2017年7月26日19時28分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月26日21時7分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
第5管区海上保安本部(神戸)は26日、テロ対策に当たる特殊警備隊の男性隊員(25)が今月12日、大阪府内の訓練施設で訓練中に熱中症となり、26日午前に死亡したと発表した。
5管は大阪府警に通報した。
特殊部隊であることを理由に、施設の場所や氏名は非公開としている。
5管本部によると、隊員は12日午後1時ごろ、大阪府内の施設で始まった約30人による負傷者搬送訓練に参加。
約1時間後、安全管理をする警戒隊員が動きが緩慢になっていると気付き、応急処置をしたが、意識混濁状態になったという。
隊員は病院に運ばれたが、26日午前7時35分ごろ、意識が戻らないまま死亡した。
訓練時は気温31℃、湿度78%だった。
訓練前に体調不良などは訴えておらず、水分補給もしていたという。
5管は、特殊警備隊の発足後、隊員が死亡したケースは初めてで、当面、今回と同様の負傷者搬送訓練を中止するとしている。
5管の石井本部長は、「心よりご冥福をお祈りする。重く受け止め、事故原因を究明する」とのコメントを出した。
大阪府警捜査1課は、業務上過失致死の疑いがあるかなど詳しい状況を調べる。
出典
『熱中症でテロ対策の海保特殊隊員死亡 大阪の施設で訓練中』
http://www.sankei.com/west/news/170726/wst1707260076-n1.html
『熱中症 5管海保隊員が死亡 施設で訓練中』
https://mainichi.jp/articles/20170727/k00/00m/040/084000c
7月26日19時28分にNHK関西からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
特殊警備隊は海上でのテロなどに対応する特殊部隊で、訓練の開始から1時間ほどたったときに男性隊員の意識が朦朧としているのに、ほかの隊員が気づいたという。
男性隊員は水分補給をしても症状が回復せず、仲間の隊員たちが病院に連れて行ったが、症状が重すぎて対応が困難だと言われ、救急車を呼んで別の病院に搬送したという。
隊員の具合が悪いのに気づいてから2時間近くが経っていたということで、海上保安本部や事故の連絡を受けた大阪府警は、訓練中の熱中症対策や対応に問題がなかったか調べている。
出典
『訓練中に熱中症 海保隊員死亡』
http://www.nhk.or.jp/kansai-news/20170726/5508441.html
7月27日付で朝日新聞(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この訓練では、別の男性隊員も軽度の熱中症になったという。
(2017年12月28日 修正1 ;追記)
2017年12月26日19時22分にNHK関西から、熱中症の症状に応じた対応が定められていなかったなどとする報告書が公表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
海上保安庁は、熱中症に関する知識が十分にないまま体に負担がかかる訓練を急に行ったことなどが原因だった可能性があるという報告書を公表した。
それによると、隊員は3か月前に特殊警備隊に配属されたばかりで、当時は防弾チョッキなど重さ17kgの装備を着て、暑さに耐えながらけが人を救出する訓練を行っていた。
およそ1時間後に熱中症の症状を訴えたが、これについては、部隊が熱中症に関する知識を十分に得ないまま体に負荷がかかる訓練を急に行ったことが原因だった可能性があるとしている。
さらに、隊員の症状が重く、部隊が連れて行った病院では十分な治療が受けられず別の病院に搬送されたが、報告書では、熱中症の場合にどの病院に連れて行くかなど、症状に応じた対応が具体的に定められていなかったと指摘している。
海上保安庁は、訓練を行う際には救急救命士を配置することや、隊員向けに熱中症に関する講習会を開くなどして再発防止に努めるとしている。
出典
『海保訓練中に熱中症死亡で報告書』
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20171226/3940561.html
12月26日19時14分に毎日新聞からは、呼びかけに大丈夫と答えていたため対処が遅れたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
報告書によると、事故は7月12日午後、第5管区海上保安本部(神戸)が、テロ対応部隊への配属の適性を判断するために実施していた訓練中に発生。
隊員たちはヘルメット、防毒マスク、防弾チョッキを装着し、負傷者を2人1組で搬送する訓練を受けていた。
男性と組んだ隊員が体調を崩し、安全管理者がこの隊員にホースで水をかけていた中、男性が倒れ、呼び掛けに「大丈夫です」と回答したため、対処が遅くなった。
意識がもうろうとなり、搬送先の病院で7月26日に死亡した。
天候は曇りで気温は31℃だった。
報告書は、暑さに慣れさせるのに必要な事前の訓練が不足していたほか、男性が頑張りすぎる傾向があることが安全管理者間で共有されていなかったと指摘した。
男性は2014年4月に海上保安庁に入り、巡視艇勤務を経て、17年4月に5管の特殊警備基地に配属されていた。
大阪府警捜査1課が、業務上過失致死の疑いがあるかを調べている。
出典
『海保隊員死亡 暑さへの適応訓練不足が原因』
https://mainichi.jp/articles/20171227/k00/00m/040/060000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。