







2017年9月27日付で仙台放送から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午前、宮城・仙台市宮城野区の仙台港にある保管用のタンクで、作業員が生き埋めになる事故があり、24歳の男性が死亡した。
事故があったのは、宮城野区港4丁目の倉庫会社「Sサイロ」。
27日午前10時半ごろ、トウモロコシの粉末を保管する「サイロ」と呼ばれるタンク内に「男性が生き埋めになった」と、119番通報があった。
この事故で、宮城野区安養寺の男性(24)が、およそ2時間後に助け出されたが、駆けつけた医師により、その場で死亡が確認された。
警察によると、このサイロには、家畜の餌の原料として、トウモロコシの粉末などが保管されていたという。
事故当時、男性は、別の作業員とともに、サイロの底の部分で清掃作業にあたっていて、その際、壁についていた粒状のトウモロコシが大量に崩れ落ち、下敷きになったものとみられている。
ほかの作業員に、けがはなかった。
事故が起きたサイロは高さおよそ40mの円柱型で、底はすり鉢状になっているという。
警察が、事故のくわしい原因を調べている。
出典
『サイロで生き埋め 男性(24)死亡』
http://ox-tv.jp/nc/smp/article.aspx?d=20170927&no=27
2017年9月26日7時29分にNHK福岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
九州北部豪雨の被災地で、ため池の決壊が相次いだことから、土木学会の調査団のメンバーが模型を使った大がかりな実験を行い、記録的な豪雨がため池の決壊を引き起こすメカニズムを再現した。
土木学会の調査団のメンバーで、東京理科大学理工学部の二瓶泰雄教授らの研究グループは、九州北部豪雨で決壊した福岡県朝倉市の「山の神溜池」を10分の1の大きさで再現した。
山の神溜池は、記録的な豪雨で、高さ10mの堤の大半が崩壊して決壊した。
研究グループは、当時、住民が撮影した写真などから、水が堤の上を最大でおよそ50cm乗り越えたと推定していて、この想定に従って水を流し始めた。
あふれた水は、コンクリートに覆われておらず土がむき出しになっている部分を崩し始める。
水は徐々に堤の内部にしみ込み、堤を内側から割り裂くように壊し出す。
最後は堤全体が崩壊を始め、たまっていた水が濁流となって流れていった。
今回の豪雨で、朝倉市では9つのため池が決壊したが、農水省によると、平成19年からのおよそ10年間に大雨で決壊したため池は、全国で300か所を超える。
二瓶教授は、「堤のどの部分が弱いのかが今回の実験で確認できた。弱い部分を重点的に補強すれば、被害の拡大を防ぐことができるのではないか」と話している。
出典
『ため池の決壊を再現』
http://www.nhk.or.jp/fukuoka-news/20170926/4097901.html
2017年9月27日6時58分にNHK信州から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
26日午後2時半すぎ、長野市広瀬の資材置き場で会社員の男性(57)がトラックの下敷きになったと、近くにいた息子から消防に通報があった。
男性は長野市内の病院に搬送されたが、体を強く打っていて、およそ2時間後に死亡が確認された。
警察によると、男性は資材置き場から道路へと出る斜面にトラックをとめて、パイプの荷降ろし作業をしていたところ、後退してきたトラックにひかれたという。
トラックのハンドブレーキは引いてあったが、ギアはニュートラルだったということで、警察は事故の詳しい状況を調べている。
出典
『後退のトラックにひかれ男性死亡』
http://www.nhk.or.jp/lnews/nagano/20170927/1010000228.html
2017年9月26日18時16分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
26日午前9時30分すぎ、札幌市中央区円山西町4丁目の道路脇で、運転中の小型ショベルカーが5mほど下に転落したと消防に通報があった。
警察によると、この事故で、運転していた男性が小型ショベルカーの下敷きになり、意識不明の重体になっていたが、全身を強く打っていて、およそ1時間後に搬送先の病院で死亡した。
警察は、亡くなったのは安平町に住む50代の男性とみて、確認を進めている。
現場は、札幌市中央区にある円山動物園から南に1kmほど離れた、近くに住宅がある場所。
小型ショベルカーは当時、道路脇の起伏のある場所で、配管工事の作業に使われていたという。
警察は、現場では他に3人が作業を行っていたということで、話を聞くなどして事故当時の状況について調べている。
出典
『ショベルカー転落 運転男性死亡』
http://www.nhk.or.jp/sapporo-news/20170926/4258061.html
9月26日付で札幌テレビからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
きょう午前、札幌市中央区で、作業中のショベルカーが急斜面から転落した。
この事故で、運転していた男性がショベルカーの下敷きになって死亡した。
事故があったのは、札幌市中央区円山西町4丁目。
午前9時半ごろ、付近の住民が「転落した重機に運転手が閉じ込められている」と、消防に通報した。
ショベルカーを運転していた50代の男性はショベルカーの下敷きになり、およそ20分後に救出されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。
警察によると、ショベルカーは配管の工事中に、住宅地横の急斜面からおよそ5m転落したという。
警察で事故の原因を調べている。
出典
『ショベルカー“転落” 男性死亡』
http://www.stv.jp/news/stvnews/
9月27日10時15分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
26日午前9時半頃、札幌市中央区円山西町4の工事現場で、小型ショベルカーが約5m下の西円山ピッコロ保育園の敷地内に転落した。
操縦していた北海道安平町の土木作業員Tさん(58)がショベルカーの下敷きになり、搬送先の病院で死亡が確認された。死因は多発外傷だった。
警察の発表によると、Tさんは同僚と3人で、保育園の上にある道路脇の林で、排水溝を造るために地面をならす作業をしていたところ、保育園の建物と崖の間の敷地に転落した。
園児らに被害はなかったという。
出典
『保育園敷地に重機転落、下敷きになり作業員死亡』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170927-OYT1T50055.html
(ブログ者コメント)
映像を見ると、道路脇の土手のようになっている狭い林から、コンクリートブロックが敷設された急勾配の擁壁の下まで転落した模様。
林の中には、複数のコンクリートU字溝が置かれていた。
2017年9月26日19時23分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日、東京・新宿区と板橋区の小中学校で、出された給食の牛乳の味やにおいがふだんと違うという訴えが相次いで出された。
