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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2016919110分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

この夏、京都北部のNPO法人が企画、実施した花火の打ち上げが激しい論議を巻き起こした。

 

京都府福知山市で3人が死亡し、約50人が重軽傷を負った北近畿最大規模の「ドッコイセ福知山花火大会」の露店爆発事故から3年が経過する中、「みんなが元気になれば…」と、まちの活性化を目的に、大会と別の形で花火の打ち上げが行われた。

 

大会は、事故後、開催中止の状態が続いている。

事故の記憶が色濃く残る時期の花火打ち上げに、被害者からは「早すぎる」という声も浮上したのだ。

 

爆発事故の原因となったのは、露天商のずさんな携行缶の取り扱いにあった。

当時、ベビーカステラの露店の店主だった男が、屋台の自家発電機に給油する際、炎天下に長時間放置され、発電機の熱風にさらされて内圧が高まった携行缶のふたを開けたことによって、噴出したガソリンが屋台の火気に引火し、爆発したのだ。

 

事故が残した〝爪痕〟は深かった。

 

実行委は、事故後、3年連続で花火大会を中止。

今後についても、「再開してほしいという意見が市民らから寄せられているが、今のところ、再開の予定はない」としている。

 

被害者への補償については、「道義的責任で救済する」として、この3年間で、実行委が把握している被害者57人のうち、40人と救済措置について合意し、医療費や休業費の一部補償などを実施している。

 

ただ、実行委としては、「(補償は)加害者がすべきだ」とし、救済措置の打ち切りについても検討を進めている。

実際、8月23日付で、事故によって両手と両足を負傷した男性(64)に治療費支払いの打ち切りを通知した。

 

実行委によると、男性は1~2カ月に1回程度通院し、薬を処方されているというが、治療歴などから「症状は固定されていると推察できる」と判断。

男性に対し、「治療費について実行委による代払いを8月分をもって終了する」との通知文書を郵送した。

 

実行委の担当者は、「治療費や後遺障害の慰謝料などについて、異議や請求があれば話し合う」としているものの、「加害者の露店主に変わって治療費を代払いしている」というのが基本的な立場なのだという。

 

NPO法人の花火の打ち上げ企画は、こうした状況の中で浮上してきた。

 

NPO法人は、地域振興などを目的に、市内の経営者らが4月に結成した。

石坪理事長は、「まちの空気が沈んでいるので、みんなが元気になるきっかけになればと企画した」と、企画の趣旨を説明する。

 

ドッコイセ福知山花火大会よりも規模を小さくし、花火の打ち上げは1000発。

事故の原因にもなった露店も設置しない。

確かに事故は衝撃的だったが、まちの活性化も考えていく必要があるのではないか。

そんな思いからの提案だった。

 

しかし、被害者側の思いはいまなお複雑だ。

 

「被害者家族会」の盛本会長は、「花火の打ち上げそのものを否定するわけではない」としながらも、「事故の当事者は今でも厳しい生活を送っている。被害者の話を聞いて同意が得られてから実施すべきだ」と厳しい見解を示す。

 

被害者にとっては、「花火は事故の象徴」。

河川敷は事故のあった現場でもあり、「打ち上げは時期尚早」として、打ち上げの自粛を求めた。

 

それでも、NPO法人側は計画を変更せず、予定通りの8月21日午後8時から約15分間、花火の打ち上げを実施した。

 

NPO法人の関係者は、「遺族の方へのお悔やみの気持ちもあるし、いまだに治療を続けている方がいることも承知している。ただ、地域団体などからは、花火を打ち上げてほしいという声もある。何より、事故後、地元の元気がないことを何とかしたいという思いがあった」と話した。

地域のことを考えての、ぎりぎりの判断だったのだ。

 

当日は、安全面への配慮から河川敷への立ち入りは禁止し、警備員約65人を配置し、福知山署員も警備にあたった。

約2500人が夏の夜空を焦がす花火を楽しみ、トラブルもなく無事終了した。

 

見物客からは、「いつ再開されるのかと思っていた」、「3年間待ち望んでいた」と、打ち上げに好意的な声が上がる一方、「(事故の被害者への)補償問題などが決着した状態でやるのがベスト」、「最初に黙とうした方がよかった。募金を行うのもいい」と、事故の当事者への配慮を望む意見もあった。

 

被害者家族会の盛本会長も現場を訪れ、「無事に花火が打ち上がるかを見届けに来た」と語りつつ、「(事故で負傷した)妻や子供は風呂から上がると保湿クリームを塗る。毎日があの事故との闘いだ」ともつぶやいた。

 

事故を起こした男は、公判で「人生をかけて謝罪と賠償に努める」と繰り返したが、現在服役中で、具体的な賠償の見通しは立っていない。

被害者の中には、いまだに治療中の人や、後遺症や心の傷に苦しむ人も少なくない。

 

花火の打ち上げは再開すべきか、やめるべきか。双方の思いをくんだ結論を出すのは容易でない。

NPO法人によると、来年以降の打ち上げ計画は「未定」だという。

 

出典

関西の議論] 「今も妻子は保湿クリームを…」闘い続く露店爆発事故の被害者 花火打ち上げ再開は時期尚早か…渦巻く賛否

http://www.sankei.com/west/news/160919/wst1609190006-n1.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

事故については下記記事参照。

 

2013815日 福知山市の花火大会で屋台の発電機給油用携行缶からガソリンが噴出し爆発、60人死傷、携行缶に直射日光と発電機排ガスが当たっていた

(第1報)

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3148/

(第2報)

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3320/

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
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