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【急成長した運航会社だが安全スコアは最下位】
(12月30日6時2分 YAHOOニュース;東洋経済)
2005年設立のチェジュ航空は、韓国のLCCとして最大規模に成長した。
2024年第3四半期(7~9月)の韓国国内線での累積輸送実績は、計2万724便・乗客約361万人。
シェアでは15.4%となり、韓国最大手・大韓航空に次ぐ2位となっている。
2021年、チェジュ航空は韓国の航空会社の中で総合安全度スコア最下位を記録し、韓国・国土交通省は同社に対し航空安全監督官を2倍に増やして管理監督を強化したことがある。
当時、チェジュ航空は補助翼の損傷を見つけられないまま運航した機体があり、これについて政府からの制裁を受けている。
2019年には韓国プサン・金海(キムヘ)国際空港から離陸した金浦空港行きの旅客機が、離陸5分後に機体ソフトウェアの不具合がわかり金海空港に引き返す事件も発生した。
さらに、チェジュ航空が保有する航空機の平均稼働時間が他社に比べて長く、機体の老朽化が早いという指摘もある。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e10f248a65746c74b4690b6dd46b75477345fe87
【整備環境が劣悪などと証言する職員もいる】
(12月30日10時12分 YAHOOニュース;KOREA WAVE)
事故を起こした格安航空会社(LCC)「済州航空」の職員らが、匿名コミュニティで「今回の惨事は予想されていた」と書き、波紋を呼んでいる。
オンラインコミュニティなどには、済州航空の整備環境が劣悪で、以前から機体の欠陥が相次いでいたという証言が寄せられている。
会社員匿名コミュニティ「ブラインド」に今年2月、「済州航空に乗るな」と投稿した同社職員は「最近は、何かあるたびにエンジンの欠陥だ。いつ落ちるかわからない。いつ落ちるかわからない」と書き、「社長一人を間違って迎えたせいで、整備、運航、財務のすべてがめちゃくちゃになった」と指摘した。
同社の整備士も「整備士は夜間に13~14時間働く。食事時間の20分余りを除けば休憩時間そのものがない。(乗客は)他の航空会社に比べて1.5倍多い仕事量と休息なしに疲れきって待遇を受けられない人が整備する飛行機に乗るのだ。いつ大きな事故が起きてもおかしくない」と訴えていた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/8880d5228ff4477a38c54c88afbedb1c7704f65d
【事故機は直前48時間で13回運航】
(12月31日14時33分 YAHOOニュース;KOREA WAVE)
航空当局などによると、HL8088は事故直前の48時間で13回運航していた。
民間航路追跡業者によれば、空港間の離陸準備時間はわずか1~2時間程度だった。
通常、乗客が降りて再び搭乗するのに約30分かかることを考慮すると、今回の事故機が離陸整備に費やした時間は短くて30分、長くても1時間30分と推定される。
国土交通省は航空機ごとに「離陸整備の最短時間」を定めている。
事故機B737の場合、この時間は「28分」とされている。
「28分」は航空業界で「収益最大化時間」と呼ばれている。
整備を含む離陸準備時間を1時間以内に抑えることで、少ない機材で最大限運航して収益性を高めるためだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/75957f5e2abb1bd4458dee3807758ed32f9f2d3a
【務安空港の滑走路は他空港に比べ短かった】
(12月29日17時21分 YAHOOニュース;KOREA WAVE)
同空港の滑走路が他の空港と比べて短いことが、胴体着陸のリスクを高めたとの指摘が出ている。滑走路がもっと長ければ、今回のように高速で外壁に衝突することはなかったとの分析も出ている。
務安空港の滑走路の長さは約2.8㎞で、他の空港と比べて800~900mほど短い。
全羅南道もこの問題を認識しており、開港当初から滑走路延長を要請していたが、たびたび頓挫してきた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c52f92b3c94e898a2d5b1308edef504cb1004cb9
【衝突したローカライザーはコンクリート製だった】
(12月30日22時51分 読売新聞)
韓国メディアはこの日、滑走路近くにある航空機を誘導する「計器着陸装置」の構造を問題視する専門家の見解を相次いで報道した。
計器着陸装置は滑走路から約200メートル離れた場所にあり、数メートルの土とコンクリートでできた盛り土のような構造物に支えられていた。
胴体着陸した旅客機は盛り土に衝突して大破、炎上しており、中央日報は「コンクリート製の『丘』がなければ被害は少なかった可能性がある」という専門家の見方を伝えている。
https://www.yomiuri.co.jp/world/20241230-OYT1T50093/
【ローカライザーは着陸機に滑走路の中心を正確に伝えるためのもの】
(12月31日7時36分 YAHOOニュース;中央日報)
被害を拡大させたとみられる丘型の「計器着陸装置」(ローカライザー)に対し、空港設計を担当したエンジニアリング社の高位関係者は「国内外の基準と規定から外れていない」と明らかにした。
この関係者は30日、中央日報の取材陣に対して「議論になっているローカライザーは滑走路端安全区域の外にある施設なので特別な制約条件がない」とし「これは現在も特に変わっていない」と説明した。
