2016年9月18日7時32分にNHK首都圏NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省が、全国で運行されている長距離バスの車両に不具合がないか調べたところ、これまでに100台余りで床下が腐食し運行停止が必要な状態になっていたことがわかった。
国交省は、重大な事故につながりかねないとして、すみやかに整備するよう求めている。
調査は、平成25年11月に山梨県の中央自動車道で、高速バスが中央分離帯を乗り越えて乗客5人が軽いけがを負った事故などを受けて、国交省が進めている。
対象は、長距離バスのうち、「三菱ふそうトラック・バス」の9年以上走行している5車種、「いすゞ自動車」の平成4年から17年に製造された2車種の、合わせて1万6000台余りだ。
国交省によると、これまでに、いずれも三菱ふそう製のおよそ5900台の調査が終わり、このうち106台のバスで床下の腐食が進み、運行停止が必要な状態になっていたことがわかった。
判明した時点でバスの運行は停止されたが、放置すれば最悪の場合、部品が外れハンドル操作ができなくなるおそれがあるという。
国交省は、運行事業者が適切な管理を行っていなかった可能性があるとみていて、重大な事故につながりかねないとして、すみやかに整備するよう求めている。
また、まだ調査が終わっていない残りの1万台余りについて、メーカーが実施している無料点検を早期に受けるよう、呼びかけている。
出典
『長距離バス100台余床下腐食』
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20160918/5758331.html
(ブログ者コメント)
2016年7月26日付で国交省HPに、下記趣旨の報道発表資料が掲載されていた。
『三菱ふそうトラック・バス(株)製の大・中型バスについて 車両床下部の腐食に関する無料点検を速やかに受けてください』
1.不具合の内容【別紙1参照】
大・中型バスの車両床下部において、適切な点検・整備が実施されていないため錆が発生して腐食が進行すると、部材の板厚の減少や穴あきに至り、強度低下による破断・破壊が発生します。
特に、独立懸架車において、フロントタイヤハウス部のセンターメンバーが腐食すると、最悪の場合、ロアアームが脱落してハンドル操作が不能となります。これまで人身事故が3件発生しています。
http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha09_hh_000138.html
今回の調査のきっかけとなった事故が、内閣府沖縄事務局からの文書に記されていた。
『車体・車枠の腐食によるバス事故が発生しています』
○平成25年11月、山梨県内の中央自動車道において北陸信越運輸局管内のバス 事業者が運行する高速乗合バスが、フロントメンバーが脱落してハンドル操作が 不能になり、中央分離帯を乗り越えて対向車線側の路肩ガードレールに衝突して 乗客5名が負傷
○平成26年10月、兵庫県内の中国自動車道において近畿運輸局管内のバス事業 者が運行する高速乗合バスが、部品が剥離してハンドル操作が不能になり、乗用 車に接触して乗用車の運転者が負傷
http://ogb.go.jp/okiunyu/info/261225-2.pdf
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。