







2016年7月12日付で中日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
7月12日付で朝日新聞三重全県版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午前5時50分ごろ、松阪市のクリーニング業T社三重工場で、50トンの貯水タンクが破裂し、満杯の水が流出した。
けが人はなかった。
市によると、環境に影響はない。
警察によると、タンクは高さ7m、直径3mの円筒型で、FRP(強化プラスチック)製。
浄化した洗濯用の水をためていたという。
土台の上部約1mが全体的に破裂し、倒れた。
水は、タンクの傍らにある工場のコンクリート塀を倒し、住宅と工場の間の側溝などに流れた。
警察が、タンクが劣化していなかったかなど、原因を調べている。
11日は午前8時に始業予定で、夜間は無人だったという。
根元からちぎられたように壊れた巨大タンクが横たわり、そばに立っていた工場のコンクリート塀は、約5mにわたってなぎ倒された。
松阪市のクリーニング工場で11日朝、発生した貯水タンクの破裂事故。
散乱した現場は、流れ出た50トンの水量のすさまじさを物語っていた。
倒れたコンクリート塀そばには、幅約2mの側溝を隔てて数軒、住宅が並ぶ。
「雷が落ちたような音で跳ね起きた」。近くに住む男性は事故当時を振り返った。
現場に駆けつけると、大量の水がごう音を立てて側溝に流れ込んでいたという。
警察によると、工場の防犯ビデオには、針で刺した風船が割れるように、突然、タンクが破裂する様子が映っていた。
流れ出た水をかぶった家もあった。
近くに住む男性は、「水をかぶった家は母親の家。台所の窓から大量の水が入りこんだらしい」と心配していた。
出典
『貯水タンクが破裂 松阪のクリーニング工場』
http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20160712/CK2016071202000011.html
2016年7月11日22時37分に山陽新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
7月11日21時3分にNHK NEWS WEBからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
津山市教委は、11日、市勝北総合スポーツ公園プール(同市西下)の水が流れる滑り台「ロックスライダー」で、10日に遊んでいた津山、真庭市の児童ら3人が、斜面から飛び出たねじくぎで足や尻を切るけがを負ったと発表した。
市教委スポーツ課によると、10日午後2時半ごろ、滑り台(全長8.8m、幅3.8m、傾斜20°)で遊んでいた津山市の小学6年女子(11)が右かかと外側を6針縫うけがを負い、真庭市の同2年男子(7)も右尻を2~3cm切って救急車で病院に運ばれた。
さらに、別の男児もかかとを負傷したと申し出があった。
すぐに滑り台の利用を中止し、点検したところ、6月下旬に補修した斜面下部から、表面のコーティングを破って直径8mmのねじくぎが3mmほど突き出ていた。
同課は、施工業者と詳しい原因を調べている。
松尾・市教委生涯学習部長は、「負傷した利用者に申し訳ない。補修に万全を期し、安全対策を徹底する」と陳謝した。
プールは1991年5月に利用開始。
10日はシーズン前のプレオープン(本格オープンは16日)で、381人が訪れた。
出典
『プール滑り台で児童ら3人負傷 ねじくぎ突出、津山市教委陳謝』
http://www.sanyonews.jp/article/380254/1/?rct=area_syuyo
『プールの滑り台にねじ 小学生3人けが 岡山・津山』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160711/k10010591541000.html
(ブログ者コメント)
山陽新聞掲載写真によれば、スライダーの一番下、ブールに飛び込む直前部分に突き出ていた模様。
2016年7月9日20時3分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月9日19時48分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府泉大津市選挙管理委員会は、9日、参院選当日用の選挙区と比例代表の全投票用紙計8万3760枚を誤って廃棄処分していたと発表した。
府などに予備の投票用紙を手配し、10日の投票には支障がないとしている。
市選管によると、市内の20カ所の投票所で使用する予定だった4万1880人分。
6月9日に府選管から配布された用紙を、市庁舎1階の市民課にある金庫室で段ボール箱3箱に入れて保管していたが、選管職員が9日早朝、投票所に交付するため確認しようとして、用紙がないことに気付いた。
防犯カメラを確認したところ、市民課の職員数人が、1日、保存期限が過ぎた文書を入れた段ボール箱を廃棄する際に一緒に運び出していた。
投票用紙はお茶のペットボトルの空き箱に入れられ、職員らは気づかなかったという。
箱はごみ処理場に持って行き、焼却処分した。
市選管によると、市民課には金庫室で保管することをあらかじめ伝えてあったが、職員らは失念していたという。
市選管の天野事務局長は、「大変申し訳ない。管理方法を改め、再発防止に努めたい」と話した。
泉大津市選管から連絡を受けた大阪府選管は、府の予備分として用意していた2万枚のうち1万9千枚と、点字用600枚のうち200枚を提供。
近隣の堺市と岸和田市からも届けられた。
総務省によると、2014年の衆院選や13、10年の参院選で、各選管からの報告に同様の事例はなかった。
府選管の担当者は、「ここ5年ほどで、少なくとも府内では聞いたことがない」と話している。
庁舎内にある市選管では、同日午後、報道で誤廃棄を知った市民から、「どういう管理してるんや」、「なんでこうなった」といった苦情の電話が相次ぎ、約10人の職員が事情の説明に追われた。
出典
『投票用紙8万枚を誤廃棄 大阪・泉大津、職員が焼却』
http://www.nikkei.com/article/DGXLAS0040007_Z00C16A7000000/
『投票用紙8万枚、誤って焼却 参院選前日に気づく』
http://www.asahi.com/articles/ASJ795KNMJ79PPTB004.html
(ブログ者コメント)
箱にどのような表示をしていたのだろうか?
