2020年1月31日12時5分にNHK首都圏から下記趣旨の記事が、試験に使われたドローンの写真付きでネット配信されていた。
巨大な石油タンクの内部を、小型の無人機のドローンを使って安全に点検する実証試験が千葉県市原市の製油所で行われました。
この実証試験は、石油タンクの中に足場を組んで目視で行っている点検を、ドローンで安全かつ効率的に行えないかを検証するため、経済産業省などが出光興産の千葉事業所で行いました。
試験に使われたドローンは、周辺を傷つけないようにカーボン製のかごで覆われ、鮮明な画質の4Kで撮影できるカメラや暗い場所にも対応するための照明が搭載されています。
今回の試験は、高さ22メートル、横幅37メートルの巨大な石油タンクで行われ、まずマンホールほどの大きさの点検口から、ドローンが内部に入りました。
そして、ドローンを壁沿いに動かしてタンク内の溶接部分などを撮影していきました。
また、タンクの外から安全に操縦するため、操縦者からの通信が途切れないか、念入りに確認していました。
国や製油所の担当者によりますと、ドローンが撮影した映像で、壁面や溶接部分の劣化具合や金属の腐食をさまざまな角度から確認できたということです。
ドローンによる点検ができるようになれば、足場を組んだり、作業員が高い場所で作業したりする必要がなくなり、時間や費用の面に加え、安全面のメリットも期待できるとしています。
経済産業省によりますと、石油化学プラントの点検へのドローンの利用については、去年3月に国がガイドラインを策定していますが、屋外での利用しか認められておらず、事業者からはタンクの内部の点検にも活用したいという要望が寄せられているということです。
経済産業省などは、今回の試験結果を踏まえ、タンクの内部など屋内での点検もできるように、今年度中にもガイドラインを見直すことにしています。
試験に参加した出光興産千葉事業所の荒木所長は、「人間の目で見る目視検査と遜色ない。ドローンを使うことで検査にかかる時間が短縮され費用も抑えられるし、震災のような災害時にも安全に点検できるので実用化を期待したい」と話していました。
経済産業省産業保安グループの田尻保安課長は、「設備の老朽化や人材の高齢化の中で、安全性をいかに維持、向上していくかが課題だ。ドローンの活用がひとつの鍵になるので期待している」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20200131/1000043333.html
(ブログ者コメント)
製油所でのドローン活用実験は、昨年、横浜市でも行われた。
『2019年2月5日報道 神奈川県横浜市の製油所で経産省などが大規模地震などに備え大型浮き屋根式タンクの異常有無をドローンで確認する実験を行った、全国初、今後実用化の方策を探る』
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/9340/
また、経産省のガイドラインに基づき、四日市の工場でも行われた。
『2019年3月30日報道 経産省等がコンビナートなどのプラント点検にドローンを活用する場合のガイドラインを公表した、ガイドラインには活用の手順や操縦者の要件などが記されている』
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/9514/
最近の例としては、先日、赤穂市の製塩工場でも行われた。
『2020年1月28日報道 兵庫県赤穂市の製塩工場でドローンを使い機器や配管の内部を点検する実証実験が始まった、データが蓄積されればAIによる画像解析も可能となる由』
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/10416/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。