航空機進入方向と反対側の滑走路末端付近に設置されるローカライザーは滑走路の中心線の延長上にアンテナが設置されていて、着陸する航空機に滑走路の中心を正確に伝える役割を果たす。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f78692be30d51f224c6a2709eb499a44c1166424
【ローカライザーは昨年交換され基礎も補強された】
(12月30日16時15分 YAHOOニュース;聯合ニュース)
同空港は昨年、旅客機を滑走路に誘導するアンテナの一種であるローカライザーが耐用期限(15年)を迎えたため、交換するとともに基礎を補強した。
ローカライザーが設置された構造物は、滑走路の端から約300メートル離れた場所にある。
構造物の高さは2メートルで、コンクリートの構造物の上に盛り土がされており、ローカライザーを含めると高さは4メートルになる。
務安国際空港は滑走路の端から先が斜面となっており、盛り土をして水平にしたことでできた高さ2メートルの丘の上にローカライザーが設置されたとみられる。
国土交通部は「麗水空港や清州空港にもコンクリート構造物形態の方位角施設がある」と説明した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4f994546e8e5ca4e92bdaa650e5133f4609fd98f
【滑走路から200m離れた位置に強固な物体があるのは見たことがない】
(12月30日13時12分 YAHOOニュース;中央日報)
英国の航空安全分野の専門家が179人の命を奪った務安(ムアン)空港惨事に関連し、滑走路の端の壁との衝突が災難の決定的な原因だと指摘した。
リアマウント氏は「状況を考慮すると、操縦士はとても立派に飛行機を着陸させた」とし、「飛行機がかなり速い速度で移動していたが、地面を滑るように降りてきた」と説明した。
氏は「滑走路から200メートル離れたところに強固な物体があるというのは今までどこにも見たことがない」と話した。
務安空港の滑走路の端から外壁までの距離は323メートルだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5b931b818443f52705f15d33a29852bc78519e86
【コンクリート土台の違法性については見解が分かれている】
(1月1日11時15分 YAHOOニュース;朝鮮日報)
滑走路端安全区域内の施設は「航空機の危険性を最小限にするため破壊されやすい材質とし、最低限の重量と高さで設置しなければならない」との規定が適用されるため、務安空港のコンクリートの土台は違法になる。
これに対して国土交通部は「一連の規定の前提は『精密進入用滑走路』だが、務安空港は事故当時、延長工事などで(ローカライザーなどが)作動していなかったため、『非精密進入用滑走路』に変更されていた。そのため一連の規定は適用されない」と主張する。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4832a8b769133657d7d13a99bf78b655d551d02e
【務安空港を利用したことがあるパイロットは土盛りだと思っていた】
(1月3日7時25分 YAHOOニュース;中央日報)
「聯合ニュース」によると、7年間務安空港を利用したという飛行教官でありパイロットのAさんは2日、「数年間離着陸をしながら上空から目だけで丘を確認したが、てっきり土盛だと思っていた。まさかコンクリート材質だったとは想像だにしていなかった」と話した。
Aさんは「高さ2メートル・厚さ4メートルのコンクリートの塊ということが空港チャートなどにも書かれておらず、案内を特に受けたこともないので他のパイロットも知らずにいた」とも話した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0e3228c25650df41023c0626295f23def92c2bf1
【昨年までに実施した改良工事でコンクリート天板まで加わった】
(1月3日11時55分 YAHOOニュース;朝鮮日報)
韓国空港公社は2020年からローカライザー改良工事に着手し、昨年初めまで工事を行った。
問題は、この過程で既存のコンクリート構造物に「コンクリートの天板」まで加わり、コンクリート構造物がさらに硬くなったということだ。
このコンクリートの天板を作れと指示したのが誰なのかを巡り、韓国空港公社、設計士、施工会社などは異なる見解を示している。
設計士は「設計したのはローカライザーだけだ。コンクリートの天板は設計していない」と、韓国航空公社は「壊れやすく設計するよう指針を下した」と言っている。
しかし、2020年に作られた設計業者の図面には、コンクリートの天板があるとのことだ。
この工事監理をした業者は「設計図面にコンクリートの天板があった。施工会社はこれに従って工事を行い、コンクリートの天板を加えたものだ」と話した。
韓国航空公社側も設計図面にコンクリートの天板があったことを認めた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/81b2e4972ea83577403aaefedd1c6e8e2f88bd4e
【1年前の航空機事故訓練設定が今回事故と酷似】
(1月4日10時12分 YAHOOニュース;KOREA WAVE)
1年前に同様の状況を想定した訓練映像が注目されている。