ブログ者であれば、「今回選挙用投票用紙 7月9日引き取り予定 選管」などと赤太字で大書した紙を貼っていたところだが・・・。
2016年7月9日21時51分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午前7時13分ごろ、富士急行線都留文科大学前駅(山梨県都留市田原2丁目)で、大月発河口湖行き普通電車(2両編成)がホームに車掌を取り残したまま発車するトラブルがあった。
富士急行交通事業部によると、電車の乗務員室で車掌(30)が乗客用ドアを閉じる操作をしたあと、社内書類をこの駅で回収するのを忘れていたことに気付き、再びホームに出ようとして足を滑らせ、はずみで乗務員室内の発車ブザーのボタンを押してしまった。
そのまま車掌はホームに出てしまい、電車が発車したという。
運転士は、次の駅でドアが開かないため車掌がいないことに気づき、自分でドアの開閉操作をし、その次の駅で別の車掌が乗車した。
電車は約5分遅れ、乗客約40人に影響が出た。
富士急行の聞き取りに対し、車掌は「気が動転してしまった」と話しているという。
出典
『富士急、ホームに車掌置き去り発車 足滑らしボタン押す』
http://www.asahi.com/articles/ASJ7965KSJ79UZOB00P.html
7月10日付で読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
男性車掌が、ドアが閉まった後、出発する直前に同駅で回収すべき書類を忘れたことに気がつき、ホームに降りる際、誤って乗務員室内の出発合図ボタンに触れ、そのままホームに降りた。
男性運転士は合図に従い、電車を発車させたという。
次の十日市場駅で運転士が車掌がいないことに気づき、運転指令へ報告。
同駅が無人駅だったため、最徐行で運転し、さらに1駅先の東桂駅で新たに車掌を乗せて運行を続けた。
車掌は乗務歴約10か月で、「ホーム上の書類のボックスまで2mほどだったので、間に合うと思った」と話しているといい、同社は、「車掌の基本動作の教育を徹底し、再発防止に努める」としている。
出典
『車掌を駅に置き去り…富士急・都留文科大学前』
http://www.yomiuri.co.jp/local/yamanashi/news/20160709-OYTNT50127.html
7月9日20時7分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同社によると、車掌はホームに置かれた箱から社内連絡用の書類を回収するのを忘れ、電車から取りに出ようとして足を滑らせ、乗務員室ドアの内側にある「出発合図ボタン」を押したという。
車掌は車外に出ており、運転士が合図に従って電車を発車させた。
車掌は同駅員に伝えた上で、線路と並行する国道139号を自力で走り、約900m先の十日市場駅を目指した。
電車の運転士は同駅で車掌がいないことに気づき、1つ先の東桂駅から別の車掌が乗務した。
同社は、「車掌がボタンで出発の取り消しを合図すべきだった。乗務員に基本動作を徹底させ、再発防止を図りたい」としている。
出典
『車掌がホームに置き去りに、滑って誤って出発合図ボタン押す 山梨の富士急線』
http://www.sankei.com/affairs/news/160709/afr1607090015-n1.html
2016年7月8日19時6分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
会社の飲み会から仕事に戻る途中の事故で亡くなった社員の妻が起こした裁判で、最高裁は「当時の事情を総合すると会社の支配下にあったというべきだ」として、労災と認める判決を言い渡した。
飲み会の後の事故は労災と認められないケースがほとんどだが、事情によっては救済される可能性が出てきた。
6年前、福岡県苅田町でワゴン車が大型トラックに衝突し、ワゴン車を運転していた34歳の会社員の男性が死亡した。
男性は上司から会社の歓送迎会に誘われ、忙しいため断ったが、再び出席を求められたため酒を飲まずに過ごし、同僚を送って仕事に戻る途中で事故に遭った。
労災と認められなかったため、妻は国に対して裁判を起こしたが、1審と2審は「自分の意思で私的な会合に参加したので労災ではない」として退けられ、上告した。
8日の判決で、最高裁第2小法廷の小貫裁判長は、当日の男性の行動は上司の意向を受けたもので、会社からの要請といえると指摘した。
さらに、歓送迎会は上司が企画した行事だったことや、同僚の送迎は上司が行う予定だったことを挙げ、「当時の事情を総合すると、会社の支配下にあったというべきだ」として、1審と2審の判決を取り消し、労災と認めた。
飲み会の後の事故は労災と認められないケースがほとんどだが、8日の判決は、事情によっては救済される可能性を示すものとなった。
最高裁の判決について、福岡労働局労災補償課は、「国側敗訴の判決が言い渡されたので、判決の趣旨に沿って速やかに手続きを進めたい」というコメントを出した。
亡くなった男性は、社長に求められた書類の提出期限が迫っていたが、部長に誘われた飲み会を断ることもできず、再び仕事に戻る途中だった。
裁判の記録などによると、亡くなった男性は事故の4か月前に、名古屋市にある金属加工会社の本社から福岡県の従業員7人の子会社に出向していた。
事故が起きた日は、上司の部長が企画した中国人研修生の歓送迎会に誘われていたが、男性は次の日に社長に提出する書類を完成させなければならず、いったんは欠席すると伝えた。
しかし、部長から「きょうが最後になる研修生もいるから、顔を出せるなら出してくれないか」と頼まれたうえ、歓送迎会のあとで資料作りを手伝うと言われた。
結局、男性は作業着のまま、1時間半遅れで会場の居酒屋に顔を出した。
歓送迎会には、従業員全員が出席していた。
男性はビールを勧められても断り、歓送迎会のあと、会社に戻る前に、酒に酔った研修生をアパートまで送ろうとして事故が起きた。
会社にあった男性のパソコンには、営業に関する資料が作成中のまま残されていた。
男性の妻は、飲み会と残業は一連の業務だったとして裁判を起こし、1審と2審は、仕事に戻る途中だったことは認めたが、「歓送迎会が業務とは言えない」として、労災と認めなかった。
会社の飲み会に参加したあとの事故は、特別な事情がないとして、労災と認められないケースがほとんどだ。
労働問題の専門家によると、会社の飲み会に参加した後の事故が労災かどうかは、飲み会の目的や本人の立場、費用の負担が会社か個人か、そして会場が会社の中か外か、といった点から判断される。
例えば、上司に誘われて居酒屋で飲むような場合は、業務との関連性が薄いとして、労災と認めない判断が定着している。
一方、社内で開かれた飲み会で進行役を務めた男性が帰り道の駅の階段で転倒し死亡した事故では、9年前、東京地裁が労災と認める判決を言い渡した。
しかし、2審の東京高等裁判所は、「仕事といえるのは、飲み会の開始からせいぜい2時間程度だ」という判断を示し、男性が2時間後も飲酒や居眠りをしていたことから1審の判決を取り消し、労災と認めなかった。
このように、過去の裁判では、飲み会のあとの事故は労災と認められないケースがほとんどだった。
8日の判決は、男性が残業と飲み会への参加を同時に要求されていたことなど、一連の経過を踏まえて、労災と認めた。
裁判の記録などによると、男性は、翌日に資料を提出するよう社長に命じられていたが、部長からは、その仕事を分かったうえで歓送迎会に参加するよう、2度にわたって求められた。
最高裁は、こうしたいきさつを踏まえ、「男性は歓送迎会に参加しないわけにはいかない状況に置かれ、その後、残業に戻ることを余儀なくされた」として、事故に遭うまでの一連の行動は、会社の要請によるものだと指摘した。
また、最高裁は歓送迎会の性質も重視し、すべての従業員が参加していたことや、会社が費用を負担していたことなどから、会社の行事の一環で、事業と密接に関連していたと判断した。
さらに、同僚の送迎はもともと上司が行う予定で、会社へ戻るついでに男性が送っていったことも踏まえると、会社から要請されていた行動の範囲内だったと指摘した。
