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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20209291756分にNHK信州から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

去年の台風19号で千曲川が氾濫し、大規模な浸水被害を受けた長野市にある北陸新幹線の車両センターで、JR東日本が台風などで車両基地の浸水が予想される際に事前に車両を避難させる初めての訓練を行いました。

長野市にある北陸新幹線の「長野新幹線車両センター」は、去年10月の台風19号による豪雨災害の際、近くを流れる千曲川が氾濫し電源設備のほか、車両10編成120両が水に浸かって廃車になる大きな被害を受けました。


被災後初めて車両センターで行われた訓練には、JR東日本の職員およそ70人が参加し、去年の台風19号と同じ規模の台風が接近しているという想定で、事前に車両を避難させる手順を確認しました。


はじめに、新たに開発した河川の流域で予想される雨量から川の水位を予測するシステムで、浸水のおそれがあることを知らせるアラームが鳴り、本社と車両センターの職員が電話で協議して車両の避難を決めました。


そして、乗務員が敷地内にとまっていた新幹線に乗り込み、およそ10キロ離れ浸水の可能性が低いJR長野駅に避難させました。


JR東日本によりますと、去年被災した車両と同じ10編成を避難させる場合、避難先の確保やダイヤの調整などでおよそ7時間かかるということで、いかに早く避難の判断ができるかが重要になってきます。


JR東日本の小西新幹線運輸車両部長は、「ことし7月の大雨特別警報の際に車両を避難させた実績があり、今後も空振りを恐れず事前に避難させていく覚悟だ。災害が激甚化する中、しっかり準備して対応したい」と話しています。

長野市の「長野新幹線車両センター」がある場所は、千曲川やその支流の合流地点に近く、昭和57年や昭和58年など、何度も浸水を繰り返してきました。


車両センターの完成から10年後の平成19年に長野市が公表した100年に一度の大雨を想定したハザードマップでは、センターの周辺は大雨の際に5メートル以上浸水するおそれがあるとされました。


その後、去年の台風19号の3か月前に長野市が1000年に一度の大雨を想定して公表したハザードマップでは、浸水の予想は10メートル以上に引き上げられていました。


車両センターは、完成した時点で2メートルのかさ上げが行われていましたが、去年の台風19号の際の浸水は最も高いところで、そこからさらに2.9メートルの高さに達したということです。

JR東日本は、台風などによる大雨の被害が想定される場合には対策本部を設置し、予想される気象条件をもとに臨機応変に車両を避難させる判断をしてきました。


去年10月の台風19号では、静岡県に上陸する2日前の10日には車両の避難を検討し始め、上陸当日には東北新幹線の車両を栃木県那須塩原市の基地から仙台市の別の基地に避難させていました。


しかし、台風の進路がやや西にずれ、長野市の北陸新幹線の車両基地の周辺で大雨となり、近くの千曲川の水位が急上昇し、翌日13日の未明に流域に避難指示が出されたときには、すでに車両を避難させるための時間は残されていなかったということです。


JR東日本によりますと、午前4時半ごろには車両基地で30センチの浸水が確認され、10編成120両の新幹線の車内まで水没し、使えなくなったということです。


新幹線はすべて廃車になり、1年経った今も、基地で廃車の順番待ちでそのままになっている車両があるほか、車両基地は年内の本格復旧を目指して、作業が進められています。


復旧と今後の浸水対策にかかる費用は500億円にのぼる見込みだということです。

JR東日本は、去年の台風19号の被害を受けて、河川の流域の予想雨量をもとに車両を避難させる新たなシステム「車両疎開判断支援システム」を開発しました。


このシステムでは、すでに降った雨の量と39時間先までの河川の流域の雨量の予想で避難のために運転士の参集や具体的な避難場所の検討に入る「準備基準」、避難を開始する「警報基準」を定め、早めに避難を判断することにしました。


前回、被害が遭った長野市の車両基地では、千曲川の流域ですでに降った雨と予想の降水量で48時間に148ミリ以上に達する場合を「準備基準」として、運転士の参集や避難場所の検討を始めます。


降水量が186ミリ以上に達する場合は「警報基準」として、避難を判断するとしています。


去年と同じ10編成の新幹線を車両基地から避難させるために必要とされる時間は、少なくとも7時間はかかると想定されていて、JR東日本は、「新たに設けた基準を元に空振りを恐れずに判断をしたい」としています。

全国の車両基地で浸水が想定される7か所について、国は新幹線を避難させるだけでなく、基地の機能を維持するためのハード面での対策を進めるように求めています。


対策が求められているのは、10数年〜200年に被害が想定されるとした今回の長野県の車両基地「長野新幹線車両センター」と大阪府摂津市にある「鳥飼車両基地」の2つ、1000年に一度程度に被害が想定されるとした山形県、静岡県、岡山県、広島県、熊本県の5つの全国で7か所です。


具体的には、新幹線を動かすための変電所などの重要設備に関して盛り土などをしてかさ上げすることや、防水扉を設置して、施設内に水が入らないようにすることなどを求めています。


しかし、長野市の車両基地では、地盤が弱いためかさ上げとしても深く杭を打つ必要があるなど、実際にどのような工法でいつまでに対策を進めるのか、大雨が降る中、安全を確保しながらどのように防水扉を設置するのかなど、被害から1年がたっても工事の時期などについてのメドがたっておらず、課題となっています。

 

https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20200929/1010015344.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

〇以下は、映像の3コマ。





 

 

〇昨年の浸水記事(第1報2/2)でも、「台風の予想進路に当たっていた栃木の基地では事前に車両を避難させていた」との報道を紹介した。

 

ただ、「上陸2日前から対策本部で車両避難を検討し始め、栃木の車両を避難させた」、「台風の進路が予想より西にずれたため長野の避難は間に合わなかった」という点については、報道されていたかもしれないが、情報を見つけることができていなかった。

 

それゆえ、当時のブログ記事では、「浸水被害に対し危険予知不足だったのでは?」的なコメントを書いたのだが、今回の報道から考えると、それは勇み足だった。

 

長野の浸水被害については、予想される危険に対し、どの範囲まで事前に対策をとっておくべきかという、安全の本質にかかる問題、永遠の命題だった感がある。

   

  ※第1報2/2にも、この旨、追記スミ。



 

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そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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