訴えたのは、児童や生徒らあわせて1900人あまりで、今のところ大きな健康被害は報告されていないという。
東京・新宿区と板橋区によると、25日、区内の小中学校に通う児童や生徒らから、給食で出された牛乳の味やにおいがふだんと違うという訴えが相次いで出された。
新宿区と板橋区が調べたところ、異常を訴えたのは、新宿区立の小中学校あわせて29校と、板橋区立の小中学校あわせて24校に通う小学生と中学生、それに教職員の、あわせて1900人あまりで、今のところ大きな健康被害の報告はないという。
これらの学校に提供されていた牛乳は、いずれも埼玉県戸田市にある「明治戸田工場」で今月22日に製造されたもので、新宿区と板橋区は、26日の給食からこの工場の牛乳の使用をとりやめ、別の工場で製造した牛乳の提供に切り替えた。
異臭などが指摘された牛乳は、工場から学校に運ばれたあと、給食に出されるまでのあいだ、冷蔵で保存していたということで、2つの区は成分を分析するなどして原因を調べている。
牛乳を製造した「明治」によると、25日、新宿区内の小学校から「いつもと風味が違う」という指摘があったという。
この牛乳は、埼玉県戸田市の工場で今月22日に製造され、東京の板橋区、渋谷区、新宿区、豊島区、埼玉のふじみ野市、和光市の6つの自治体、あわせて282の小中学校に給食用の牛乳として出荷されていた。
これまでに、35の小中学校から「ふだんと風味が違う」などという指摘が寄せられたという。
指摘を受けて会社では、この工場で製造された牛乳を検査したが、今のところ牛乳の成分に異常は確認されていないという。
ただ、においや味が違うと指摘されたことの原因は分かっていないということで、会社では原因の調査を進めるとともに、戸田市の工場から出荷していた学校には、27日は神奈川県の工場から牛乳を出荷する予定だとしている。
明治は、「お召し上がりになられたお子さんやその保護者の皆様、また関係者の皆様にご迷惑とご心配をおかけし深くお詫び申し上げます。まずは原因を究明した上で、再発防止に努めて参ります」とコメントしている。
出典
『給食の牛乳から異臭 訴え相次ぐ』
http://www.nhk.or.jp/shutoken-news/20170926/0001035.html
9月26日22時58分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都新宿区と板橋区は26日、区内の小中学校給食の牛乳を25日に飲んだ児童や生徒、教職員から「いつもと違う味がする」「せっけんの臭いがする」などの訴えがあったと発表した。
新宿区の40校中29校、板橋区の75校中24校の、計1900人以上が違和感を感じた。
板橋区では、児童1人が帰宅後に下痢を訴えるケースがあったが、牛乳との因果関係は不明という。
製造したのは「明治」の戸田工場(埼玉県戸田市)。
同社によると22日に製造し、両区のほか、東京都渋谷区、豊島区と埼玉県ふじみ野市、和光市に出荷した。
自社の出荷前検査では、異常は認められなかったという。
出典
『給食の牛乳が「せっけんの臭い」 都内1900人違和感』
http://www.asahi.com/articles/ASK9V6X2QK9VUTIL058.html
9月26日19時18分に日テレNEWS24からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新宿区教育委員会によると、25日、区立の小中学校計29校の給食で出された牛乳を飲んだ児童や生徒らから「味が薄い」「ガソリンくさい」などの訴えがあった。
牛乳を飲んだ約1万人の小中学生のうち1301人が違和感を訴えたという。
このうち小学生2人が「お腹が痛い」と体調不良を訴えたが、いずれも軽症で、この牛乳が原因か分かっていない。
出典
『給食牛乳に1300人が違和感訴え 新宿区』
http://www.news24.jp/articles/2017/09/26/07373603.html
9月27日付でTBS NEWSからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
これまでに新宿区と板橋区の53の小中学校の児童・生徒らおよそ1900人から「普段と味が違う」「塩素のにおいがする」などの訴えが相次いだ。
埼玉県は工場の立ち入り検査を行ったが、衛生上の問題は見つからなかった。
出典
『都内53校で給食の牛乳から異臭、工場に立ち入り検査』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3168764.html
(ブログ者コメント)
給食で出された牛乳の味やにおいに違和感ありと騒ぎになった事例は、本ブログで過去に2件ほど紹介している。
それらについては、
・複数の牧場の牛乳を混ぜることなく、1つの牧場の牛乳だけを使っていた
・エサや季節が変わった
といったことが原因ではなかったか・・・などと報道されていた。
2017年9月25日20時47分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月26日9時3分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
神奈川県横須賀市にある海上自衛隊の基地に停泊している護衛艦「いずも」の艦内で、清掃作業をしていた作業員のほか隊員あわせて11人が一酸化炭素中毒になり、病院に運ばれた。
海自によると、全員意識はあり、命に別状はないという。
海自によると、25日午前10時半ごろ、横須賀市にある海上自衛隊横須賀基地に停泊していた護衛艦「いずも」の艦内で、汚水タンクの清掃にあたっていた民間の作業員1人が気分が悪くなったと訴えたという。
この作業員を艦の外に出そうとした別の作業員4人と自衛隊員6人も気分が悪くなり、あわせて11人が基地内にある病院に搬送されたという。
11人は一酸化炭素中毒と診断されたが、全員意識があり、命に別状はないという。
海自で、11人が一酸化炭素中毒になった原因などを調べている。
護衛艦「いずも」は、艦橋を甲板の片側に寄せた空母のような形が特徴の、全長およそ250mにおよぶ、海上自衛隊で最大級の艦艇。
現在、修理中で、今回の清掃作業もその一環として行われていた。
当時、タンク内には送風機で空気を送り込んでいたという。
出典
『護衛艦で11人が一酸化炭素中毒』
http://www.nhk.or.jp/shutoken-news/20170925/0000985.html
『護衛艦「いずも」、清掃で11人一酸化炭素中毒』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170926-OYT1T50006.html
9月25日18時43分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午前10時半ごろ、神奈川県横須賀市の海上自衛隊横須賀基地に停泊中のヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」の艦内で、海自隊員ら11人が一酸化炭素(CO)中毒になり、病院に搬送された。
横須賀地方総監部によると、いずれも意識ははっきりしており軽症。
艦内では午前8時すぎから、民間業者がふん尿をためるタンク内の清掃中だった。
