2021年2月28日11時10分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
栃木県足利市西宮町の両崖(りょうがい)山周辺で21日に発生した山火事は、27日も鎮火のめどがたっていない。
火事の発生直後に119番通報した登山客の男性が朝日新聞の取材に応じ、通報当時の状況を語ってくれた。
男性は千葉県野田市から登山で訪れていた会社役員Yさん(56)。
車で足利市を訪れ、21日午後2時半ごろから両崖山を単独で登り始めた。
登山道は乾いた落ち葉で覆われていて、進むごとに足元で「カサカサ」と音がした。
中腹にあるあずま屋で中高年の男性グループが談笑していた。
1人が火のついたたばこを手に持ったまま、台の上に両手をついていた。
「危険だな」と思いながら登山を続けた。
約40分かけて両崖山の山頂に到着した。
そのままハイキングコースを進み、西側にある天狗山を登っている途中、振り返ると、先ほど通った両崖山の中腹から白い煙が上がっていた。
午後3時半ごろ、天狗山の山頂に着き、目をこらすと遠目にオレンジの炎が確認できた。
「火事だ」。
すぐに「両崖山の中腹が燃えている」と通報した。
急いで下山した。
途中で消防車のサイレンがどんどん近づいてきた。
火事の原因は明らかになっていない。
足利市は、山中に火の気がないことから、ハイカーの火の不始末が出火の原因になった可能性があるとみている。
地面は乾燥し、積もった落ち葉が強風が吹くたびに舞っていた。
「何かの拍子に火が落ち葉に落ちて燃え移ったら、山火事につながってもおかしくない。怖くなった」
https://digital.asahi.com/articles/ASP2W7332P2SUUHB011.html?pn=4
2月25日22時53分に毎日新聞からは、通報で駆け付けた消防隊員が山頂付近の休憩所のベンチが燃えているのを確認したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火災が発生したのは21日午後3時半ごろ。
足利市中心部にほど近い両崖(りょうがい)山(標高251メートル)から白煙が上がっているのを登山客が見つけ、119番した。
駆け付けた消防隊員が山頂付近にある休憩所の木製ベンチの周辺約50平方メートルが燃えているのを確認した。
両崖山と西側にある天狗山(同259メートル)は、天気がよければ富士山が見える人気のハイキングコース。
火災が起きた日も多くの人が訪れており、市はハイカーの火の不始末が原因だった可能性もあるとみている。
https://mainichi.jp/articles/20210225/k00/00m/040/235000c
2月26日6時0分に上毛新聞からは、休憩所のベンチが黒焦げになっていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
和泉聡市長の記者会見に同席した池沢昭副市長は、両崖山のハイキングコースにある休憩所のベンチが黒焦げとなり、火が周囲に燃え広がっているのを消防隊員が確認したと明らかにした。
https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/society/276253
2月26日18時46分に日刊スポーツからは、これまでも休憩所でタバコを吸う人やコンロで湯を沸かしている人がいたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火災発生の約1週間前に現場付近を散策したという同市近隣に住む70代女性も、火の不始末の可能性を指摘した。
女性は「何度か散歩に来ているが、山頂の休憩所でたばこを吸う人もいるし、アウトドア用のこんろでお湯を沸かしてコーヒーを飲んでいるような人もいる。少し『怖いな』と思っていた」とした。
また、延焼が続いていることについて「以前は里山は下刈りなどもされ手入れが行き届いていた。しかし、今は山の地主がサラリーマンの人が多くなり荒れ放題の山が多い。その分、燃えるものも増えているので、そういうことも影響しているのかもしれない」と話した。
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202102260000765.html
3月1日12時37分にNHK栃木からは、足利市は全国的にみても山火事発生の危険性が高い地域だとする専門家の見解が、下記趣旨でネット配信されていた。
足利市の山火事について、林野火災に詳しい専門家は、「山火事の危険度には地域性があり、足利市の周辺は、全国的にも発生の危険性が高い地域だ」として、今後も火の取り扱いに注意するよう呼びかけています。
森林総合研究所森林防災研究領域の玉井幸治領域長は、過去20年余りの降水量と日射量をもとに、全国各地の落ち葉の乾き具合を算出し、落ち葉に火が付いた際に山火事が起こりやすい地域を分析しました。
分析では、山火事の起こりやすさを樹木の状態ごとに試算して、地図に色分けして示しています。
まず、冬などに見られる樹木の葉が落ちた状態を想定した場合、足利市を含む関東や東海、瀬戸内など各地で、地図の色が山火事が起きやすい状態を示す赤色になりました。