最高裁は、こうした事情を総合すると、飲み会が会社の外で行われたもので、上司に同僚を送っていくよう明確に指示されていなかったことを考慮しても、労災に当たると結論づけた。
最高裁の判決について、労働問題に詳しい玉木一成弁護士は、「労働者の実態を踏まえた画期的な判断だ」と話している。
玉木弁護士は、これまでの労災を巡る裁判では、飲み会が強制参加だったかどうかなど、形式を重視して労災と認めないケースが多かったとしたうえで、「今回は、飲み会に参加したいきさつや上司のことばを受けた労働者の意識など、実態を踏まえて労災と認めた画期的な判断だ」と評価している。
そのうえで、今後の影響について、「同じような事例では労基署が慎重に実態を判断することになり、働く人たちの救済の可能性を広げることになるだろう」と指摘している。
出典
『飲み会後の事故は労災 最高裁が認める判決』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160708/k10010588071000.html
7月8日19時19分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
第二小法廷は、男性が一度は断ったが上司に促されて歓送迎会に参加したことや、会費が会社の経費で支払われたこと、送迎には社有車が使われたことなどから、会が「事業活動に密接に関連していた」と認定。
「男性は会に参加しないわけにはいかない状況に置かれ、事故の際も会社の支配下にあった」と判断した。
出典
『歓送迎会から残業へ、途中の事故は「労災」 最高裁判決』
http://www.asahi.com/articles/ASJ785321J78UTIL024.html
2016年7月9日6時47分に沖縄タイムズから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月8日21時4分にNHK沖縄からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
8日午後1時15分ごろ、米軍嘉手納基地内の建物解体現場で、作業中にコンクリートのひさしが崩落する事故があり、作業員の男性(21)が下敷きになった。
警察によると、男性は沖縄本島中部の病院に搬送されたが、同日午後2時18分に死亡が確認された。
警察は、司法解剖して死因を調べると共に、業務上過失致死も視野に、事故原因を調べる方針。
警察によると、崩落したのは戦闘機の格納庫に隣接するコンクリート平屋のひさしの一部で、長さ約12m、幅約1m、厚さ約12cmという。
別の作業員が屋根の上でひさしを解体していたところ、地上でユンボの誘導をしていた男性が、何らかの原因で落ちてきたひさしの下敷きになったという。
事故発生後に、憲兵隊から110番通報があった。
出典
『嘉手納基地内で作業員死亡 建物解体中に下敷き』
https://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=177410
『基地内の工事現場で作業員死亡』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/okinawa/5093864421.html?t=1468014451379
2016年6月27日10時34分にテレビ朝日から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
佐賀の県立高校の「教育情報システム」に不正にアクセスしたなどとして、無職の17歳の少年が再逮捕された。
生徒の個人情報など、20万ファイル以上を不正に入手したとみられる。
佐賀市の無職の少年は、佐賀県の県立高校生徒の個人情報を管理する教育情報システムに不正にアクセスした疑いなどが持たれている。
警視庁によると、少年は、学校の教職員用のIDやパスワードを使ってこのシステムにアクセスしたとみられ、少年のパソコンからは、少なくとも6校分の職員や生徒・保護者の住所や電話番号などを含む20万ファイル以上の個人情報が見つかった。
少年はさらに、不正に入手した情報を佐賀県内に住む複数の少年とネット上で共有していたとみられる。
出典
『佐賀の県立高の個人情報、20万ファイル以上が流出か』
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000077877.html
6月27日13時45分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「ICT(情報通信技術)化が最も進んでいる佐賀県のシステムが破られた。とても驚いている」。
佐賀県立高校の生徒の成績などが流出した事件で、文部科学省の担当者はショックをあらわにした。
同省は、27日、佐賀県教委に事実関係の早急な報告を求めた。
全国の公立小中高校の普通教室に設置されている電子黒板の整備率(2015年3月時点)は、全国平均が9%なのに対し、佐賀県は76.5%で全国1位。
パソコンの整備状況も生徒2.6人に1台と全国トップで、国が第2期教育振興基本計画(13〜17年度)で定める目標の3.6人に1台を唯一、超えており、ICT化の先進地域として知られていた。
同省によると、児童や生徒の学籍や成績などの情報をコンピューターで管理するシステムは「校務支援システム」と呼ばれ、各地の学校で導入が進んでいる。
教職員同士が情報を共有することで、きめ細かな指導をしたり、教員の校務負担の軽減を図ったりするメリットがあるとされる。
佐賀県のシステム「SEI−Net(セイネット)」は、全国に先駆けて、13年度から導入された。
学校側が授業支援のためのデジタル教材を提供し、児童生徒が家庭でダウンロードして予習や復習に利用したり、ネット経由で相談に乗ったり、学校行事の確認をしたりすることも可能にしていた。
佐賀県教委によると、このシステムには5月1日現在で小中学生3万4739人、高校や特別支援学校などの県立学校生5万6590人、教職員7987人の情報が登録されていた。
教職員が成績や住所などの個人情報にアクセスするには、校内ネットワークに接続したうえで、IDとパスワードを入力する必要がある。
児童生徒は、IDとパスワードを入力すれば、校外からでもネットに接続して、自分のテスト結果や電子教材などは閲覧できるという。
出典
『不正アクセス 「最先端の佐賀県システム破られるとは」』
http://mainichi.jp/articles/20160627/k00/00e/040/156000c
7月7日1時22分に西日本新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
佐賀県の教育情報システムが不正侵入され、延べ1万5千人分の個人情報が流出した事件は、7日で発覚から10日になる。
「情報通信技術(ICT)教育先進県」を標榜する佐賀県の情報管理の甘さが浮き彫りになり、識者からは、「原因の解明と運用方針の見直しが急務だ」との声が上がる。
「どこまで広がっているか分からない」。
佐賀県教育委員会は、成績や家庭環境調査など流出した情報がどこまで拡散したのかつかめておらず、不正アクセス禁止法違反の疑いで逮捕された無職少年(17)と関わりがあった県内の高校生15人から聞き取り調査を進める。
県教委や学校には、5日までに「うちの子の情報は大丈夫か」と心配する保護者らから133件の相談や問い合わせがあった。
少年を逮捕した警視庁や県教委によると、少年は独自開発した攻撃用ソフトウエアを使って佐賀県独自の「教育情報システム(SEI-Net)」に接続。
県立中学、高校などにある校内ネットワークにも、無線LAN経由で侵入していた。
警視庁の調べに少年は、「教育機関や教員に恨みがあった」、「中学時代にいじめを受け不登校になった。その際の学校と教員の対応に不満があった」などと供述しているという。
校内ネットワークへの不正侵入で、少年はほとんどの情報が閲覧できる管理者用のIDやパスワードを入手。
これらは、教員や生徒が個人IDで閲覧できるファイルに暗号化して保管されており、「ある程度の専門知識があれば解読できる」(県教委)状態だった。
県教委は、被害を食い止める機会も逃していた。
昨年6月、何者かの不正アクセスで、校内ネットワークのアクセス権限が変更されたことが判明。