作業員1人が体調不良を訴えたため、近くにいた隊員6人と他の作業員4人が助け出そうとして、同じく気分が悪くなった。
全員が病院でCO中毒と診断された。
出典
『海自護衛艦「いずも」でCO中毒、11人軽症 横須賀基地』
http://www.sankei.com/affairs/news/170925/afr1709250023-n1.html
(2017年12月9日 修正1 ;追記)
2017年12月6日12時14分に産経新聞から、送風機を動かしていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
横須賀労基署は6日、労安法違反の疑いで、同市の清掃会社「Y社」と男性代表社員(40)を書類送検した。
書類送検容疑は、9月25日、ヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」のタンク内を清掃する際、携帯式送風機が停止したままガソリンエンジン式高圧洗浄機を作業員に使用させたとしている。
洗浄機の排出ガスで作業員4人と海自隊員数人がCO中毒となったとしている。
出典
『海自艦清掃事故で書類送検 作業員らがCO中毒 神奈川・横須賀』
http://www.sankei.com/affairs/news/171206/afr1712060029-n1.html
12月6日13時5分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
労基署によると、男性代表社員は9月25日、護衛艦内の汚水タンクの清掃でガソリンエンジン式の高圧洗浄機を使う際、送風機を使って作業を行うなど、排ガスで作業員らが一酸化炭素中毒になるのを防ぐ措置を怠った疑いがある。
出典
『護衛艦「いずも」で清掃中にCO中毒、業者ら書類送検』
http://www.asahi.com/articles/ASKD641N6KD6ULOB00Q.html
2017年9月25日1時41分に日テレNEWS24から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月25日付で毎日新聞東京版から、9月24日23時32分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
24日、東海道新幹線の車内で乗客のタブレット端末から突然煙が出て、新幹線が緊急停止した。
乗客が撮影した映像からは、車両の前方に煙が立ちこめているのが分かる。
警視庁によると、24日午後5時半ごろ、東海道新幹線の上り「のぞみ234号」が新横浜と品川の間を走行中に、乗客の40代男性が持っていたタブレット端末から突然、煙が出た。
煙はすぐにおさまったが、タブレット端末の裏側や座席のテーブルが焦げ、乗客が非常ボタンを押したため、新幹線は緊急停止した。
けが人はいなかった。
警視庁丸の内署によると、男性は「端末は外国製の古いモデルだった」と説明しているという。
新幹線は、乗務員が安全確認後に運転を再開し、品川駅に8分遅れで到着した。
タブレット端末の電源を入れようとしたところ、煙が出たということで、警視庁が原因を調べている。
出典
『乗客のタブレットから煙 新幹線が緊急停止』
http://www.news24.jp/articles/2017/09/25/07373457.html
『鉄道トラブル 新幹線の車内でテーブル焦がす タブレット発熱』
https://mainichi.jp/articles/20170925/ddm/041/040/204000c
『乗客のタブレット端末から煙、新幹線が緊急停止』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170924-OYT1T50097.html?from=ycont_top_txt
2017年9月23日18時28分に日本経済新聞電子版から、ヤマカガシは毒を餌のヒキガエルから得ているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
日本で毒ヘビといえば、マムシやハブが真っ先に頭に浮かぶが、今年7月に兵庫県で小学生がかまれたのは、ヤマカガシとみられる毒ヘビだった。
意識不明になり、病院で血清を注射し回復した。
ヤマカガシは2種類の毒を持つ珍しいタイプで、その一つはエサのカエルから得ている。
毒は母から子に回せることなどが、近年の研究で分かってきた。
厚労省のデータによると、日本では毎年5~10人程度がヘビにかまれて死亡している。
大半はマムシの被害で、ハブやヤマカガシで亡くなるのは、1人いるかいないかだ。
ヤマカガシは、北海道や南西諸島などを除く各地にいる。
成長すると体長60~150cmになる。
色は、地域や個体の差が大きい。
関東などでは赤と黒の斑紋を持つタイプが多い。
近畿では斑紋のない緑色っぽいタイプ、中国・四国では青みがかったタイプも多い。
水田や河川付近などに生息し、主食はカエル。
小魚やトカゲなども食べる。
昔から身近にいたヤマカガシが毒ヘビだと一般に知られるようになったのは、1970年代だ。
「普段はおとなしく、手を出さなければ、ほとんどかまれることはない。かまれても毒が体に入らないことも多いため、毒がないと思われてきたのだろう」と、日本蛇族学術研究所の堺淳主任研究員は指摘する。
現在は、口の奥と首の後ろに毒を持つことが知られる。
牙から出す毒で、捕まえた獲物を弱らす。
マムシなどは毒牙が顎の先端についているのに対し、ヤマカガシは口の奥の大きめの歯から毒を出す。
少しかんだだけでは毒は入らないが、毒の強さはマムシの約3倍、ハブの10倍といわれる。
かまれて毒が体内に入ると、全身の血管で血液が固まるよう促される。
もともと体内にある凝固因子が使われ、止血能力が極端に下がる。
皮下や内臓からの出血、急性腎不全や激しい頭痛などを起こす。
一方、首の毒は敵から身を守るためにある。
首の皮膚の下に「頸(けい)腺」と呼ぶ器官が2列で10数対並ぶ。
世界でも、ヤマカガシとその近縁類しか持っていないという。
腺といっても、管で皮膚の表面とはつながっていない。
頸腺の中は毒成分が入った細胞が詰まっており、外から圧力を受けると中身がはじけ飛ぶ。
猛きん類やイタチ、タヌキなどの敵に遭遇したヤマカガシは、防御のため、お辞儀をするように頭を下げ、首を相手にみせる。
ときには首を敵に打ちつける。
毒成分は「ブファジエノライド」という化学物質で、心臓の働きを強める作用がある。
これはヒキガエルの「ガマの油」と呼ばれる分泌物と同じで、ヒキガエルをくわえた犬が泡を吹いて倒れたとの報告例もあるという。
この毒の研究を長年続けているのが、京都大学の森哲准教授だ。
毒成分はヒキガエルと同じでも、どうやって作られるのか不明だったからだ。
実験で、自ら作るのではなく、餌のヒキガエルから取り込んでいることを解明した。
ヤマカガシの子に、餌としてヒキガエルを与える群と、毒のない別のカエルを与える群などに分け、頸腺に毒が出てくるか調べた。
毒が出たのは、ヒキガエルを与えた群だけだった。
ヒキガエルがいない島、金華山(宮城県)にすむヤマカガシにも着目した。
防御反応を調べると、首をみせずに逃げた。
しかし、金華山生まれのヤマカガシにヒキガエルを与えて育てると、次第に首をみせるようになった。
森准教授は、「ヤマカガシには、自らの首に毒があるか知る方法があるのではないか」と推測する。
