2020年11月20日0時34分に読売新聞から、下記趣旨の記事が地図付きでネット配信されていた。
19日午後4時40分頃、香川県坂出市の与島沖の瀬戸内海を航行中の小型船「Shrimp of Art」(19トン)の船長から、「漂流物に衝突して船が浸水している」と118番があった。
高松海上保安部によると、修学旅行中の小学6年生52人を含む計62人が乗船しており、間もなく沈没。
全員が救助されたが、低体温症とみられる症状などがあった児童2人とバスガイドの計3人が、病院に搬送された。
坂出市立川津小学校の児童と教員5人、ガイドらが乗船。
同市教育委員会などによると、船体は衝突後、浸水が始まり、船長の指示で児童らは救命胴衣を身に着けて次々と海に飛び込んだという。
いずれも、近くの漁船の乗組員らに救助された。
高松海上保安部によると、現場は瀬戸大橋のすぐ近くで、事故の時、海水温は19度で平年並みだった。
波が穏やかで、漁船の素早い救助もあり、惨事を免れたとみられる。
同保安部は今後、船長らから事情を聞き、原因を調べる。
坂出市教育委員会などによると、修学旅行は18日から2日間の日程で、船は午後2時50分頃に高松港を出発して、瀬戸内海クルーズをしており、午後5時に坂出港に到着予定だった。
救助された児童らはバスで小学校に戻り、迎えに来た保護者と帰宅したという。
同校は当初、修学旅行で京都や大阪などを訪れる予定だったが、新型コロナウイルスの影響で県内に変更していた。
【励まし合い、泳いで漁船へ】
漁船で救助した50歳代男性によると、到着時、船体は沈没寸前で、かろうじて一部が海面から出ている状態。
児童らは、その上で助けを待っていた。
男性は漁船で数メートルの距離まで近づき、マイクで呼びかけた。
「大丈夫や。絶対に助けるから、順番に泳いでこい」。
児童らは海に飛び込み、漁船まで泳いできた。
男性は児童らを引き上げた後、海に飛び込んで船に渡り、残った大人の乗客を助け出した。
先に救助された児童らは、泳いで渡ってくる他の児童らに「大丈夫」「頑張れ」と声をかけ続けていたという。
男性は「震えている子どももいたが、人を押しのけることもなく、立派だった。全員無事で本当に良かった」と話した。
学校に戻った男児の一人は、「『バコーン』と何かが割れるような大きい音がして、船の中にどんどん水が入ってきた。『船の底が割れている』と言われ、救命胴衣を着けたが、すぐに腰ぐらいまで水につかった。本当に怖かった」と語った。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20201119-OYT1T50209/
11月20日6時36分にNHK香川からは、通報20分後に船体はほぼ沈んだ、現場は岩場が多い場所だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
高松海上保安部は、この旅客船から「漂流物に衝突して浸水している」という通報を受けて、近くにいた漁船などとともに救助に駆けつけましたが、通報からおよそ20分後の午後5時すぎには、船体のほぼすべてが海に沈んだ状態で、海で浮きにつかまりながら救助を待つ人もいたということです。
海の中で10分ほど救助を待っていた児童もいたということです
旅客船が沈没した与島の周辺は岩場や浅瀬が多く、これまでにも船が座礁する事故が相次いでいます。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20201120/8030008540.html
11月19日22時49分に産経新聞westからは、乗組員の指示で救命胴衣を着用し、船長の指示で海に飛び込み船から離れたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
クルーズ船が坂出港に向かっていた際、「ドン」という衝撃音があった。
白川校長は、動揺する児童に「大丈夫」と声を掛けた。
乗組員が救命胴衣を着用するよう指示。
全員が着用した直後、海水が足元に迫ってきた。
船が沈む中、児童とともにデッキに移動。
さらに船の上に上らせ、救助を待った。
「飛び込んで船から離れるように」という船長の指示で、ほとんどの児童と教員が海に飛び込んだ。
校長は10人程度の児童と船上に残ったという。
救助の船が到着するまでの間に周囲は薄暗くなった。
救助作業中、漁船や貨物船が照明を当てた。
パニック状態になる児童もいたが、互いに声を掛け、救助を待ったという。
救助された児童も、船上から声援を送り勇気づけたという。
https://www.sankei.com/west/news/201119/wst2011190041-n1.html