県教委は、情報流出の痕跡がなかったことから、管理委託業者にパスワードを変更させただけで、警察への通報も、内部協議もしなかった。
今年1月、別事件で押収された少年のパソコンから大量の個人情報を含むファイルが見つかる。
県教委は、2月、警視庁から情報流出の可能性とシステムの脆弱性を指摘されたが、生徒や教員のIDやパスワードを変更しただけで、5月には、「少年にやり方を教えてもらった」と話す男子生徒(16)の不正侵入を許す。
県教委の担当者は、「今考えると情報管理の認識が甘かった」と認める。
「なぜそんな運用をしていたのか…」と驚くのは、長崎県教委の担当者。
同県も成績などのネットワーク管理を進めるが、アクセスは県教委と学校内のパソコンからしかできず、指静脈認証が必要という。
福岡県は、あらかじめ登録された教職員のパソコンから専用回線を利用しないと、接続できない仕組み。
「そもそも、全てが閲覧できるIDがあること自体が問題だ」と首をかしげる。
情報セキュリティーの専門機関、独立行政法人情報処理推進機構の白石歩調査役は、「ネットワークの情報管理対策は日々刻々と変わり、100%守れるものではない。不正アクセスされた場合でも重要情報は簡単に閲覧できないよう、個別に『鍵を掛ける』工夫も必要だ」と指摘した。
出典
『「情報先進県」管理は“素人” 佐賀・少年不正アクセス事件』
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/saga/article/257034
2016年7月7日22時41分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月7日19時38分に産経新聞westから、7月7日20時46分にmBS NEWSからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
7日午後4時25分ごろ、大阪市浪速区敷津東2丁目の鉄筋9階建て雑居ビルで、6階部分の外壁の一部(縦約1m、横約2m)から剥がれ落ちたタイルが下にいた高校教諭の女性(24)に当たり、女性は後頭部に軽傷を負った。
警察は、建物の管理不十分に伴う業務上過失致傷事件の可能性もあるとみて、原因を調べ、ビルの管理会社などから事情を聴く。
警察によると、数cm四方と10数cm四方の2種類のタイル計約30~40枚がはがれ、1階にある飲食店のひさしを突き破って女性に当たったという。
当時、店に客はいなかった。
ビルの所有会社によると、ビルは築20年以上だが、過去に壁などが落下したことはなかったという。
男性店長(51)は、「ドーン、バーンと爆発したような音がし、白い煙が上った。女性は悲鳴をあげ、涙ぐみながら後頭部を押さえていた。落ちる予兆もなく、本当に驚いている」と話した。
消防が、はしご車を使って落下しそうなタイルを全て剥がしたため、現在はタイルの落下の危険性はないという。
現場は、市営地下鉄御堂筋大国町駅から北に約300mで、飲食店やマンションなどが立ち並ぶ地域。
出典
『6階外壁のタイル落下、女性に当たる 大阪、頭にけが』
http://www.asahi.com/articles/ASJ7764WDJ77PTIL02M.html
『ビル6階の壁が落下し、24歳女性教諭の頭直撃 後頭部をけが』
http://www.sankei.com/west/news/160707/wst1607070073-n1.html
『ビルの外壁落下、女性ケガ~大阪・浪速区』
http://www.mbs.jp/news/kansai/20160707/00000059.shtml
2016年7月6日7時1分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年9月の関東・東北豪雨の際、栃木県芳賀町の工事現場で起きた土砂崩れから作業員の命を守ったとして、建設会社の社員の男性が厚生労働大臣表彰を受けた。
表彰を受けたのは、西松建設関東土木支社の峯尾裕喜さんで、5日、栃木労働局の白兼俊貴局長から、作業現場で人命を救助した人に贈られる厚生労働大臣表彰の一つ「善行賞」の賞状を手渡された。
栃木労働局によると、峯尾さんは、去年9月の関東・東北豪雨で芳賀町の工事現場で起きた土砂崩落の復旧作業に参加していた際、崩れた土砂の斜面に裂け目を見つけ、4人の作業員を避難させた。
作業現場では、数分後に2度目の土砂崩れが起きたが、作業員たちは全員避難していて無事だったという。
表彰を受けた峯尾さんは、「日々の仕事が形になってうれしく思います。日頃から安全に気を付け、事故無く作業を終えることを意識していた結果だと思います」と話していた。
出典
『土砂崩れから作業員守り表彰』
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20160706/3779251.html
(ブログ者コメント)
他に該当する賞がないから「善行賞」表彰となったのかもしれないが、今回の事例を「善行」と呼ぶには、チト違和感がある。
「災害未然防止功労賞」といった賞があれば、ピタリ該当したのだろうが・・・。
本ブログでは、事故情報ばかりでなく、事故を未然に防いだ、このような事例もドシドシ紹介したいのだが、いかんせん、報道されることは滅多にない。
2016年7月6日21時8分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月7日0時37分に中日新聞から、7月6日21時6分にNHK東海NEWS WEBからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午後3時50分ごろ、愛知県刈谷市の自動車部品製造工場で「黄色い煙が大量に出ている」と119番があった。
警察によると、ニッケルメッキ液が入ったタンクに誤って硝酸を混ぜたため、有毒な二酸化窒素が発生した。
黄色い煙が工場内に充満。煙突から外部にも流れ出した。
工場で作業していた140人の従業員全員が屋外に避難した。
消防や警察は工場周辺を交通規制し、近隣住民に窓を閉めて屋外に出ないよう呼び掛けた。
消防が工場内に水をまいてガスの濃度を薄める作業を行い、約2時間半後に安全が確認された。
同社社員ら男女4人が煙を吸うなどして体調不良を訴え、病院に運ばれたが、いずれも軽症のもよう。
体調不良を訴えたのは、いずれも愛知県在住の10~50代の男性3人と20代の女性で、うち2人が入院した。
警察が、詳しい状況や安全対策に問題がなかったか調べている。
県によると、二酸化窒素を吸い込むと、呼吸困難などの症状が出るという。
現場近くで働く男性会社員は、「濃い黄色の煙がキノコ雲のように空に上がっていった。同僚が煙に巻かれたが、無事だった」と話している。
同社は、事故後に工場内のすべての生産ラインを停止していたが、6日午後11時半ごろから順次再開すると発表、「みなさまにご迷惑をおかけし、大変申し訳ありません」とコメントした。
同社では、自動車部品のメッキ加工などをしている。
従業員は190人で、2016年3月期の売上高は187億円。
出典
『工場で「黄色い煙」の有毒ガス発生、男女4人が体調不良 愛知の住宅密集地』
http://www.sankei.com/west/news/160706/wst1607060112-n1.html
『自動車部品工場で有毒ガス、4人搬送 刈谷』
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016070690174600.html
『工場でガス発生 4人手当て』
http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20160706/3798581.html
2016年7月6日9時58分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ボン、ボンという音とともに火の手が上がり、京都を代表する花街の一角が猛煙に包まれた。
5日、京都市中京区の先斗町通の居酒屋で起きた火災。
京の風情を楽しんでいた観光客らが一斉に避難し、現場は騒然となった。