首の毒は母から子に譲り渡せることも、森准教授らの研究で判明した。
ヒキガエルの毒成分に微妙な違いがあるのを利用した。
妊娠中のヘビを捕まえ、化学物質の種類を調査。
生まれた子に、それと異なる種類の化学物質を持つヒキガエルを与えて育てると、2種類とも備えるようになった。
ヒキガエルの多い地域は母の頸腺にある毒の量も多く、生まれつき頸腺に毒を持つ子の割合も多かった。
電波発信機をつけた実験で、妊娠したヤマカガシは、遠くてもヒキガエルの多い場所まで出向く傾向があると分かった。
最初から首に毒を持つ子は生き残れる確率が高まるため、こうした行動を取ると考えられる。
近縁種でも研究が進む。
森准教授は、「中国のミゾクビヘビも毒が詰まった頸腺を持つが、主食は毒のないミミズ。毒を持つホタルを食べて毒を得ている可能性があると分かった」と話す。
8月に京都で開かれた国際学会で発表した。
頸腺は一部のヘビで進化してきた不思議な器官だ。
妊娠したヘビがどうやって体内の卵に毒成分を送り毒を持つ子を産むのかなど、まだ謎が多く残っている。
出典
『ヤマカガシ、首にも毒 餌のカエルから取り込む』
https://www.nikkei.com/article/DGXLZO21422490S7A920C1MY1000/?n_cid=NMAIL005
一方、2017年9月22日8時11分に産経新聞westからは、ヤマカガシ用の血清が無くなるかもという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
かつて水辺や田んぼに広く生息していた毒ヘビ「ヤマカガシ」。
今年7月には福岡県と兵庫県で小学生の男児がかまれ、血清治療で回復したが、その血清がなくなるかもしれない。
自然環境の変化による個体数の減少で、製造に必要な毒を集めるのが難しい上、重症化することはまれで、採算性の低さも要因だという。
ヤマカガシは本州や四国、九州に広く生息。
毒で重症化すると頭痛や脳内出血を起こし、最悪の場合、死に至ることもある。
「他のヘビより血清の効果は高いのに、受傷例が少なく、血清を製造しても採算が取れない」と、日本蛇族学術研究所(群馬県太田市)主任研究員の堺淳さん(62)。
ヤマカガシの血清は、同研究所が約30年前に初めて作った。
昭和59年に愛知県で中学生が死亡し、遺族が研究費を寄付してくれたことが契機だったという。
現在使用されている血清は17年前のもので、劣化を考えると再製造は不可欠。
血清を作るには数100匹を捕獲して毒を採取しなければならないが、環境変化でヤマカガシそのものが減っている。
堺さんは、中国産のヤマカガシで代用する研究もしているが、研究費不足などから思うように進んでいない。
「厳しい状況だが、万が一の備えを絶やしてはいけない」と話した。
出典
『毒蛇「ヤマカガシ」の血清がなくなる!? 個体減少の上、採算性も要因 中国産代用の研究もしているが…』
http://www.sankei.com/west/news/170922/wst1709220016-n1.html
(ブログ者コメント)
〇7月に兵庫県で咬まれた事例は本ブログで紹介スミ。
その関連情報として紹介する。
〇エサから毒を得る動物としては、他にフグがいる。
詳細は下記記事にコメントとして付記スミ。
2015年11月13日掲載
『2015年11月6日 長崎県松浦市で自分で採ってきた巻貝のキンシバイを10数個食べた男性がテトロドトキシン中毒で意識不明の重体』
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5367/
2017年9月23日9時11分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月23日付で朝日新聞阪神版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
兵庫県尼崎市は22日、市北部防災センター(同市上ノ島町)で、自家発電設備用の軽油約2800ℓが漏れ出ていたと発表した。
火災の危険性はなく、付近の住民らの健康被害は確認されていないという。
市消防局によると、13日の定期点検でセンター屋上にある発電設備を稼働させた際、敷地内の地下埋蔵タンクで異常を知らせるアラームが作動。
その後、19日になって、敷地内のコンクリート地面に油が染み出した跡が見つかり、発電設備とタンクをつなぐ地下の配管から軽油が漏れ出ている可能性があることが分かった。
配管は法定点検が定められておらず、平成2年に埋設した後、点検していなかったという。
同センターは市内2カ所ある防災センターの一つで、災害時には応急活動の拠点となることが想定されている。
同局の田中企画管理課長は、「油の回収作業を行うとともに、地上配管への切り替えを検討している。再発防止に努めたい」と謝罪した。
出典
『災害時の拠点なのに…防災センターで軽油約2800リットル漏れ出る 兵庫・尼崎』
http://www.sankei.com/west/news/170923/wst1709230021-n1.html
2017年9月25日11時44分にNHK高知から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午後3時半ごろ、高知県北川村の山の中に作られた臨時のヘリポートを離陸した愛知県の航空会社、「中日本航空」のヘリコプターから、合わせて重さ2.7トンぶんの石が落下した。
当時、ヘリコプターは土砂災害の復旧工事のため、1つが直径5cmから25cmほどの石をまとめて容器に入れてワイヤーでつり下げて、ヘリポート近くの現場まで運んでいたところ、高さおよそ70mから誤って落下させたという。
これまでのところ、けが人はなく、周辺の被害も確認されていないが、国の運輸安全委員会は航空事故につながりかねない重大なトラブルにあたる「重大インシデント」として、今朝から航空事故調査官2人を現地に派遣して、当時の作業の状況などを詳しく調べている。
中日本航空によると、ヘリコプターは、「グリ石」と呼ばれる丸みのある石を、ヘリポートから工事現場まで、着陸せずに何度も往復しながら運んでいたという。
石は、「バケット」と呼ばれる専用の容器に入れられ、ヘリコプターの機内にあるボタンを操作すると、容器の底が開いて石が落ちるようになっていた。
石が落ちた当時の高度はおよそ70mで、何らかの原因で容器の底が開き、石が落下したという。
中日本航空は、「関係者や地元の方にご迷惑をおかけし、おわび申し上げます。運輸安全委員会の調査に協力し、再発防止に努めたい」とコメントしている。
現場近くで行われていたのは、6年前の台風による土砂災害の復旧工事だった。
工事を発注した四国森林管理局安芸森林管理署によると、工事は来年2月までの期間で、山腹を補強したり、谷に土砂が流れ込むのを防いだりする予定だったという。
また、ヘリポートも、台風で被害を受けたあとに物資の輸送などを目的に設けられたという。
周辺の集落に住む90代の男性は、「普段からヘリコプターの大きな音を耳にしていたので、石が落下したという話を聞いてびっくりしました」と話していた。
また、80代の男性は、「周辺には住宅もあるので、ヘリコプターで石材を運ぶときは、安全管理に気をつけてもらいたいです」と話していた。
出典
『ヘリから石材2.7トン落下』
