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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2022928541分にYAHOOニュース(東洋経済)から、『激増する「不起訴の理由が不明」記事が大問題な訳』というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

長文につき、一部のみ抜粋して紹介する。


「検察は不起訴の理由を明らかにしていない」  

そんな決まり文句の付いた記事が激増している。

不起訴になれば、公開の刑事裁判は開かれず、事件処理はそこで終わってしまう。

殺人などの凶悪犯罪であっても、容疑者が不起訴になれば、(検察審査会への申し立てなどがない限り)事件捜査の実相は水面下に潜ってしまうのだ。

不起訴の理由は“謎”――。

そんな状況が広がっていいのだろうか。

 

【「嫌疑なし」と「起訴猶予」は天と地ほどの差】

不起訴には主に、「嫌疑なし」「嫌疑不十分」「起訴猶予」という3種類がある。

「嫌疑なし」は文字どおり、犯罪の容疑そのものがなかったという判断だ。
捜査機関が集めた証拠には犯罪を証明するものがなかった。
容疑者は無実であり、捜査が間違っていた可能性がある。

「嫌疑不十分」は、裁判で有罪を立証する証拠を十分に集められなかったケースなどを指す。

「起訴猶予」は、証拠に基づいて有罪を立証することは十分に可能だが、検察官の判断で起訴しないことを指す。
罪の軽重や容疑者の境遇、被害弁済、示談成立などを考慮して、検察官はこの判断を下す。

同じ不起訴であっても、「嫌疑なし」と「起訴猶予」には、天と地ほどの差がある。

したがって、不起訴が3種類にどれに該当するのかは、事件関係者だけでなく、地域住民らにとっても重大な関心事だ。

それにもかかわらず、不起訴に関する最近のニュースは、この3つの区分すら明らかになっていない。

・・・

 

【近年は事件処理の7割が不起訴】

日本の刑法犯は現在、毎年のように史上最少を更新している。

警察庁のデータによると、2021年の認知件数は約568000件で、前年比7.5%減。
戦後最少の更新は7年連続だった。

2022年の上期も前年同期比0.8%減。
これも戦後最少で、上期としては20年連続の減少だった。

・・・

 

【見えてきた4つの重要ポイント】

いかがだろうか。

大雑把な内容を知るための表ではあるが、いくつかの重要なポイントは見えてくる。

整理すると、「不起訴理由が不明」の記事には次のような傾向がある。

①凶悪事件(殺人、強盗、放火、強姦)でも不起訴理由が不明のものが結構ある

②警察官や教職員などの公務員、マスコミ関係者が目立つ

③地方版での掲載が多い

④文字数は100文字前後という「ベタ記事」が多い

凶悪事件が多かったり()、公務員やマスコミ関係者の記事が目立ったり()するのは、逮捕段階での記事が多いためだ。

地方版の記事が多い()のは、そもそも当初からニュースバリューが低いと判断され、初報が地方版にしか掲載されていないためと思われる。

・・・

 

【理由の公表を拒む検察、突破できない報道機関】

それにしても、なぜ、これほどまでに「不起訴の理由は不明」という記事が増えてきたのか。

考えうるのは、不起訴理由の公表を拒む検察の姿勢と、それを突破できない報道機関の弱体化だろう。

2年前の20207月、読売新聞島根県版と山陰中央新報に興味深い記事が載っている。

ベタ扱い程度の小さな記事だ。

新しい検事正の着任を機に松江地検が方針を変え、不起訴の理由を原則として公表しない姿勢に転じたという内容である。

両紙の記事を一部引用しよう。

・・・

 

【現場の記者たちはどう対応しているのか】

では、不起訴の理由を説明しない検察に対し、記者たちは現場でどう対応しているのだろうか。

検察側の対応に大した疑問も持たず、「わかりました」とだけ言って、すごすごと引き下がっているのだろうか。

不起訴の理由を取材することは、事実関係の確認だ。

「調査報道」といったレベルの話ではなく、“玄関取材”に類するものだ。

しかし、こうした基本的な事実さえ取材できないのだとしたら、取材力の劣化も極まったというほかはない。

・・・

 

【地方支局の取材記者を減らしている全国メディア】  

熊本地検の場合、次席検事は週2回、庁舎内で記者と対応する。

次席検事に直接質問できる貴重な取材機会であるにもかかわらず、その場に現れない社も珍しくないそうだ。

とくに全国メディアの支局記者に、その傾向が強いという。

全国メディアは、地方支局の取材記者をどんどん減らしている。

記者数人で県政や市政、事件事故、教育、文化、経済などをフルカバーし、広い県下を走り回るケースも少なくない。

不起訴の理由を明らかにしない検察に対して粘り強く取材をかける体力は、とくに地方においては相当に失われている。

検察は、「なぜ不起訴か」を開示する法的義務を負っていない。

報道機関に不起訴理由を説明していた過去の振る舞いは、言ってしまえば、「便宜供与」「行政サービス」の枠内だったにすぎない。

報道機関側は、その枠組みの上であぐらをかき、不起訴理由を公開させる制度を作り上げることができなかった。

もの言わぬ姿勢を強める検察、取材力の劣化で基本的事実さえ把握できなくなってきた報道機関。

その狭間で、「嫌疑なし」(事実上の無実)と「起訴猶予」(犯罪行為は認められる)の区別すら不明の“謎の不起訴”は今後も増え続けるだろう。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b3357fe1f4681b8202a5d27272cf35ef02dcfe57

 

(ブログ者コメント)

本ブログでも、しばしば紹介してきた「検察は不起訴の理由を明らかにしていません」というフレーズ。

民間会社であれば、何らかの決断をした場合、その理由や根拠を明らかにすることが求められるというのに、より大きな責任を負った組織が、こんなんでいいのだろうか?

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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