http://www.nagasaki-np.co.jp/news/kennaitopix/2016/06/06092500048042.shtml
(ブログ者コメント)
5月13日に発生した事故は、下記記事参照。
2016年5月21日掲載
2016年5月13日 長崎市の魚市場で10年以上使わず壁に寄せて放置されていたイケス用の酸素ボンベが破裂して4人が軽いけが、潮水などで腐食していた可能性も
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5942/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。