http://www.nhk.or.jp/lnews/kochi/20170925/8010000300.html
(2018年9月29日 修正1 ;追記)
2018年9月27日11時30分にNHK高知から、スイッチ操作を間違えたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
運輸安全委員会が27日公表した調査報告書によると、落下した原因は、ヘリコプターに乗っていた整備士が地上にいる作業員に注意事項を伝えるため、連絡用の無線機のスイッチを操作しようとしたところ、誤ってバケットの開閉スイッチを操作したためだと結論づけている。
今回のトラブルを受けて、ヘリコプターを運航する会社は、整備士に対して再発防止のための教育を実施したほか、バケットを開閉するのためのスイッチを増設し、現在のスイッチと同時に操作しなければならない方法に改めたという。
出典
『ヘリから石落下はスイッチ間違え』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kochi/20180927/8010003383.html
(ブログ者コメント)
以下は運輸安全委員会報告書(概要)に記載されている内容。
3.4 判明した事項の解析
(1) 石材の落下
本重大インシデントは、同機がバケットに石材を積載して同荷つり場から 離脱した直後、機上整備士が被訓練者に注意事項を伝えようとした際、バケットの開閉スイッチを連絡用無線機の送信スイッチと間違えて操作したため、バケットが開き、石材が落下したことによるものと認められる。
(2) 機上整備士
機上整備士は必要な教育訓練を受けていたものと認められる。
機上整備士がバケットの開閉スイッチを連絡用無線機の送信スイッチと間違えて操作したことについては、被訓練者への注意事項の伝え方を考えることに意識が向き、バケット操作に対する注意力が低下した状態で、それまで繰り返し行っていた動作であるバケットの開口操作を意図せず行ってしまったことによるものと考えられる。
また、機上整備士は、スイッチ操作の際に手元を見ていなかったため、操作しようとしたスイッチの間違いに気付けなかった可能性が考えられる。
(3) コントロールボックスの設計
バケット開閉スイッチには誤操作防止の機構はなく、開閉スイッチを押すだけで開く設計になっていた。
このため、機上整備士が間違ってバケットの開閉スイッチを押したことにより、バケットは開いた。
バケットの開閉に複数のスイッチの操作を必要とする機構やガード付きスイッチの採用等は、誤操作防止に有効な対策と考えられる。
https://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/detail.php?id=2199
2017年9月23日17時39分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京電力は23日、柏崎刈羽原発(新潟県)の事務本館で火災報知機が作動したと発表した。
119番通報で駆け付けた消防が確認したところ、火災は起きておらず、東電は屋上の工事の影響で作動したとみて調べている。
東電などによると、23日午前11時50分ごろ、2階建ての事務本館2階倉庫の火災報知機が作動。
屋上では屋根の防水工事のため、アスファルトを熱して溶かす作業中で、発生した煙などに反応した可能性が高いという。
出典
『柏崎刈羽原発で報知機作動 火災なし、工事の煙原因か』
http://www.sankei.com/life/news/170923/lif1709230028-n1.html
9月23日17時41分にTBS NEWSからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日昼前、新潟県の東京電力・柏崎刈羽原発で事務本館の火災警報器が鳴り、消防車が駆けつけた。
火は確認されず、消火活動はしなかったという。
事務本館屋上では、バーナーを使いアスファルトの防水工事中で、その煙が雨どいを伝い、入り込んだとみられている。
外部への影響はないという。
出典
『柏崎刈羽原発で火災警報器鳴る、工事用バーナーの煙が原因か』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3166391.html
2017年9月25日付で毎日新聞東京版から、落下したパネルなどの写真付きで下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月25日7時9分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
国土交通省大阪航空局は24日、関西国際空港を23日午前に離陸したアムステルダム行きのKLMオランダ航空868便の部品の一部が大阪市の中心部に落下し、同11時ごろに走行中の乗用車に当たったと発表した。
けが人はなかった。
同省は重大インシデントと認定。
同省運輸安全委員会は航空事故調査官を派遣し、事故原因の調査を始めた。
航空局などによると、同便は23日午前10時40分に関空を離陸したボーイング777-200型で、乗客乗員計321人。
約4000mとみられる大阪市上空を飛行中に、右主翼付け根上方の胴体パネル(縦横約1m、厚さ約3mm、重さ約4.3kg)が同市北区西天満3の国道1号(片側4車線)に落下。
道路に跳ね返って走行中の乗用車に当たり、車の屋根や後部の窓ガラスが破損した。
運転していた東京都日野市の女性(51)ら2人にけがはなかった。
同便は約11時間後にオランダに到着し、着陸後に、非金属で複合素材のパネルの落下を確認した。
飛行中に異常を示す表示は出なかったという。
国交省は、航空法施行規則で定める「航空機から脱落した部品が人と衝突した事態」に準ずる事故として、「重大インシデント」に認定した。
航空機から重さ4kg以上ものパネルが落下した現場は、JR大阪駅の南東約1.2kmの、オフィスビルやマンションが建ち並ぶ地域。
休日を楽しむ家族連れらの姿もある時間帯だった。
事故当時、付近に居合わせた運送業の男性(49)は、交差点で白い乗用車の屋根にパネルが当たるのを目撃した様子を証言した。
信号待ちの車列が一斉に動きだした直後だった。
車はパネルが当たった後、スピードを落として停車するかに見えたが、交通量が多いためか走行を続けたという。
運送会社の配達員の男性(49)は、落下地点のすぐそばの歩道で荷物を配達中、「ボーン」という大きな音を聞いた。
目の前に停車中の車の上で大きな物がはねて、路上に落ちたのが見えたという。
直後に助手席の女性が驚いた様子で周囲を見回していたといい、男性は「人に直撃したら死者が出たかもしれない」と話した。
大阪府警や国土交通省の調べでKLMオランダ航空の機体の部品と分かって発表されたのは、24日になってからだった。
出典
『航空トラブル 旅客機部品落下、車破損 重さ4キロ、大阪の中心部走行中 けが人なし』
https://mainichi.jp/articles/20170925/ddm/041/040/158000c
『航空機の部品が落下 ガッシャーンと衝撃音「まさか空からだったとは」』
http://www.sankei.com/affairs/news/170925/afr1709250004-n1.html
9月24日21時36分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
