2018年4月14日14時48分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
災害時にトイレで使用する生活用水を確保するために、井戸を設置する動きが神奈川県内で広がっている。
東日本大震災では、衛生状態が悪化したトイレを敬遠して、水分摂取を控えて体調が悪化する被災者も続出したことから、県内自治体関係者からは「災害時にも清潔さを保てるトイレの普及は重要な課題だ」としている。
団地が立ち並ぶ茅ケ崎市浜見平のしろやま公園では、子供たちが手動式のポンプを動かして、くみ上げた井戸水で手を洗う姿が見られた。
平成27年に完成した井戸は、飲料水用ではないものの、地下35mからくみ上げた水は、同公園に設置された防災用水洗トイレに使用される。
設置エリアは通常、駐輪場として使用されており、いざというときにマンホールのふたを開け、トイレを設置することができる。
最大の“売り”は、水洗という点だ。
これまでの防災用トイレは、災害時に下水道管路にあるマンホールの上に簡易トイレの設備を設ける「マンホールトイレ」が主流で、管路に汚物が滞留するといった懸念が指摘されていた。
一方、茅ケ崎市に設けられた防災用トイレは、通常の家庭用水洗トイレと同様、水で汚物を流すため、悪臭もなく、清潔さを保つことができる。
同市では、現在、防災用水洗トイレの設置は1カ所のみだが、「今後は増やす予定」(市担当者)という。
同様の取り組みは、横浜市内などでも進む。
同市の都筑区役所や青葉区役所では、28年6月に相次いで、敷地内の駐車場脇などに井戸を併設した防災用トイレを設置。
藤沢市柄沢の高齢者住宅でも、敷地内に井戸を掘削している。
この高齢者住宅で、井戸水は防災用水洗トイレとしてだけではなく、日常的にリハビリ用プールにも使用されており、高齢者住宅を運営するNPO法人の鷲尾理事長は、「水道料金など、コストが劇的に下がった」と語る。
これらのトイレや井戸の設置を手がける「井戸屋」(茅ケ崎市)の綾久社長は、「震災発生時にはトイレ不足が深刻になるのは間違いない。新たな防災インフラとして活用してほしい」と訴える。
井戸屋の災害用トイレは組み立て式で、通常はケースに入れて防災倉庫などで保管。
災害時には、スパナを使って短時間で設置できる。
平常時は、下水管につなげた管の上にベンチを置いたり自転車置き場などにしたりすることで、用地を有効活用できるという。
日本トイレ研究所の加藤代表は、「災害時であっても、トイレと水はセットで考えるべきで、感染症の抑制や被災者の体調管理のためにも、井戸水を活用したトイレは有効だ」としている。
【井戸屋】
ホームページによると、平成8年9月設立で、茅ケ崎市堤587に本社を置く株式会社。
資本金は4000万円で、井戸掘り工事や井戸ポンプ設置工事、井戸清掃などを手掛ける。
21年度に横須賀土木事務所優良工事表彰、27年度には茅ケ崎市役所優良工事表彰を受けた。
出典
『災害時も水洗トイレを 井戸活用し清潔さ維持 水道料金コスト削減効果も 茅ケ崎市など導入 神奈川』
http://www.sankei.com/affairs/news/180414/afr1804140008-n1.html
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