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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2019116日付で河北新報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

台風19号による増水で保有するバス車両の多くが被害に遭った福島交通(福島市)の郡山支社が、台風の数日前にバスの退避場所を確保しながら、半数以上を移動せずに水没させたことが分かった。

 

70ある路線バスは一時全面運休し、今なお約3割が運休中。

 

市民からは「どうして全車両を退避させなかったのか」と疑問の声が上がっている。


【協定で場所は確保 「浸水想定外の速さ」】

支社は10月7日、集中豪雨など災害時に車庫から市民の足のバスを退避させるため、公共施設駐車場や隣接の工場敷地を無償で提供してもらう協定を市、保土谷化学工業(東京)と締結した。

 

支社は2011年9月の台風でも浸水被害を受けていたためだった。


福島交通によると、今回の台風では10月11日に退避を開始し、保有する165台のうち保土谷化学工業郡山工場に32台、他の車庫に41台を移動させた。


支社の前を通る道路が冠水し始めたのは12日午後11時すぎ。

約30分後には深さが約1メートルになり、最終的には2メートル近くに達した。


退避しきれなかった92台が残る車庫で従業員らは溺れかけながら、11年に被害を受けなかった敷地内の高い場所に移動させようと試みたという。

しかし、92台は全て水没してしまった。


郡山工場は敷地が支社より2メートルほど高い。

広さ約24万平方メートルで、支社の165台全てを駐車できるだけのスペースもある。

保土谷化学工業は「市民の足を守るための協定。受け入れ態勢は万全で、もっと駐車可能だった」と振り返る。


福島交通は「8年前の台風は数時間かかって80センチほどの浸水だった。想定外のスピードで、退避が間に合わなかった」と説明。

 

「今回の経験を生かし、よりスムーズに退避できるよう対策を講じたい。一刻も早く全路線で運行再開できるよう努力する」と語った。

 

https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201911/20191106_63026.html

 

 

102860分に日本経済新聞からも、やや詳しい下記趣旨の記事が水没後の写真付きでネット配信されていた。

 

台風19号で福島県郡山市のバス操車場が一時水没した福島交通(福島市)は水害から半月以上たっても一部の路線の運休が続く。

 

この操車場は20119月の台風でも水没しており、福島交通は再発の防止策を立てていた。

 

それでも被害を繰り返したのは一帯がすり鉢状の地形のため、超大型の台風による氾濫水や雨水が想定を越える量とスピードで流れ込んだ可能性が指摘されている。

 

「急に水が入ってきて対応しきれなかった」。

郡山支社の関係者は恐怖を交えて口々に語る。

 

操車場は13日未明、阿武隈川や支流の逢瀬(おうせ)川の氾濫などによって2メートル以上水没した。

 

浸水が始まってからわずか30分~1時間の出来事で「前回に比べ数倍のスピードだった」(福島交通本社)という。

 

郡山支社の管理する約160台のバスのうち、90台が水没して使えなくなった。

 

操車場は11年にも水があふれた逢瀬川沿いにあり、当時操車場は主要部が1メートル水につかった。

 

福島交通はその後、支社の事務室を建物の1階から2階に移し、気象予報や川の水位をきめ細かく確認するようにした。

 

また同じ郡山駅東側にある保土谷化学工業とは緊急時にバスを退避させてもらう協定を結んだ。

 

今回、台風の襲来前に保土谷化学に30台強を避難させ、道路に水がたまり始めた段階で操車場内で比較的地盤が高い川と反対側にバスを移動した。

 

前回並みの水位ならこれで車両への被害は避けられるはずだった。

 

しかし急激に、しかも予想を超える高さまで水が上がったため、保土谷化学に追加で退避させるいとまもなく操車場の全域が水没したという。

 

郡山市のハザードマップでは操車場のある向河原町の一帯は水害の場合、最大で5メートル水没する可能性がある危険な地域に指定されている。

 

市の中心部から川に向かって街全体が緩やかに下がっていく地形のうえ、バス操車場前の幹線道路がJR東北本線の線路をくぐるために地盤を掘り下げる形でつくられている。

そのため「すり鉢状になり水が集まりやすい」(郡山市)という。

 

実際、13日未明に現地にいた防災関係者は「駅西側の一帯にたまった水がかなりの速度で道を伝ってガード下に流れていった」と語る。

 

福島交通の本社は「路線の復旧に全力をあげるとともに、再発を防ぐ抜本的な対策を検討したい」としている。

 

人命に関わりかねないだけに、操車場の移転、またはかさ上げや立体化などの対策が不可欠といえそうだ。

 

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51390710V21C19A0L01000/

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

前回の災害を教訓に、いろいろと対策をとったとしても、次回の災害が前回と同じように起きるとは限らないとは、よく言われることだ。

 





 

 

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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