火元となった炭火焼き居酒屋(2階建て)の男性アルバイト店員(21)によると、店内には鴨川の河川敷に張り出した屋外の「納涼床」を含め、約50人の客と9人の店員がいた。
1階で団体客用の席で使う炭を用意していたところ、突然炎が上がったという。
客は納涼床から隣の店の納涼床に移り、避難した。
店員は、「客におしぼりを渡して、口にあてて避難してもらった。店内が真っ白になって見えなくなった」と話した。
出典
『「真っ白で何も見えず」…花街の一角、猛煙に』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160706-OYT1T50021.html
7月6日16時5分に毎日新聞から、7月6日14時3分に京都新聞から、7月6日22時44分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
京都五花街の一つ、先斗町で5日夜に発生した火災は、6日午前6時過ぎ、発生から11時間後にようやく完全に消し止められた。
警察と消防は、6日午前、出火した京都市中京区橋下町の居酒屋Aなどの実況見分を計30人で始めた。
消防によると、出火時に居酒屋1階の厨房にいた店員の説明では、団体客用に1階厨房で約20kgの木炭をガスこんろで焼いていた際、炎が天井まで上がったという。
実況見分の結果、1階の床などはあまり燃えておらず、火は上部の換気ダクトや壁を伝って燃え広がったとみられる。
従業員らは消火器を使って消火にあたったが、対応できなかった。
出火から約11時間後の6日早朝、鎮火が確認された。
火災は5日午後7時10分ごろに発生し、木造2階建ての店約75m2と、南隣の飲食店約60m2を焼いた。
消防によると、先斗町は細長い路地で現場に近づきにくいうえ、建物も長屋のような複雑な構造で目で確認しにくく、消火活動が長期化した。
周辺の一部店舗は通常通り開店したが、焦げ臭いにおいが漂うなかで、店主らが道の廃材を洗い流す姿があった。
飲食店の男性料理長(37)は、「今晩も予約が入っているが警察から断ってほしいと言われた。だが、仕入れも終わっているし……」と困惑した様子だった。
地元住民でつくる「先斗町まちづくり協議会」によると、会では各店舗などに消火器の共同購入を呼び掛け、年1回の防災訓練で消火器の扱い方を確認している。
観光客に対しても、路上喫煙禁止を呼び掛けていた。
ただ、新規店舗の参入が近年多く、訓練の参加者は減っていたという。
建築基準法では、建物に接する道路は車両が入れるよう、4m以上の道幅を必要とする。
しかし、先斗町の道幅は2、3mほどで、焼失した建物の建て替えは認められない可能性が高いという。
協議会の神戸事務局長(39)は、「細い路地があってこその先斗町の景観で、火災には特に注意してきただけに残念だ。飲食店には改めて防火へ注意喚起したい」と話している。
出典
『京都・先斗町火災 11時間後鎮火 狭い路地などで長期化』
http://mainichi.jp/articles/20160706/k00/00e/040/215000c
『店員「着火中の炭が炎上」 京都・先斗町火災』
http://this.kiji.is/123273058367553543?c=39546741839462401
『炭焼きの火、換気ダクトから燃え広がりか 消火も間に合わず』
http://www.sankei.com/west/news/160706/wst1607060127-n1.html
7月7日12時11分に産経新聞westからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
京都・先斗町で5日夜に起きた火災現場で、7日午前7時ごろ、「煙のようなものが見える」と通行人から119番があった。
消防によると、火元になった居酒屋の2階にあった座布団がくすぶっており、消防隊員が消火した。
けが人はなかった。
消防によると、残り火が原因とみられる。
布団や座布団は再燃を防ぐため、現場から取り除き、水に浸すなどの措置を取るが、今回の座布団は焼け落ちた土壁や瓦の中に埋もれていたという。
出典
『焼け跡の座布団くすぶり煙、なお残り火か』
http://www.sankei.com/west/news/160707/wst1607070035-n1.html
2016年7月5日23時38分に中日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月6日付で毎日新聞愛知版から、7月6日9時20分に中京テレビからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
5日午後1時15分ごろ、愛知県東海市東海町の新日鉄住金名古屋製鉄所で、製鋼工場の窒素タンク内を点検していた男性作業員が倒れ、現場で死亡が確認された。
新日鉄住金によると、名古屋市内の協力会社の男性社員(63)とみられる。
警察は、安全管理に問題がなかったか調べる。
警察によると、タンクは円柱形で、高さ13.5m、直径3.5m。
内部は5層になっている。
5日午後1時から同僚と2人でタンク内の窒素を抜いて点検する作業を始め、男性社員が先にタンク下部から中に入り、内部の階段を上って、下から3層目に入った直後に倒れたらしい。
当時、「窒素タンク」の酸素濃度を計測していたが、5層構造のうち3層目を計測し、問題がなかったため中に入ったところ、突然倒れたという。
事故直後の計測で、タンク内の酸素濃度は低いところで通常の4分の3ほどになっており、酸欠になった可能性がある。
点検時には窒素ガスを抜き、酸素を送り込んでいた。
6日に司法解剖して死因を調べる。
出典
『窒素タンク点検中、男性作業員死亡 東海市の新日鉄工場』
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016070590233803.html
『男性死亡 東海の製鉄所で63歳作業員 新日鉄住金名古屋』
http://mainichi.jp/articles/20160706/ddl/k23/040/209000c
『新日鐵住金、タンク内で男性倒れ心肺停止』
http://www.jrt.co.jp/nnn/news86230625.html
(ブログ者コメント)
「事故直後の計測で、酸素濃度は低いところで通常の4分の3ほど」と報じられている。
ということは、酸素濃度が15~16%しかないのに、内部に入っていたということになる。
本当だろうか?
いくらなんでも、そのような値で内部に入るなど、考えられないのだが・・・。
空気置換の方法や酸素濃度の測定方法も気になるところだ。
2016年7月5日18時23分にTBS News iから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
栃木県小山市の金属加工工場で、5日午前10時前、経営者の男性(61)が運転するフォークリフトから鉄の棒などが落下し、男性の妻(67)が下敷きになった。
妻は病院に運ばれたが、全身を強く打っていて、まもなく死亡が確認された。
警察によると、落下したのは重さおよそ400kgの鉄の棒や板などの鋼材の一部で、ワイヤーで固定されていたというが、フォークリフトで運んでいたところ、一部が落下して、近くで作業をしていた妻を直撃したという。
警察が、事故の詳しい原因を調べている。
出典
『夫運転のフォークリフトから鋼材落下、妻死亡』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2813759.html
7月6日付で朝日新聞栃木全県版(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
フォークリフトで吊るして運んでいた鋼材(重さ計400kg)のバランスが崩れ、近くにいた妻の上に落下した。
警察によると、夫と2人で作業中で、妻は誘導役だった。
鋼材は、ロープなどで縛っていたという。
7月5日17時50分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
経営者の男性(61)が運転するフォークリフトから鋼材が落ち、近くにいた妻(67)を直撃した。
妻は病院に搬送され、全身を強く打ち、死亡した。
