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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2021228180分にYAHOOニュース(ベストカー)から、『雪で物流を途切れさせるな!! 2021年トラックドライバーの大雪格闘記』というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

コロナ禍でマスクやトイレットペーパーの需要の増加で輸送に追われ、さらにはステイホーム時間の増加で通信販売の輸送も急増したトラック業界。

 

ただでさえ過酷な日常なのに、2020-2021年シーズンは豪雪ともいえる積雪が相次いだ。

 

そんな状況で日々奮闘するトラックドライバーの皆さんに「大雪で大変だったエピソード」を聞いてみた。

 

3月頃までは本州でもまだまだ降雪が続く日本列島。

 

トラックドライバーの皆さんにエールを送るとともに、一般ドライバーにもぜひ理解を深めてほしい。

 

 

■年々深刻度を増す大雪による交通障害

 

毎年のように耳にする「大雪で立ち往生」のニュースだが、今年はホワイトアウトによる重大事故も発生。

大雪による交通障害は深刻度を増している。  

 

中でも日本の物流を支えるトラックは、雪が降っているからといって簡単に休むわけにはいかず、ひとたび「大雪で立ち往生」に巻き込まれれば、荷物とともにトラックの中でじっと我慢の子になるしかない。

 

国土交通省では、運送業者の中には大雪でも予定通り荷物を運ぶよう荷主から強い要望を受けたケースもあり、このほど関係省庁と業界団体の連絡体制を構築し、大雪が予想される「緊急発表」の際は、業界団体を通じて荷主側に運送の中止や経路変更など協力を呼び掛けることにした。  

 

さらに大型車の冬用タイヤとチェーンの注意事項に関するパンフレットを作成し、雪道走行に際しての注意を促している。

 

しかし、それだけで「大雪で立ち往生」がなくなるとも思えない。  

 

もちろんトラックドライバーも、そんな事態に陥らないために、事前に気象情報や道路情報を収集し、仲間からも有力な情報を入手し、さらには会社に指示を仰ぐなどの対応を取ってはいる。  

 

それでも大雪の魔の手から逃れることはできず、トラックドライバーなら誰しも一度や二度大雪に泣かされた経験があるようだ。

 

そんな雪にまつわるエピソードをトラックドライバーに語ってもらった。

 

(トラックマガジン「フルロード」編集部)

 

 

■大雪で丸々1日の「延着」

 

トラックドライバーにとって、大雪の思い出は「延着」の苦い思い出と重なる。

 

延着とは、予定の時刻や期日より遅れて着くこと。

トラックドライバーなら何としても避けたい事態だ。  

 

そこで懸命に回避策を模索するのだが、人智の及ばない不可抗力もある。

その最たるものが大雪だ。

 

まずは当時、長距離トラックに乗っていたヒデさんのエピソードから紹介しよう。  

 

「皆さんは最大でどれぐらい『延着』したことがありますか? 私は丸1日遅れっていうのがあります。」

 

京都府の福知山市で荷物を積んで、千葉県八街市に翌日の9時着という仕事でした。  

 

その日、日本列島を記録的な大寒波が襲い、全国的に大雪。

 

滋賀県で荷物を降ろして積地の京都まで回送するのに8時間(通常なら3時間)

 

急いで荷物を積んで、「さぁ出発! 」というところで高速が全滅! 

雪に強い北陸道までが一部通行止めで、関東へ抜ける主要国道は大渋滞。  

 

必死で情報を集めて、北陸道の武生ICから上越JCTで切り替えて、上信越道から長野道を抜けて関東に入るというルートが生きていたので早速目指しました。

 

国道27号線から8号線をしばらく走ったところで超ノロノロ運転、全く動きません。  

 

確か6時間ぐらいは渋滞に揉まれていましたね。

 

渋滞の先頭では重トレ(重量物トレーラ)がスタックしていました。  

 

その先は空いて高速にも乗ることができたんですが、あまりスピードは出せず、現地に着いたのが翌日の23時。

 

もちろん、そんな時間に人が居るわけもなく、出発の翌々日の朝一で降ろして丸1日の延着、というのが最長記録です。  

 

他の運転手とも連絡を取り合っていたのですが、自分の選択したルートはかなり早かったようでした。

 

悪天候ばっかりはどうしようもないですから、さすがにお客さんも同情してくれましたよ」。

 

 

■雪に不慣れなドライバーの場合

 

もう一人、トラックドライバーのエピソードをご紹介しよう。

 

雪に不慣れな首都圏のドライバー、みゆさんの話である。  

 

「私が海コン(海上コンテナトレーラ)をやっていた頃のことです。

 

天気予報では降水(降雪)確率は低く、順番取りのために夜中に出発し、向かっていた先は栃木県の北部。

 

途中から白いものがチラチラと降り始めてきたのを、「そんな予報じゃないし、どうせ積もらないだろう」と気にも留めずに走行を続けていたのですが、北へ北へと向かううちに雪は段々とひどくなります。  

 

主要国道は路面にまでは積もっていなかったのに、早朝の県道では交通量も少なく、路面に積雪、そして凍結もしているような状態!   

 

私が乗っていたクルマ(シングルといわれているトラクタヘッド)はスタッドレスどころか溝も減り始めている夏用タイヤのまま。  

 

それまで雪道らしい雪道の走行経験がなく、一人でのチェーン装着にも自信はありませんでしたが、目指す現場は急勾配な坂の上! 

 

これは時間がかかってもチェーンを巻くしかありません。  

 

幸い、坂の手前は片側二車線の広めの道路で、左側の一車線には同じくチェーンを巻くトラックが数台停まっており、少し心強い。  

 

チェーンを巻く準備を始めると、近くに停めていたタンクローリの運転手さんが近づいてきたので、「もしかして手伝ってくれるのかな? 」と淡い期待をしていると、「このコンテナ、何を積んでいるの? 」。

 

世間話をしている余裕はないのにと思いながらも、「坂の上の○○に積み込みに行くので今は空車です」と答えた私は、予想外の話の展開に驚かされることに!   

 

「空車のトレーラじゃ、チェーン巻いたってあの坂は上がれねぇよ。事故を起こすくらいなら、日が出るまでここで待機していたほうが良い」。  

 

そう言われてしまっては無理に動くわけにもいかず、会社(まだ寝てたらしい社長の携帯)に連絡。

 

状況を説明すると、焦る私とは逆に「春までそこに居るか? 」と呑気な様子……。

 

それでも荷主には連絡を入れておくからと許可をもらい、坂の手前で待機することに……。  

 

数時間後に状況は好転し、雪は止み気温も上がってきました。

 

社長から「今から迎えに行く」という電話があり、「横浜から迎えにくるのか? 」と思っていたら、現れたのは積み込み先の方! 

しかもスコップ持参で……。  

 

「少し遠回りになるけど、裏側の道のほうが緩い坂だし、今ならチェーンなくても上がれると思う。会社から電話してもらうより、誘導したほうが早いので」と、指定時間を過ぎてしまっていることを怒るどころか、雪に埋もれていた(? )私を心配してくれていた様子。  

 

迂回をして無事に到着してみたら、いつもは数台いるコンテナは私の他に1台だけ(雪が降る前に着いていたらしい)

 

予定外の雪のために他のクルマもたどり着けていなかったようで、延着しているのにナゼか「よく来たね」と誉められ、菓子パンと牛乳の差し入れまでいただいてしまいました()。  

 

こんなイイ現場はたまたまなのでしょうが、数cm程度の雪で大騒ぎをしていては、豪雪地域で活躍している方々に笑われてしまいそうですね」

 

 

(2/2へ続く)

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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