一方で、夏などに見られる樹木の葉が生い茂った状態を想定した場合、全国の多くの地域で地図の色が山火事が起きにくいことを示す青色になりましたが、足利市の周辺など全国的にも限られた一部の地域では、地図が赤色を示したということです。
この結果について、玉井領域長は、足利市周辺は雨の量が少ない期間が長く日射量も多いため、ほかの地域に比べて1年を通じて落ち葉が乾燥しやすく山火事が起こりやすいと分析しています。
玉井領域長は、「山火事の発生の危険度は地域性が大きく、足利市の周辺は1年中危ないという認識で、今後も火の取り扱いに注意してもらいたい」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/utsunomiya/20210301/1090009056.html
3月2日9時25分に朝日新聞からは、今年になってボヤ騒ぎがあったが、その後、山に入る人にもっと注意喚起すべきだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今回、ここまで山火事が拡大したのには、いくつかの要因が考えられる。
一つ目は、今年に入って現場となった両崖山などでボヤが起きていた。
労災の経験則「ハインリッヒの法則」では、「1回の重大事故の前には29回の軽微な事故がある」とされる。
今回も火の取り扱いについて、もっと山に入る人たちに注意喚起すべきだった。
二つ目には山林火災への備えだ。
この時季、両毛地域は「赤城おろし」と呼ぶ北西の季節風が吹く。
今回も2月23、24日に強風が吹いた。
一時はヘリからの散水もできなかった。
強風時の対応策も必要だった。
三つ目は「魔の13時間」と呼ぶ夜間対応だ。
ヘリは夜間飛行できず、地上からの消火活動も困難。
今回は夜を徹して消防隊員が警戒に当たった。
県南部や両毛地域は広域で森林が多い。
鎮火までの丁寧な対応と同時に、今回教訓をどう生かすか、残された課題は多い。
https://www.asahi.com/articles/ASP3176V3P31UUHB00N.html
(2021年3月18日 修正1 ;追記)
2021年3月16日6時47分に読売新聞からは、市長は罰則も視野に入れた山中での喫煙など防止条例を制定する意向だなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
栃木県足利市は15日、両崖山(251メートル)の山火事が鎮火したと発表した。
火災発生から23日目の鎮火宣言となった。
市によると、1日の鎮圧宣言後は消防が山中に入り、残る火を消す作業などを続けた。
4日に3か所で白煙を確認し、消火作業を実施。
その後は白煙は見つからず、15日、県の防災ヘリで上空から最終確認を行い、地上からの見回りでも火の気がないことを確認したという。
この日、市役所で記者会見した和泉聡市長は鎮火まで長期間かかった点について、「市街地が近いため、念には念を入れて確認をしたため」と説明。
消火作業が長期化した点を踏まえ、今後、水槽車や高圧ポンプなど消火に必要な資機材を充実させる考えを示し、山中で喫煙などを禁止する条例を制定する意向も表明した。
和泉市長は「罰則も視野に入れて検討したい」と述べ、年内の条例制定を目指すとした。
また、入山を規制していた周辺のハイキングコースは17日から規制を解除し、入り口で注意喚起するチラシを配り、啓発を行う。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210315-OYT1T50203/
3月16日8時44分に毎日新聞からは、最終的には13日の雨が恵みの雨になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同市によると、15日朝、県防災ヘリで上空からの目視と熱源感知を実施。
異常がなかったことから、午後の災害対策本部会議で午後3時の鎮火宣言を確認した。
鎮圧以降の残火処理では、4日に山中の3カ所で発煙を確認し消火して以降、残火は見つからず、最終的には13日の降雨(降水量33ミリ)が「恵みの雨」になったという。
https://mainichi.jp/articles/20210316/k00/00m/040/015000c
(2021年4月1日 修正2 ;追記)
2021年3月31日付で毎日新聞東京版からは、山頂近くの休憩所付近で複数の吸い殻が見つかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市は30日、火災の原因について「たばこに起因すると推定される」とする調査結果を発表した。
出火場所とみられる両崖(りょうがい)山(標高251メートル)山頂近くの休憩所付近で、複数のたばこの吸い殻が見つかったという。
栃木県警は森林法違反(森林失火)容疑などで捜査している。
市によると、吸い殻は山頂から南西に約200メートルの地点で見つかった。
火災発生直後に駆けつけた消防隊員も、この付近で木製のベンチが燃えているのを確認していた。
また、県の調査で焼失面積が約167ヘクタール、被害額が約3200万円に上ることも判明した。
https://mainichi.jp/articles/20210331/ddm/041/040/027000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。