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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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202275110分に毎日新聞から下記趣旨の記事が、写真と図解付きでネット配信されていた。

「どんなにおい?」と聞かれて、説明に困ったことはないだろうか。

においの再現は難しいとされてきたが、東京工業大の中本高道教授(ヒューマンインターフェース)らのチームが、それを可能にする不思議な装置を開発している。

どんな仕組みなのだろう。

 

【合成したにおい「区別できず」】

記者は5月末、横浜市にある中本さんの研究室を訪ねた。

表面にいくつもの穴があり、中が空洞になった半球状の装置があった。
穴には、筒状の部品が何本も刺さっている。
多くの配線が延び、パソコンや回路基板につながっている。

名を「多成分調合型嗅覚ディスプレー」という。

記者は促されるまま、装置の前に座って、鼻を近づけた。

「最初はパルマローザの香りです」。
イネ科の多年草から抽出した爽やかな香りの精油だ。

修士2年の林さん(24)がパソコンを操作すると、ファンが回り、香りを含んだ風が鼻にすーっと流れ込んだ。

3回同じ操作をした後、こう聞かれた。

1回だけは装置が作り出した香りで、残りの2回はパルマローザの精油そのものでした。どれだか分かりましたか」

記者には区別がつかず、再挑戦してもだめだった。

レモンも試した。
今度は一応、装置がつくったにおいを当てることはできたが、「わずかに香りが強いかな」と感じただけで、自信はまったくなかった。

 

20種類の要素を抽出】

人間の五感のうち嗅覚は、特にデータ化や再現が難しいとされる。

視覚や聴覚は、テレビやラジオ、インターネットなどで離れた場所で再現できるが、においはそうはいかない。

この装置ではどう再現しているのか。

ポイントは、においのもととなる「要素臭」だ。

色には赤、緑、青の三原色がある。
カラープリンターでは、三原色と黒色からさまざまな色を作っている。

この仕組みのように、においにも基本の要素を作れれば、と考えたのだ。

チームは、レモンやパルマローザ、ラベンダーなど計185種類の精油を質量分析器にかけ、成分を調べた。

その特徴を約200の指標で評価して精油をブレンドし、基本となる20種類の要素臭を作り出した。

「においの最大公約数」のようなものだ。

これをさまざまな割合で混ぜてにおいを再現する。

パソコンから指示を出すと、複数の要素臭の滴が同時に発射される。

装置の中心には超音波を出す板がある。
滴は超音波で霧状になり、瞬時に調合される。

レモンは、4種類の要素臭を調合すると再現できる。

ニンジンの種子から作るキャロットシードは、11種類だ。

中本さんらは、18人の被験者を対象に、レモンやラベンダーなど7種類で試験し、精油のにおいと要素臭から作ったにおいを判別できるか検証した。

冒頭で記者が体験したのと同じ方法で、さらに視覚や聴覚を遮るなど、より厳密にした。

被験者はいずれも、両方のにおいをほとんど嗅ぎ分けることができなかった。

 

【仮想空間への応用に期待】

ただ、20種類の要素臭はすべて植物由来のため、例えば肉のにおいや生ゴミの腐敗臭などは再現できない。

これらもカバーするには、それらの測定データも加えて要素臭を作り直す必要がある。

実は、ここに嗅覚の難しさがある。

視覚の場合、色を認識するための細胞は三原色に対応する3種類だけだ。

しかし、「においを感じ取る細胞は400種類ほどあると言われています」と中本さんは説明する。

つまり、要素の数が圧倒的に違うのだ。

仮に400種類の要素臭を作れたとしても、設置や交換が大変で、装置を大きく複雑にせざるを得ないため、実用化は難しい。

これまで、この分野の研究は少なかった。

物質の化学的な構造から、刺激臭、ミント臭、腐敗臭など、7種類の原臭に分類した英国の生化学者アムーア(193098年)の7原臭説などが有名だが、モデルとしては大ざっぱだった。

しかし近年、とくに日本を中心に研究が進みつつある。

その背景が、仮想空間(バーチャルリアリティー)の発展だ。

インターネット上で仮想空間を作るメタバースなどの技術は、コロナ禍で急速に期待が高まっている。

現時点ではまだ視覚や聴覚の再現が中心だが、装置を実用化できれば、香水や芳香剤なども、オンラインでにおいを確認してから購入できる。

においを感じるゲームや映画、防災訓練なども可能になる。

中本さんは、「ITの世界で香りも扱えるようになれば、雰囲気を伝えたり、より感性に訴えたりする演出が可能になる。私たちの技術はその基礎になります」と話す。

https://mainichi.jp/articles/20220704/k00/00m/040/077000c

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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