11月20日18時54分にYAHOOニュース(岡山放送)からは、中には海に飛び込めない子もいた、船長はドアを閉めて空気を保つようにしていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「沈没時に吸い込まれる。船長の指示で大丈夫な子は飛び込んで船から離れなさい。ブイにしがみつきながら」
中には飛び込めない子供もいて、船体が沈み海面にわずかにのぞいた屋根の上で救助を待ちました。 (川津小学校 白川校長)
「船が下がっていく。力を合わせ(子供たちを)天井に上げ救助を待った。船長が出入り口のドア閉めて空気を保つようしていた。天井でも腰までつかる」
互いに声を掛け合いながら救助を待った子供たち。
11月19日の香川は統計開始以来最も遅い夏日となるなど、季節外れの暖かさも幸いしました。 (川津小学校 白川校長)
https://news.yahoo.co.jp/articles/e7d2cc1c0e8a52892081702267e283731df15842
11月19日20時34分にNHK香川からは、沈没した船を運用する会社は定期便がない島への渡航などを主な業務にしているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
学校によりますと、児童らは19日午後3時ごろに旅客船に乗って高松港を出て、午後5時ごろまで高松市沖から坂出市沖をクルージングする予定だったということです。
事故があった船は高松市の「株式会社T海上タクシー」が運航する旅客船、「Shrimp of Art」19トンで、海に沈没したということです。
ホームページなどによりますと、この会社は定期便がない島への、旅客船を使った渡航などを主な業務としています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20201119/8030008534.html
11月20日11時52分にNHK香川からは、現場で救出活動にあたった漁師の体験談が、下記趣旨でネット配信されていた。
事故では、近くの岩黒島に住む漁業者が漁船4隻を出して児童らの救助にあたりました。
旅客船が沈没した海域の北にある岩黒島に住む与島漁協の組合員、中村さん(男性、69歳)も、先に漁船を出して救助にあたっていた息子から連絡を受け、自分の漁船を出して救助にあたりました。
中村さんが到着した際は、児童10人ほどが救命用の浮きにつかまって海に浮いていたということで、中村さんは「現場に到着したときは、こんなことが実際におこるのかと呆然としました」と話しています。
また、「下にいた児童が別の児童を船に押し上げるなどしていて、『われ先に』に救助を求める様子は見られなかった。落ち着いていて立派だと思った。全員が救助されたときにはほっとし、やれやれというような感じでした」と当時を振り返っていました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20201120/8030008544.html
11月20日12時26分にNHK香川からは、満潮3時間後ゆえ海中に隠れていた岩場に衝突したらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
船長が海上保安部の調べに対し、衝撃音がして船が浸水する直前に瀬戸大橋のたもとにある岩場のある海域を航行したと説明していることや、現場周辺の岩に何かですったような痕があることが捜査関係者への取材で新たに分かりました。
事故当時、与島周辺は満潮時刻の3時間後だったため、岩場は海の中に隠れていた可能性があるということで、海上保安部は、船が岩に衝突した疑いもあるとみて、事故のいきさつを調べています。
香川県、岡山県の間の海域を行き来する船が安全に航行できるよう、情報提供や管制を行っている海上保安庁の備讃瀬戸海上交通センターによりますと、沈没船が航行していたとみられる与島と岩黒島の間の海域は岩場が多いことから、全長50メートル以上の船は法律で航行が禁じられているということです。
19日の事故で沈没した旅客船は全長が11メートル余りだったため、自由に航行できますが、海上保安部はこうした船にも、この海域を航行する場合は見張りを徹底し、海図をみて十分安全を確保するよう呼びかけていたということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20201120/8030008543.html
(2/2へ続く)
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。