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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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201692656分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

鶏レバーやささみの刺し身、たたきなど、鶏の生肉の提供を見直すように、厚労省が、この夏から飲食店に呼びかけている。

激しい腹痛や下痢を引き起こす細菌「カンピロバクター」による食中毒を防ぐためだ。

 

牛レバーや豚の生食は規制されているが、鶏は規制がなく、大規模な食中毒も起きている。

9、10月も食中毒の発生が多く、引き続き、注意が必要だ。

 

東京都内で半世紀続く焼き鳥店。

男性会社員(39)が鶏刺しを楽しんでいた。

「脂っぽくなくて大好物。食中毒も気になったことはない」。

経営者は、「刺し身やたたきは創業以来の人気メニュー。カンピロバクターには気をつけている」。

 

焼き鳥用とは別に、当日朝にさばかれた肉を仕入れる。

かつては軽く湯通しだけだったが、牛生肉の食中毒が盛んに報道された後は、表面が白くなるまでゆでている。

卸業者からも「生食用ではない」と言われている。

食中毒は、これまで起こしていないという。

 

厚労省は、6月に、全国の保健所に対策強化を指示。

あくまで要請だが、「生や半生で提供する鶏肉メニューを見直そう」と書いたチラシを初めてつくり、75℃で1分間、中心部まで十分に加熱することを飲食店に求めた。

客向けのチラシも用意し、「よく加熱された鶏肉料理を選びましょう」と呼びかける。

 

食中毒の一因が、鶏の腸などにいるカンピロバクターという細菌だ。

細菌性食中毒の約6割を占め、全国で例年300件、約2000人が発症。

今年4、5月に東京と福岡で開かれた肉料理のイベントで、同じ業者の鶏ささみや胸肉のすしを食べた計800人以上が腹痛や下痢など食中毒になったことも、今回の呼びかけのきっかけとなった。

 

厚労省の速報値では、6~8月も全国でカンピロバクターによる食中毒が56件あり、患者は395人。

原因食品が判明しているうち、半数以上が鶏肉料理だった。

 

加熱すれば死滅するが、さばく際に腸を傷つけるなどして付着し、加熱不十分だと感染の恐れがある。

食用処理した鶏肉の67%から見つかったとの厚労省研究班の報告もあり、「新鮮だから安全」とは言えないという。

 

田辺公一・龍谷大准教授(微生物学)は、食中毒後に、手足が動かなくなる「ギラン・バレー症候群」を発症する危険性があると指摘する。

「一部地域の習慣だった鶏の生食が、インターネットの発達で、リスクが十分考えられずに安易に広まっている」と話す。

 

生肉をめぐっては、2011年に牛肉のユッケで5人が死亡する食中毒があり、厚労省は、12年に牛生レバー提供を禁止。

代わって需要が増えた豚の生レバーなども、昨年に禁止した。

 

現在、鶏肉に規制はないが、厚労省は13年に、馬肉やシカなどジビエ(野生鳥獣の肉)も含めた、生食対策の有識者会議を設置。

14年に出た報告書は、牛や豚に比べると命に関わる危険性は高くないとして、「いきなり禁止」ではなく、流通時点でカンピロバクター汚染が防げるか研究したうえで、対策をとるよう求めた。

 

同省担当者は、「鶏の生食は、一定の需要、食文化もある」。

急速冷凍や新しい消毒薬で細菌を減らす一方、軽い下痢で済むこともあり、氷山の一角とされるカンピロバクター食中毒の件数把握も進める。

発生が夏に多く、20年の東京五輪で訪日観光客増の逆風となるのを避ける狙いもある。

 

生産業者や加工業者が加盟する日本食鳥協会の大島・専務理事も、「飲食店では、鮮度や品質の象徴として生や半生の鶏料理が提供されているが、鶏肉は生では食べないのが大前提。食べるなら、消費者にも覚悟を持ってもらうしかない」と話す。

 

厚労省の集計では、カンピロバクターを含む細菌性食中毒は、夏場に多く発生。

9、10月は、毒キノコなど植物に由来する事故もあり、13、14年は、7、8月よりも食中毒件数が多く、同省は注意を呼びかけている。

 

出典

鶏の生肉メニュー、規制ないけど危険 国が対策に本腰

http://digital.asahi.com/articles/ASJ9R4S6TJ9RUTIL01L.html?rm=687

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

厚労省から飲食店向けに出されているリーフレットは下記。

 

『カンピロバクターによる食中毒を予防しましょう』

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000127750.pdf

 

 

ちなみに上記報道と同日、奇しくも仙台市でカンピロバクターによる食中毒が起きていたという下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

926215分 NHK東北NEWS WEB)

 

仙台市宮城野区の焼き鳥店で、食事をした男性3人が、下痢や発熱などの症状を訴え、仙台市保健所は、細菌のカンピロバクターによる食中毒と断定し、この店を3日間の営業停止の処分にした。


処分を受けたのは、仙台市宮城野区岩切の焼き鳥店。
仙台市によると、9月15日にこの店を訪れ、鶏わさなどを食べた20代から30代の男性3人が、下痢や発熱などの症状を訴えて、このうち1人が入院した。


市が調査を行ったところ、この店は鶏肉を調理する際、十分に加熱していなかったことがわかったほか、症状を訴えた男性2人の体内から、食中毒を引き起こす細菌のカンピロバクターが検出された。


このため、仙台市保健所は、この店を25日から3日間の営業停止処分にしました。


仙台市は、カンピロバクターで引き起こされる食中毒は細菌が少なくても発生しやすいとして、加熱が不十分な生肉を食べないことや、調理する際は消毒を徹底することを呼びかけている。

 

出典

焼き鳥店で食中毒 営業停止

http://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20160926/3001121.html

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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