警察によると、妻も同じ会社の役員を務め、当時はフォークリフトを誘導していた。
運んでいた計約400kgの鋼材を固定していた針金が外れ、一部が妻の上に落ちたという。
出典
『夫運転のフォークリフトから鋼材落下 妻に直撃し死亡 栃木・小山』
http://www.sankei.com/affairs/news/160705/afr1607050018-n1.html
2016年7月6日3時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
伊勢崎市で4日午後、突風が発生し、物置や家屋の屋根が飛ばされるなどの被害があった。
同3時から4時過ぎにかけては大雨や落雷なども集中し、道路の冠水や停電の被害も相次いだ。
前橋地方気象台は、5日、竜巻や下降した気流が地面にぶつかって起こる「ダウンバースト」などが発生した可能性があるとみて職員を派遣し、現地調査をした。
警察によると、4日午後4時40分ごろ、物置小屋が飛ばされていると110番通報があった。
消防が確認したところ、同市安堀町の老人ホームの敷地内にあったスチール製の物置が脇にあったフェンスをなぎ倒し、北側約50m先の住宅の玄関先まで飛ばされていた。
周辺は田んぼや畑が多く、通行人や家屋への被害はなかった。
この家の女性(75)は、「家の中から、風がぐるぐると渦巻いているのが見えた。雨も強く降ってきて外の景色は何も見えない。収まって外を見ると物置が横倒しになっていてびっくりした」と話した。
この日、市に入った報告では、車庫の壁が飛ばされたり、フェンスが倒れたりするなどの被害が約20件あったという。
また、東京電力によると、同市内では雷が電柱に落ちた影響で午後4時半ごろから50分間ほど約500軒が停電し、前橋市内でも約700軒が停電した。
同気象台によると、4日夕方には県内全域に竜巻注意情報が出ており、落雷やひょう、急な強い雨にも注意するよう呼びかけていた。
5日朝に伊勢崎市の現場で調査した職員は、「今のところ、被害が広範囲に広がっている様子はない。引き続き調べて判断したい」と話した。
出典
『群馬)伊勢崎で突風被害 竜巻やダウンバーストの可能性』
http://digital.asahi.com/articles/ASJ7476NZJ74UHNB00K.html?rm=411
7月6日12時4分にNHK前橋からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4日、伊勢崎市で物置などが飛ばされた突風被害について、気象庁が5日、原因を調べた結果、特定はできなかったものの、上空の冷たい空気が吹き下ろす「ダウンバースト」か、周りの空気を巻き上げながら突き進む「ガストフロント」の可能性があることがわかった。
伊勢崎市安堀町では、4日午後4時すぎ、突風によって物置などが数10m飛ばされたほか、仮設トイレが倒れるなどの被害が出た。
気象庁は5日、機動調査班のメンバー4人を現地に派遣し、突風の原因を調べた。
その結果、突風の種類は、被害の痕跡から推定できる情報が十分に得られず、特定はできなかったものの、積乱雲から激しい雨が降るのに伴って急激な下降気流が発生し、上空の冷たい空気が吹き下ろす「ダウンバースト」か、積乱雲から大量の冷たい空気が吹き下ろし地表付近で周りの空気を巻き上げながら突き進む「ガストフロント」の可能性があるとしている。
気象庁によると、突風が発生した時間帯には、活発な積乱雲が伊勢崎市を通過していたという。
また、農業用ハウスの鉄鋼の部品が変形していたことから、突風は秒速およそ35mと推定され、ことし4月から導入した突風の強さを判定する基準、「日本版改良藤田スケール」では、6段階のうち最も下の「JEF0」に該当するとしている。
出典
『突風は「ガストフロント」か』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/maebashi/1063783171.html?t=1467841832981
(ブログ者コメント)
「ガストフロント」という、ブログ者にとって聞きなれない言葉が使われていたので調べたところ、気象庁HPに図解付きで、以下のような解説があった。
『積乱雲の下で形成された冷たい(重い)空気の塊が、その重みにより温かい(軽い)空気の側に流れ出すことによって発生します。水平の広がりは竜巻やダウンバーストより大きく、数十キロメートル以上に達することもあります。』
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/tornado1-1.html
2016年6月6日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5991/
(2016年7月9日 修正1 ;追記)
2016年7月1日付で朝日新聞愛知版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、第1報ともどもタイトルも修正した)
A社は30日、不完全燃焼で燃え残ったガスに引火したのが原因とみられると発表した。
刈谷工場での生産は、8月の復旧を目指す。
事故は5月30日、工場2階のブレーキ部品の塗装ラインで起きた。
部品を乾かす炉があり、そこの排気ファンが故障。
ガスが不完全燃焼を起こし、後になって引火したと推定した。
再発防止策として、排気ファンが止まったら炉が自動停止するようにする。
一つしかなかった排気の経路は、複数にする。
関連会社も含め、類似の設備で同様の対策を進めていく。
(ブログ者コメント)
A社のHPに、事故の経緯等が下記趣旨で掲載されていた。
(設備の概要)
ブレーキ部品の塗装ラインには、電着塗装部と焼付乾燥部があり、焼付乾燥部は、乾燥炉と脱臭炉から構成されております。
今回の事故が発生したのは、乾燥炉です。
(事故の経緯)
午前7 時10 分 週はじめの炉内換気作業の後、設備を起動
11 時5 分頃 故障により、脱臭炉の排気ファンが停止、脱臭炉も自動停止、乾燥炉は運転を継続
12 時0 分頃 脱臭炉の排気ファン修理を完了し、脱臭炉を再起動
12 時1 分頃 脱臭炉内で小爆発発生
12 時3 分頃 乾燥炉本体が爆発
(事故原因の推定)
設備の安全対策としては以下を導入済でした。
・週はじめ、炉内換気運転を実施する
・炉のバーナー点火時は、ガスを出さずに排気ファンを自動運転後に点火
・バーナーの炎は監視モニターで常時監視し、火が消えた時は自動でガスを遮断
今回の事故は、脱臭炉用排気ファンの故障という非定常作業のなかで、以下のような原因で事故が発生したと推定しております。
・脱臭炉用排気ファンの修理中も乾燥炉は運転を継続。排気が止まり、外気の取り込みが不足し不完全燃焼が起こった乾燥炉内に未燃ガスが滞留
・修理終了後、排気ファンを作動させたところ、乾燥炉内にたまっていた未燃ガスが脱臭炉内に導入され、炉内の高温部に触れ、引火
・さらに、乾燥炉内に外気が十分導入され、炉内未燃ガスが燃焼可能になり、引火し事故に至った
(復旧に向けた取り組み)
再発防止策として、不完全燃焼発生のリスクを洗い出し、以下を織り込む予定です。
・排気ファン停止時は、乾燥炉・脱臭炉ともにバーナーを自動遮断
・未燃ガス検知器を追加
・排気経路の見直しおよび循環・排気切り替え装置の自動化
設備フローもなく、状況がイマイチわかり難いが、文面から推察するに、以下のような状況だったのかもしれない。
○乾燥炉と脱臭炉は直列につながっており、両炉の排気を1つのファンで行っていたため、ファン再起動時に乾燥炉内の未燃ガスが脱臭炉に導かれて着火。
乾燥炉側に火が走り、ファン再起動に伴い未燃ガス中に空気が供給されていた乾燥炉が爆発した。
そう考えれば、「一つしかなかった排気の経路を複数にする」という対策は、乾燥炉と脱臭炉それぞれに排気ファンを設置する、ということかもしれない。
とまあ、そのようなことを考えているうち、福島第1原発事故を思いだした。
あの事故では、3号機と4号機の建屋爆発は、それぞれ、共通排気管から水素ガスが逆流したことが原因だった可能性が指摘されている。
2012年1月9日掲載
[福島原発事故] 3号機建屋の水素爆発はベント配管につながる配管を通って水素が原子炉建屋に逆流したことが原因か?