行政安全省が2023年12月12日にYouTube「安全韓国訓練」チャンネルに公開したもので、「2023年10月26日、務安国際空港でスカイ航空のB737型機がランディングギアの故障により滑走路を逸脱、外壁に衝突し火災が発生した」という設定で訓練が進められた。
ネットユーザーらは、この映像が今回の事故と驚くほど類似しているとコメントしている。
訓練で想定された事故状況と実際の事故において、ランディングギアの故障、ボーイング737型機、外壁との衝突という共通点があり、「予見された惨事ではないか」との声が広がっている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/481ba9c858f4a178f8cd92616208be2db72f53d8
【務安空港は需要予測なしに政治論理で作られた】
(1月5日6時4分 YAHOOニュース;現代ビジネス)
韓国社会では雨後の筍のように乱立している地方空港に対する否定的な世論が形成されている。
日本の面積の3分の1の大きさの韓国には仁川空港をはじめ、全国に15の空港が存在する。
このうち、仁川空港、金浦空港(ソウル)、金海空港(釜山)、済州空港の4つの空港を除いた11の地方空港は慢性的な赤字に苦しんでいる。
他空港の地理的近接や徹底した需要予測なしに、選挙シーズンに地域住民の票を得るための政治論理で押し付けた空港だからだ。
務安空港も2007年の開港当時には年間990万人の利用客を予想したが、アクセスなどの問題により実際の利用客は年間25万人水準だった。
赤字幅が地方空港の中では飛び抜けて高くて慢性的な赤字に苦しみ、財政悪化によって普段から安全管理などに万全を期することができなかった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5928e97157a03a1182640675ba93a64a8501d8d4
(2025年1月12日 修正1 ;追記)
2025年1月11日17時3分にYAHOOニュース(KOREA WAVE)からは、韓国には盛り土型ローカライザーが他の空港にもあるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
コ・ギドン行政安全相代理は10日、「全国13カ所の空港に設置されている航行安全施設に対する特別点検を8日に完了し、その結果を現在分析中だ」と説明した。
そのうえで、国内11のすべての航空会社を対象に、盛り土型ローカライザーが設置された空港に就航する際、経験豊富な操縦士を中心に運航し、毎回の運航ごとに特別教育を実施するよう緊急安全措置を講じたという。
済州航空機事故原因として指摘された盛り土型ローカライザーの構造物は、無安国際空港のほか、麗水空港や光州空港にも設置されていることが確認されている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6f78d2ac07ba17cdbd9473c2100eb8b14a8e0c18
1月13日11時35分にYAHOOニュース(朝鮮日報)からは、両エンジン停止で電源が落ちたためかフライトレコーダーとボイスレコーダーに衝突前4分間が記録されていなかった、2018年以降はボイスレコーダーに補助バッテリー非常装置が付けられるようになったが事故機は2009年製だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故機のブラックボックス(フライトデータレコーダー=FDRとコックピットボイスレコーダー=CVR)に最後の4分間のデータが保存されていないことが分かった。
事故直前に機長が発信した遭難信号「メーデー」も記録されていなかった。
専門家らは、航空機のエンジンが2基とも損傷し、電気系統に深刻な問題が発生したため、ブラックボックスへの情報送信機能もマヒしたのではないか、と推定している。
航空機のエンジンが2基とも故障し、ブラックボックスも作動しなかったケースは、専門家らも「聞いたことがない」と話すほど、非常にまれなケースだ。
ブラックボックスは1000℃以上の熱や水深6000メートルでも耐えられるように作られており、航空機が原形をとどめないような事故でも、ブラックボックスはその形をほぼ保つ。
1983年の旧ソ連による大韓航空機撃墜事件で乗客・乗員269人全員が死亡した時も、ブラックボックスは作動して記録を残した。
航空機にはエンジンとは別に補助動力装置(APU)があるが、別途に稼動させなければならないうえ、一部の装置電源とだけつながっており、ブラックボックスに対する情報送信まではできない。
事実、航空機が自らの位置や速度などを外部に送る電波信号である放送型自動従属監視(ADS-B)信号も午前8時58分を最後に送出を停止した。
これは、ブラックボックスが動作しなくなった時間とほぼ同じだ。
この信号も電源供給に問題が生じると作動しなくなる。
また一部には、ブラックボックスの電源供給そのものに問題が生じた可能性を指摘する声もある。
ブラックボックスに電気が供給されず、同装置が作動しなかったということだ。
2018年からはCVRに補助バッテリーの役割をする非常装置を付けることになっている。
しかし、2009年に製造されたチェジュ航空機の事故機(機種B737-800)のブラックボックスには、こうした役割をする装置がなかったとのことだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/55cc875a18fe5015bda9a922e3cca57df6d51341
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。