飛行中の民間航空機から空港敷地外に部品が落下する事例は、過去にも相次いでいる。
上空から、エンジントラブルで破損した部品とみられる金属片が落下し、地上の子どもらがけがをしたり、氷の塊が民家に当たったりしたこともある。
千葉県成田市内では2015年12月、航空機から落下したとみられる部品が見つかったという報告が国交省に相次いだ。
市内の山林で金属製部品(重さ約300g)、成田空港近くの水田では主翼部品に取り付けるゴム製カバー(同約500g)が見つかり、市は同省などに再発防止を申し入れた。
13年7月には同空港に隣接する畑で、重さ約1.8kgの長円形の金属が見つかり、航空機から落ちた部品と判明した。
05年8月には、福岡空港を離陸直後の航空機のエンジンから出火、エンジン内で破損した部品とみられる多数の金属片が地上に降り注いだ。
サッカーをしていた小中学生に当たったり、会社員が触ったりして2人が軽傷を負った。
15年1月には、航空機に付着していたとみられる氷塊が千葉県内の民家に落下、屋根瓦が割れる被害も出た。
同省関西空港事務所の担当者は、関西国際空港周辺の航空機からの部品落下について「関空発の航空機は海上を飛行することが多い。市街地への落下はこれまで聞いたことがない」と話した。
【民間航空機からの部品落下とみられる主な事例】
2005年 8月 福岡空港を離陸直後の航空機のエンジンから出火して金属片が多数落下。サッカーをしていた小中学生に当たるなどして2人が軽傷
13年 7月 成田空港に隣接する畑で重さ約1.8kgの長円形の金属が見つかり、航空機部品と判明
15年 1月 航空機に付着していたとみられる氷塊が千葉県内の民家に落下し、屋根瓦が割れる。けが人はなし
12月 千葉県成田市内の山林や水田に、金属製部品の一部(重さ約300g)などの落下が判明
出典
『旅客機部品落下 「関空発で市街地落下は聞いたことない」』
https://mainichi.jp/articles/20170925/k00/00m/040/067000c
(2/2へ続く)
(1/2から続く)
9月25日16時37分にNHK関西からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国の運輸安全委員会は25日午前、関西空港にあるKLMオランダ航空の事務所で、担当者から機体の整備状況などについて聞き取り調査を行った。
このあと、運輸安全委員会の日下航空事故調査官は、「パネルはめったに落ちない部品で、過去の事例や経験則がない。落下物はないことが当たり前。再発防止に向けて、しっかり調査に取り組みたい」と述べた。
国交省は国内の航空会社に対して、部品を落下させたりなくなっているのが見つかったりした場合に報告を義務づけていて、去年10月末までのおよそ7年半に437件の報告があったという。
ほかにも、平成27年度までの10年間に国内の空港周辺で航空機からの落下物が見つかったケースは、あわせて21件確認されている。
平成20年5月には、旅客機から重さが12kgと3.5kgのパネル2枚が外れ、このうち1枚が千葉県香取市の畑に落下しているのが見つかった。
航空機の多くの部品は定期的な整備が義務づけられ、航空会社が運航の間に異常がないか確認しているが、部品の脱落や落下は後を絶たない。
今後、羽田空港の発着枠の拡大に伴って、東京都心の上空を飛行するルートが設定されることに住民から不安の声があがっていることから、国交省は、空港に到着した機体を抜き打ちでチェックしたり、落下や紛失に関する情報を関係者間で共有する仕組みを作ったりして、対策を強化している。
今回の部品落下について、日本航空の元機長で航空評論家の小林宏之さんは、「落下したのは、主翼の根元の胴体部分に付いている空気の流れを良くするフェアリングというパネルで、これが落下するのは非常に珍しいケースだ。原因はまだわからないが、パネルを止めているネジが全部とれているということなので、定期的な整備や飛行前の点検が不十分だった可能性がある」と指摘している。
出典
『機体部品落下事故で聞き取り調査』
http://www.nhk.or.jp/kansai-news/20170925/4225352.html
9月26日7時45分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
飛行ルートと落下現場が水平距離で3km以上離れていたことが、25日、分かった。
捜査関係者によると、風を受けながら落ちてきた可能性があり、国交省運輸安全委員会の航空事故調査官は同日、航空会社関係者への聞き取りを開始。
今後は整備状況を確認し、パネルが落下した原因や経緯を調べる。
同便の大阪市付近での飛行ルートは此花区や淀川区などの上空で、当時、同市付近では西南西の風が吹いていた。
出典
『オランダ航空機 パネル落下点、飛行ルートから3キロずれ』
https://mainichi.jp/articles/20170926/k00/00m/040/117000c
(2018年12月1日 修正1 ;追記)
2018年11月29日10時33分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
運輸安全委員会は29日、パネルを機体に固定する取り付け金具「ブラケット」の強度が不十分だったため負荷がかかり金属疲労を起こして破損し、パネルが脱落したとする調査報告書を公表した。
報告書によると、パネルを機体に固定するブラケットは、寸法の精度や強度が不十分だった。
このため、パネルを押さえつける力が弱くなるなどの問題が生じ、機体とパネルが密着せず隙間が生じたとみられる。
その隙間からパネルの内側に流入した空気の圧力で負荷がかかり、金属疲労でブラケットが破損。
さらに大きな隙間が生じ、流れ込んだ空気の圧力と振動でパネルの脱落につながった可能性が高いという。
ボーイング社は08年、同種のパネル脱落の報告を受け、航空各社に点検を指示する通知を出していたが、200型は対象外だった。
KLMは17年12月までに、全機で、強度を増した改良型ブラケットへの交換を完了。
ボーイング社は18年3月に改良型ブラケットへの交換を指示する通知を出している。
報告書によると「脱落の直接の要因になった可能性は低い」とされるものの、パネルを固定するボルト30本のうち、5本で誤ったタイプが使用されていた。
安全委は、「整備手順や部品管理を見直し、再発防止策を講じることが望ましい」としている。
出典
『強度不十分で金具破損、KLM機のパネル落下 運輸安全委』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO38314590Z21C18A1CR0000/?n_cid=NMAIL007
11月29日12時52分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
報告書によると、落下した強化プラスチック製パネルは、右主翼付け根付近の機体表面を覆っていた。
他の機体でも同じ金具にひび割れがあり、ボーイング社は09年に改良型金具を開発。
KLMにも情報提供していたが、交換を促す内容ではなく、問題の機体は旧型金具のままだった。
運輸安全委は、振動などによる金属疲労で金具が破断したため、パネルの隙間が広がり、空気の圧力などで脱落したと推定した。
