2017年9月18日16時43分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
台風や地震などの災害で停電しても表示の消えない非常用電源付き信号機の整備率が、東海3県で2・4%にとどまっていることが、読売新聞のまとめでわかった。
南海トラフ巨大地震で大きな被害が想定される静岡県の8・9%を、大きく下回る。
専門家は、「いつ起きるかわからない災害に備え、早急な整備が必要だ」と指摘する。
「気をつけて進んでください」。
8月7日夕、竜巻による停電で信号が消えた愛知県豊橋市の豊川橋北交差点で、豊橋署の男性署員(30)は声を張り上げて、車を誘導した。
近くの国道ではトラック2台が横転して道路を塞ぎ、帰宅ラッシュと重なって大渋滞になっていた。
同僚らは応援に駆けつけられず、男性署員はしばらくの間、1人で交通整理に追われた。
大きな交差点で信号が消えた場合、交通整理には通常、警察官が8人がかりで当たるという。
男性署員は、「運転手たちは先を急ぐあまり、事故を起こしかねない。信号がない中、1人で安全に誘導するのは大変だった」と振り返る。
非常用電源付き信号機は、2011年の東日本大震災を機に、警察庁が全国の都道府県警に整備を要請した。
大規模停電や計画停電で信号が消えた結果、各地で交通渋滞が相次ぎ、死亡事故が起きたからだ。
国が整備費の一部を補助し、11年度末に全国で5432基あった非常用電源付き信号機は、5年で9219基に増えた。
東海3県でも1・5倍に増えたが、今年3月末現在、信号機計1万9845基のうち、非常用電源付きは計495基で、整備率はわずか2・4%。
県別では、愛知県が2.3%(306基)、三重県が3.8%(125基)、岐阜県が1.9%(64基)で、いずれも全国平均の4.4%を下回る。
ネックとなっているのは高額な費用だ。
愛知県警交通規制課によると、信号機を1基設置するのに約350万円かかるが、非常用電源を付けると、さらに30万~220万円ほどかかるうえ、保守点検の費用もかさむという。
14年連続で交通事故死者数が全国最悪の同県では、夕暮れ時でも見やすいLED信号機の導入や標識の更新も喫緊の課題。
ある県警幹部は、「災害時の対策は重要だが、ほかの交通安全対策にも予算を配分しなければならない」と、苦渋をにじませる。
明治大の中林一樹特任教授(都市防災)は、「車社会の日本では、災害時でも信号機が点灯し続けることが不可欠」と指摘。
「緊急輸送のためにも、非常用電源付き信号機を設置したり、信号機がなくても安全に通行できるよう交差点をロータリー化したりするなど、工夫を凝らすべきだ」と話している。
[非常用電源付き信号機]
停電しても、軽油などを燃料にした自家発電や、リチウムイオン電池から電力が供給される信号機。
最長で24時間点灯するほか、付属の車両感知器で交通量を把握できるので、避難路や緊急車両の通行の確保にも役立つ。
出典
『消えない信号機、東海で整備進まず…費用ネック』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170918-OYT1T50052.html?from=ycont_top_txt
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。