2020年11月15日13時8分に毎日新聞から下記趣旨の記事が、測定器の写真付きでネット配信されていた。
本格的な冬が近付き、新型コロナウイルスの感染予防のための換気が、多くの人の悩みの種になっている。
そこで、知識の蓄積と自分たちの健康管理のため、毎日新聞北海道報道部(札幌市)に空気のよどみや温度・湿度をチェックできる「空気質測定器」を置くことにした。
目指すのは「二酸化炭素(CO2)濃度800㏙以下、湿度40%以上」の環境の維持だが、これが意外と難しい。
きっかけは、冬の換気について取材した斉藤雅也・札幌市立大教授(建築環境学)に、学内の対策で測定器を活用していると聞いたことだ。
斉藤教授にアドバイザーをお願いすることにした。
まずは購入から。
ネット通販サイトで「CO2測定器」「空気測定器」などと検索すると、多くの商品が出てくる。
価格は4000円程度から数万円まで幅広い。
「記事にするなら数値を記録できるタイプ(データロガー)がいい」との助言を受け、その中では最安値だった1万円台前半の機器を買った。
CO2濃度、温度、湿度の三つが測定できる。
斉藤教授によると、欧州の空調関係の学会は、新型コロナ対策としてCO2濃度が800㏙以下となる換気を推奨しているという。
もちろんCO2が感染を引き起こすわけではないが、濃度が高いとそれだけ空気がよどんでいることを意味する。
その空間に感染者がいた場合は、ウイルスを含んだマイクロ飛沫(ひまつ)を浴びてクラスター(感染者集団)が発生しやすくなる。
ちなみに、日本の建築物衛生法が定める建物内のCO2濃度基準は1000㏙以下。
測定器は1000㏙を超えると警告音が鳴るように設定した。
職場が閑散とする昼過ぎにスイッチを入れたところ、表示された数値は600㏙台。
ひとまずほっとした。
報道部は9階建てビルの2階にあり、「ビル内の換気システムが働いていて、人が少なければ窓を開けなくても大丈夫。全ての机が人で埋まるような状況なら、窓を開けて換気した方がいい」と斉藤教授。
通常、ビルの大半は換気口などで外気を取り込める設計になっており、一般住宅も24時間換気システムがあれば、CO2濃度はさほど上がらないという。
1日の変動を見ると、誰もいなくなる深夜から早朝は、おおむね400㏙台に下がる。
夕方から夜にかけては800㏙近くになるので、気付いたら窓を数分開けるようにした。
濃度は人数に比例して上がるが、特に会話したり食事したりすると高くなるそうだ。
一方、驚いたのが職場の湿度の低さだ。
空気が乾燥すると、のどや鼻の中の粘膜の機能が弱まり、ウイルスが侵入しやすくなるほか、飛沫も遠くに飛びやすくなることが分かっている。
インフルエンザ予防も含めて、屋内湿度は40~50%を目安に調整するのが良いとされる。
だが、測定器が示す湿度は30%台前半。
冬は、外気を取り込むと一般的には湿度が下がるため、窓を開けた後は20%台になることも。
卓上の加湿器を2台置いている同じフロア内の他部署で測って、やっと40%前後という具合だった。
斉藤教授も「冬の室内は総じて湿度が低い。相対的に低湿度の空気を送るエアコンも、乾燥を助長する」と指摘する。
上げる方策として、
▽加湿器を置く
▽お湯を沸かす
▽植物を置いて水をやる
などを教わったが、広いフロアを潤す加湿器はすぐに用意できず、植物もシクラメンの小さい鉢植えしかない。
試しに、近くにお湯を入れた水差しを置いてみたが、大きな変動はなし。
そもそも測定器周辺だけ湿度を上げても意味はなく、宿題とすることにした。
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空気質測定器を使った調査や環境改善の取り組みを、今後も随時報告します。
https://mainichi.jp/articles/20201115/k00/00m/040/012000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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