パネルのへりの約30カ所は、ねじ止めされていたが、多くのねじ穴は広がり、ねじの頭が通り抜けた痕跡もあったという。
出典
『運輸安全委員会報告書 金具破断が原因か KLM機パネル落下』
https://mainichi.jp/articles/20181129/k00/00e/040/264000c
11月29日22時54分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がブラケットの写真付きでネット配信されていた。
報告書によると、ボーイングは平成21年、この金具のひび割れが6件確認されたとして、改良型に交換可能と航空各社に情報提供したが、強制的に交換を促す内容ではなく、KLMの機体で不具合も起きていなかったため、交換されなかった。
ブラケットとは別に、パネルを固定するボルトが30本あり、5本は誤った種類が使われていた。
誤ったボルトの部分では、パネル内側に空気が入った形跡がないとして、「脱落の直接要因の可能性は低い」と指摘した。
出典
『脱落パネルと機体に隙間 取り付け金具が破損 運輸安全委調査報告書』
https://www.sankei.com/affairs/news/181129/afr1811290045-n1.html
2017年9月27日18時54分にテレビ朝日から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ガソリン販売大手のJXTGエネルギーは、特約店のガソリンスタンドで販売したハイオクガソリンの一部に水分が混入していた可能性があると発表した。
このガソリンスタンドは千葉県柏市の「D柏北店」で、23日午前7時から25日午後1時の間に給油した52台のうち7台にエンジンの不具合があったという。
JXTGによると、地下のタンクの周辺設備に劣化があったとしていて、タンク内に雨水が流れ込んだ恐れがあるという。
出典
『ハイオクガソリンに水分が…車7台エンジンに不具合』
http://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000110990.html
9月27日13時15分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
ガソリン販売大手のJXTGエネルギーは26日、特約店のU株式会社が千葉県柏市松ケ崎で運営するENEOS(エネオス)ガソリンスタンド、D柏北店で、23日午前7時~25日午後1時に販売したハイオクガソリンに水分が混入していたと発表した。
この間に給油したのは52台で、6台にエンジンが止まるなどのトラブルが起きているという。
ガソリン埋設保管設備の損傷が原因とみられるといい、該当車両は同スタンドへ連絡するよう、呼びかけている。
出典
『ハイオクガソリンに水混入、52台中6台にエンジントラブルも 千葉・柏のENEOSスタンド』
http://www.sankei.com/affairs/news/170927/afr1709270026-n1.html
(ブログ者コメント)
本ブログでは、おのおの原因は違えど、GSガソリンタンクへの水混入トラブル事例を過去に何件か紹している。
2017年9月22日23時18分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都内で今月12日、生後6カ月の男児がベッドガードとマットレスの間に挟まり死亡する事故が起きていたことが分かった。
同様の死亡事故は、8月にも都内で発生。
消費者庁は22日、子どもの事故防止情報を発信するツイッターで「できるだけベビーベッドに寝かせ、ベッドガードの使用は生後18カ月以降に」と注意を呼びかけた。
ベッドガードは、ベッドから転落することを防ぐためのもので、保護者が子どもと大人用ベッドで添い寝する際などに、ベッドの側面に取り付ける。
だが、ガードが外側にずれてマットレスとの間に隙間ができることがあり、製品安全協会が「生後18カ月未満の子どもに使用しない」という安全基準を定めている。
消費者庁によると、男児は自宅のベッドで、ベッドガードとマットレスとの隙間に挟まった状態で見つかった。
8月にも都内で、ガードを取り付けた大人用ベッドで1人で寝ていた0歳児が死亡している。
出典
『ベッドガードでまた死亡事故 「使用は18カ月以降に」』
http://www.asahi.com/articles/ASK9Q5DV9K9QUTFL009.html
(ブログ者コメント)
ベッドガードの横に乳児を寝かせることの危険性は、本ブログでも今月16日、8月に起きた事例とともに紹介したばかりだ。
2017年9月22日19時49分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
名古屋市上下水道局は22日、市内の水処理センター2カ所で、水道法に違反して、水道給水管に下水処理水やポンプ冷却水の配管をつなげていたと発表した。
汚水が逆流しないようにバルブは常に閉めていたため、水道水に混ざることはなかったという。
同局によると、西山(名東区)では、下水処理水を使って機械を洗浄している。
2013年10月から、予備の機械洗浄水を水道水で確保するため、水道給水管と下水処理水管をつなげた。
打出(中川区)では、ポンプ冷却水に循環水を使っているが、05年7月から、予備の冷却水を水道水で直接確保するため、水道給水管にポンプ冷却水管を接続していた。
東京都足立区で今月、配管の誤接続のため、下水処理水が一般家庭に供給される事故があったことを受け、市は水道給水管以外の配管がある市内の全67施設を点検。
その結果、2施設の誤接続が分かった。
水道給水管に、それ以外の水管をつなぐことは水道法が禁じており、同局は「水道法や、誤接続による危険性への認識が足りなかった」と釈明している。
出典
『水道管と下水管を誤って接続 名古屋市「逆流なし」』
9月22日19時44分に名古屋テレビからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
名古屋市上下水道局によると、名東区の「西山水処理センター」で4年前、下水をろ過する機械を洗浄するための増圧ポンプが故障したときに備え、水道管を下水管に接続した。
下水が水道管に混入し一般家庭に給水されることはなかったという。
違法であることがわかり、接続した部分は14日に撤去されている。
出典
『水道管と下水管を一時接続 下水の水道管混入はなし 名古屋市上下水道局』
https://www.nagoyatv.com/news/
9月22日20時11分に日本経済新聞電子版からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
設備を担当した職員が水道法や誤接続の危険性について認識が不足していた。
「再発防止に努める」(同市)という。
出典
『名古屋市、2カ所で「水道管の誤接続」発見』
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFD22H2J_S7A920C1CN8000/
(ブログ者コメント)
足立区の事例は本ブログでも紹介スミだが、当該記事掲載以降、他の自治体で横展開対応しているという情報は一度も目にしなかった。
しかし、感度の良い自治体は横展開対応していた・・・ということだろうか?