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/1198/
2011年5月16日掲載
[昔の事例の顛末] 2011年3月15日 福島第一原発4号機建屋の爆発は3号機水素の逆流が原因か?
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/377/
2016年7月1日23時44分に毎日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
7月2日9時42分にNHK京都からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午後6時15分ごろ、京都市左京区の京都大学付属病院・旧産婦人科病舎(鉄筋コンクリート地上4階、地下1階建て)の1階実験室から出火、約30m2を焼いて約3時間45分後に消えた。
実験室では放射性物質を扱っており、京都市消防局が付近で放射線量を測定、火災直後に毎時0.5μSvを検出した。
健康への影響はないとみている。京大も測定したが、検出しなかったという。
出火したのは、RI(放射性同位元素)低レベル実験室。
稲垣病院長によると、出火前に男性研究員が放射性物質を使って医薬品開発のための実験をしていたが、出火当時は人はいなかったという。
この火災で男女3人が煙を吸い、うち男性1人が経過をみるため入院した。
建物は、かつて産婦人科病舎として使われていたが、現在は医学部の研究室などが入っている。
現場は、学生や職員らが避難するなどして、一時、騒然となった。
3階の研究室にいた男性は、「『避難してください』という放送があり、非常階段から外に出た。しばらくしてドカーンという大きな音がした」。
3階にいた別の男性は、「音楽を聴いていたので放送や非常ベルは聞こえなかったが、何かが燃えている臭いで気付いた。廊下には白煙が立ちこめており、非常階段から逃げた」と話した。
警察と消防は、放射線が検知されたことと火事との関連や出火原因を調べている。
出典
『京大病院 「ドカーンと大きな音」実験室出火、放射線検出』
http://mainichi.jp/articles/20160702/k00/00m/040/109000c
『京大病院の実験室で火事』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kyoto/2013678221.html?t=1467496092993
7月3日付で読売新聞大阪版からは、原因に関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同病院は、2日、火元の実験室にいた40歳代の男性研究員が「実験で使ったヒーターの電源を切り忘れた」と説明していることを明らかにした。
警察は、失火の可能性が高いとみている。
病院によると、研究員は外部の企業に所属し、京大医学部と共同で新薬開発を進めていた。
1日は、放射性物質を投与した動物の臓器をヒーターを入れた水槽に溶かす実験を1人で行っていたが、出火の約10分前、ヒーターを水槽から取り出して木製の机に置いて退室。その際、電源を入れたままにしていたという。
警察は、ヒーターの熱が発火につながった可能性があるとみて、爆発に至る経過なども調べている。
出典
『原因「ヒーター切り忘れ」…京大病院実験室火災』
http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20160703-OYO1T50000.html
7月3日9時8分に京都新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
同病院は、2日、出火原因について、実験で用いる電熱器のスイッチを切り忘れたまま実験台上に放置したことによる可能性が高い、との見方を明らかにした。
同病院によると、出火元の実験室では、40代男性の研究員が、低レベルの放射性物質を動物に投与し、臓器への分布の様子を調べる実験をしていた。
出火時は同じ建物の別の部屋におり、電熱器のスイッチを「切り忘れていた」と話しているという。
実験室周辺の放射線量については、京大が調査を行い、1日午後11時過ぎの室内は、「通常の実験中のレベル」とする最大毎時16μSvだった。
屋外では、2日の調査でも、線量の上昇はなかったという。
出典
『京大病院火災、電熱器スイッチ消し忘れ原因か』
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20160703000016
(ブログ者コメント)
写真を見ると、1階の窓から炎と黒煙がモクモクと上がっている。
(2016年7月15日 修正1 ;追記)
2016年7月12日9時1分に産経新聞westから、ヒーターを温度上昇防止機能付のものに改めるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
扱っていた放射性物質に関する詳細などの情報公開を求めていた「京大研究室火災の情報公開を求める住民連絡会」に対し、11日、病院側が回答した。
同連絡会は、「回答内容を検討し、追加質問を行う予定」としている。
病院の回答では、放射性物質の燃焼はなかったことや、当時測定した放射線の数値のほか、近隣住民から明らかに火災に関連した体調不良の訴えがあれば病院で診察をすることなどを説明している。
また、火災の原因がヒーターの電源の切り忘れだったことから、同種のヒーターを一定以上の温度になると停止する防止機能付のものに改めるよう通知したことや、大学側が現場周辺の土壌を採取し、測定を行っていることも明らかにしている。
連絡会は、火災を受け、病院近くの事務所に勤務する弁護士や周辺住民らで構成。
火災で燃えたものや放射性物質のなどの詳細や、今後の方針などの情報の開示、返答を求めていた。
出典
『ヒーターは防止機能付きに 住民らの情報公開請求に病院が回答』
http://www.sankei.com/west/news/160712/wst1607120017-n1.html
キーワード;学校、事故
2016年7月1日18時21分にNHK千葉から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午前2時半ごろ、成田市松崎のJR成田線で、レール上に止められていた工事用の台車が無人のまま動きだした。
台車は、緩やかな下り坂をおよそ880m移動して停止し、途中で70代の男性作業員にぶつかって、男性は足などに軽いけがをした。
JR東によると、台車が移動した区間に踏切が1か所あったが、車やほかの人への被害はなく、列車の運行にも影響はなかったという。
台車は長さが2m30cm、幅2m、重さがおよそ800kgあり、工事の担当者は動きださないように車輪止めを付けていたと話したという。
当時、台車のすぐそばで柱を打ち込む工事をしていたということで、JR東は、工事の振動で車輪止めが外れたのが原因ではないかとみて、詳しく調べている。
出典
『JR台車“無人走行”1人けが』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/1083666431.html?t=1467409472526
2016年6月30日付で毎日新聞東京版夕刊から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東海道新幹線車内で昨年6月、男が焼身自殺して、男を含む乗客2人が死亡、28人が重軽傷を負った事件で、国の運輸安全委員会は30日、乗務員に避難誘導する余裕がなく、乗客が車両の間のデッキに滞留したことで多くの負傷者が出たとする調査報告書を公表した。
安全委は同様の事件対策として、すべての鉄道会社を対象に、異常を速やかに覚知する防犯カメラの増設を提言。
また、煙に覆われた1両目で乗務員が活動できなかった教訓から、防煙マスクや耐火手袋の装備も求めた。
報告書によると、昨年6月30日午前11時半ごろ、神奈川県の新横浜−小田原間を走行していた東京発新大阪行きのぞみ225号の1両目で男がガソリンをかぶってライターで火をつけ、約43m2が焼損した。