それとも、国から調査するよう指示などがあったのだろうか?
2017年9月23日0時22分にCBCニュースから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午後6時50分頃、南区菊住のイオンモール新瑞橋で「店の設営が崩れた」などと、男性警備員から警察に通報があった。
警察によると、3階にある寿司店の外観に設置された瓦の装飾が突然、落下したという。
この事故で、瓦の破片が近くにいた2歳の女の子の額に当って、軽いケガをした。
瓦の装飾は上下2段に分かれていて、上段のほとんどが落ちたという。
警察は、瓦が落下した原因などについて詳しく調べている。
出典
『飲食店の瓦が落下し、女児軽いけが 名古屋』
http://hicbc.com/news/detail.asp?id=00044CCB
9月23日0時47分に中日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午後6時半ごろ、名古屋市南区菊住1のイオンモール新瑞橋で、3階の飲食店「M寿し」の店外に装飾されていた屋根瓦が落下した。
警察によると、一部が通行中の女児(2つ)に当たり、額に軽傷を負った。
屋根瓦は1枚20cm四方。
高さ3.2m、幅数mにわたり2段に重ねて配置され、上段部分の瓦ほぼすべてと,瓦を載せていた板材が落下。
施設内の防犯カメラには瓦が突然落ちる様子が写っていたといい、警察が原因を調べている。
出典
『すし店の瓦が落下、女児けが イオンモール新瑞橋』
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2017092390004740.html
9月23日9時46分にNHK東海からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
幅約10mにわたって崩れ落ちた。
出典
『外装の瓦屋根崩れ2歳女児けが』
http://www.nhk.or.jp/tokai-news/20170923/4190401.html
2017年9月21日20時5分に読売新聞から、国民生活センター提供写真とともに、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
つかまり立ちを始める1歳前後の子どもが、コンロのグリルに触れてやけどをする事故が起きているとして、国民生活センターは21日、注意を呼びかけた。
同センターなどが事故情報を収集している「医療機関ネットワーク」(現在21医療機関)に対し、2010年12月~今年8月末に、8~25か月の子どもがグリルでやけどをした事故が36件報告された。
このうち8件が、13か月の子どもの事故だった。
1歳前後の子どもの身長はグリルの高さと同程度で、グリル扉の窓に触れたケースが多かった。
また、同センターがガスコンロでサケの切り身を焼く実験をしたところ、グリル窓の外側の中心部分は約150℃まで熱くなり、調理後も15分程度、50℃を上回った。
同センターは、子どもをグリルに近づけないように呼びかけている。
出典
『立ち始めた1歳児、コンロのグリルでやけど注意』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170921-OYT1T50084.html
9月21日18時10分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
国民生活センターは21日、コンロについている魚などを焼くグリルのガラス扉で、乳幼児がやけどをする事故が起きていると注意を呼びかけた。
歩き始める1歳前後の事故が目立つという。
2010年12月以降、同センターには、医療機関ネットワーク(現在21機関で構成)から、子どもがグリルでやけどを負った事故情報36件が寄せられている。
生後8カ月~2歳1カ月に集中しており、つかまり立ちや伝い歩きをする生後13カ月の子どもが8件で最多だった。
乳幼児は熱い物から体を離す反射が遅く、約15秒かかることも。
その場合、64℃の熱さのガラスでもやけどを負う恐れがあるという。
同センターが実験すると、グリル扉はガスを熱源とする場合、最高で約150℃、電気のIHは84℃まであがった。
ともに使用後、50℃まで下がるのに約15分かかった。
断熱効果のある素材を使って、高温になりづらいグリル扉の商品も出ている。
専門家は、「調理中に子どもを見守り続けるのは不可能。こうした商品も事故予防になる」と話す。
出典
『コンロでやけど、つかまり立ち期に多発 注意呼びかけ』
http://www.asahi.com/articles/ASK9P56BQK9PUTFL008.html
2017年9月21日15時33分にNHK鹿児島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
日置市の建設会社の社長が、資格を持っていないのにクレーンを操作した上、操作中に従業員を骨折させたにも関わらず労基署に届け出なかったとして、監督署は21日、この会社と社長を労安法の労災隠しなどの疑いで書類送検した。
書類送検されたのは、日置市の建設会社H電建と、この会社の69歳の社長。
鹿児島労基署によると、ことし5月、この会社が請け負った日置市内の倉庫の建設現場で、社長が、資格を持っていないのに移動式の小型クレーンを運転したという。
そして、クレーンで鉄骨をつり上げて地上におろす作業中に、誘導にあたっていた従業員が鉄骨に手の指を挟んで骨折し、治療のために10日間仕事を休んだにもかかわらず、労基署に届け出なかったということで、クレーンの無資格運転と労災隠しの疑いが持たれている。
労安法では、労災事故で4日間以上休むけがをした場合、会社の責任者は速やかに労基署に報告する義務がある。
労基署の調べに対し、社長は容疑を認めた上で、「クレーンの運転には資格が必要だと知っていたが、仕事を優先させて取得していなかった。従業員のけがは軽いと考えて、報告しなくていいと思ってしまった」と話しているという。
書類送検されたことについて、H電建の社長はNHKの取材に対し、「仕事が立て込む中で、以前取得したクレーンの資格の更新を怠っていました。労基署の指摘を真摯に受け止め、法律を守り、安全第一に業務を進めてまいります」と話している。
出典
『労災を隠す 建設会社社長を送検』
http://www.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20170921/5050000340.html
2017年9月22日5時48分にNHK香川から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午後8時ごろ、高松市香川町浅野のK鉄工所で、「中から火が出ている」という通報が警察に寄せらた。
消防車など10台余りが駆けつけて消火に当たった結果、火はおよそ1時間半後に消し止められた。
この火事で、マグネシウムなどの合金を加工していた機械の一部と、合金のくず、およそ10kgが焼けたが、火は建物には燃え移らず、けがをした人はいなかった。
警察によると、火が出たとき、鉄工所を経営する50歳の男性1人が合金を機械で削っていて、目を離した間に火花が合金のくずに引火したと見られるという。
近くに住む女性は、「防災無線で、この辺りの住所が聞こえてきた。外に出て見てみると、煙が鉄工所の隣の建物の近くまで広がっていた」と話していた。
現場は、高松空港から北東に4km余り離れた、住宅や畑などが点在している所。
出典
『高松市の鉄工所で火事』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/8034155381.html


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。