1〜6両目を担当する車掌は、当時4両目にいて、「油がまかれた」との乗客の連絡を受けて1両目に向かったが、1分もたたないうちに火災になり、1両目に入ることはできなかった。
安全委が防犯カメラ映像を解析した結果、1両目にいた乗客約50人は男の不審な動きに気付き、火災の約1分前から後方へ避難し始めたが、多くは2両目手前のデッキに立ち止まった。
手荷物を整理する人や、流れに逆らうように1両目の様子を見に行く人もいた。
報告書は、1両目の乗客の避難状況について、「当初は火災の発生まで想定していなかったと考えられる」と指摘。
「デッキに立ち止まったり、停滞したりしたことで、避難の動きが遅くなった」とした。
そのため報告書は、鉄道各社に対し、乗務員が避難誘導する前でも、乗客が異変に気付いた場合は自主的に避難するよう、普段から呼びかけるべきだと提言した。
出典
『新幹線の焼身自殺 デッキ滞留で負傷者増 安全委が報告書』
http://mainichi.jp/articles/20160630/dde/041/040/069000c
7月1日11時40分に朝日新聞から、下記趣旨の関連記事がネット配信されていた。
東海道新幹線の車内で昨年6月にあった放火事件から1年。
国は、煙が一気に広がり、避難誘導が間に合わずに被害が拡大したとする調査報告書をまとめた。
JR東海は防犯カメラの増設など対策を進めるが、専門家は、火災を即座に覚知する仕組みや気密性の高い車内の煙対策などに課題が残ると指摘する。
放火は1両目で起きた。
運輸安全委員会の報告書によると、運転士は、1両目のトイレと2両目客室のブザーで異常を覚知して減速。
直後に背後で「ボン」と破裂音がし、オレンジ色に光ったため、火災とわかった。
客室には防犯カメラがなく、1両目でなければ、火災と分かるまで、さらに時間がかかった可能性があった。
事件後、JR東海は客室の防犯カメラ設置を始め、非常ブザーと連動させる対策を急ぐ。
2017年度までに9割の車両、19年度末までに全車両に導入する。
ただ、ブザーを押した客が状況を伝えられるインターホンは、最新型の車両にしかない。
火災の場合は、トンネルを避けて停止する必要がある。
工学院大学の曽根悟特任教授(交通システム工学)は、「即座に状況を把握することが大切。ブザーに双方向の通話機能をつける方を急ぐべきだ」と指摘する。
JR山手線、京浜東北線など首都圏の通勤列車では、通話型ブザーが導入済みだという。
報告書によると、煙は瞬く間に、火元の1両目から2両目の後部まで広がった。
後方の車両から駆けつけた車掌は、「(2両目は)煙で視界が悪く、息苦しいことから、前側に進めなかった」と証言。
亡くなった女性は1両目後部のデッキに倒れていたが、車外から乗降扉を開けてようやく発見された。
鉄道火災に備え、国は、車両の不燃・難燃化を進めてきた。
煙対策としては、車両間の煙と熱を防ぐ扉があるが、今回の火災では、避難状況が確認できず、閉めることができなかった。
国交省は、事件後、JR5社と緊急会議を開いて煙対策を検討したが、「密閉して火災の延焼を防止するのが原則。排煙は現実的には難しい」と結論づけた。
JR東海の対策も、避難誘導をする乗務員のための防煙マスクの常備にとどまる。
ただ、早稲田大学の長谷見雄二教授(建築防災)は、2両目まで煙が充満したことを問題視する。
「もし2両目で発生していたら、逃げ場のない1両目の乗客は非常に危険だった」。列車が停止し、外の扉を開けられるようになるまでの間、できるだけ煙が広がらないようにする必要があると指摘。「空調設備で、客室ごとの気圧を制御できるようにして流入を抑えるなど、被害を小さくするために取り得る対策をもっと考えるべきだ」と話す。
出典
『新幹線放火から1年、覚知・煙対策なお課題 国が報告書』
http://digital.asahi.com/articles/ASJ6Z427JJ6ZOIPE015.html?rm=700
2015年8月15日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。(新情報に基づき、第1報ともどもタイトルも修正しました)
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5124/
(2016年7月8日 修正2 ;追記)
2016年6月30日10時43分に毎日新聞から、運輸安全委員会からの報告書が公表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福岡県で昨年8月、走行中の山陽新幹線の車両カバーが脱落した事故で、運輸安全委員会は30日、ボルトがきちんと締め付けられていなかったのが原因とする調査報告書を公表した。
素手で締めただけで、本来必要な専用工具での作業をしていなかったとみられる。
報告書によると、昨年8月8日午後5時25分ごろ、小倉−博多間のトンネルで、新大阪発鹿児島中央行きさくら561号(8両編成、乗客約500人)が時速約295kmで走行中、2両目左側最前部のアルミ合金製カバー(幅71cm、高さ62cm、重さ6.5kg)が脱落した。
走行の振動でボルトが抜け、風で外れたとみられる。
6〜7月の走行試験後、床下の配線を外してカバーを取り付けた際、素手でボルトを締めただけで、専用工具による「仮締め」「本締め」をせずに終えた可能性がある。
作業者の役割分担や作業方法の指示が不明確だったためで、事故2日前の定期検査でも、緩みを発見できなかった。
JR西が事故後、振動を与えてボルト締結状態を試験した結果、工具で締め付けていれば緩みは発生しなかった。
脱落したカバーは、車体側面や窓ガラス、トンネルの壁などに次々と当たりながら電線に接触、停電した。
窓際に左肘を置いていた女性客が、衝撃で左腕打撲などのけがをした。
JR西は事故後、カバーの取り付け作業は1人が一貫して行い、「本締め」終了後は別の担当者が工具を使用して締結力を確認、チェックシートに記録するといった再発防止策を講じている。
出典
『山陽新幹線カバー脱落、ボルト締め不十分原因』
http://mainichi.jp/articles/20160630/k00/00e/040/151000c
2016年6月30日8時19分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
水戸市消防本部北消防署の赤塚出張所で、26日未明、男性消防司令補(41)が、119番を受けたいばらき消防指令センターからの出動指令に気がつかず、救急車の出動が9分遅れていたことがわかった。
通報者の体調が回復したため、救急車による搬送はなかったが、市消防本部は重大な事案と受け止めており、消防司令補を処分する見通しという。
消防司令補は、出動指令を受けた際、救急隊員らに伝える担当として、当時、執務室に詰めていたが、市消防本部の調査に対し、「トイレに行っていた」と話しているという。
北消防署などによると、26日午前3時32分、水戸市赤塚の30歳代女性から発熱で救急搬送を求める119番があり、通報を受けた同センターは、同35分、赤塚出張所に出動指令を出した。
出動指令は、スピーカーによる音声と画面で出張所に伝えられるが、救急車が出動していないことに気がついた同署遠隔司令室の職員から電話があるまで、消防司令補は認知していなかった。
救急車は9分遅れて出動。1分後に女性のもとに到着した。女性の体調が回復し、搬送はしなかった。
同出張所には、当時、職員が複数人いた。
未明の執務室には交代で1人が詰め、当時は消防司令補だけだった。
同署によると、執務室で席を外す際は他の職員に声をかけ、交代してもらうことをルールとしている。
消防司令補の処分については、市職員分限懲戒等審査委員会で判断される予定。
北消防署の鈴木署長は取材に対し、「安易な考えでルールの順守を怠っており、あってはならないこと。重大な事案と受け止めている。今後、ルールの厳守を徹底し、再発防止に取り組んでいく」と話している。
出典
『トイレで出動指令に気づかず、救急車9分遅れ』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160630-OYT1T50001.html


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。