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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2016423日付で毎日新聞東京版朝刊から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。

42560分と4281715分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

22日午後4時半ごろ、神戸市北区道場町平田の新名神高速道路の工事現場で、建設中の鋼鉄製橋桁が約120mにわたって、約20m下の国道176号に落下した。

 

消防などによると、32歳と37歳の2人が鋼材に挟まれるなどして死亡、19〜35歳の4人が重傷、20〜68歳の4人が軽傷を負った。いずれも男性作業員。

警察は、業務上過失致死傷の疑いがあるとみている。

 

警察などによると、工事は中国、山陽両自動車道の神戸ジャンクション(JCT)と接続するためのもので、「有馬川橋」(仮称)の建設中だった。

 

橋は、有馬川と国道をまたぐ形で東西に架けており、橋桁2本のうち北側にある橋桁(長さ約124m、重量約1350トン)の西端が落ちた。

 

橋桁は地上で事前に組み立て、西側から東側に移動させて国道などの上に通す「送り出し架設工法」で、一旦、架けられた。

 

この日は、東側の橋桁をつり上げ設備(クレーン)でつり、橋桁を支えていた仮の台を取り外す作業をしていた。

西側の橋桁はジャッキの上に置かれた状態で、後日同様の作業をする予定だった。

 

工事は西日本高速道路の発注で、三井住友建設(東京都中央区)と横河ブリッジ(千葉県船橋市)の共同企業体(JV)が請け負い、橋桁が落下した工区は横河ブリッジが担当していた。

 

この日は、横河ブリッジの社員と下請けの汐義建設工事の作業員計約50人が従事し、死傷者10人は、橋の上や足場などで作業していた。

国道176号は交通量が多かったが、巻き込まれた車両はなかった。

 

三井住友建設によると、橋全体の長さは、上り線476m、下り線492mで、幅員はいずれも11m以上あった。

 

西日本高速道路は、事故を受け、新名神高速道路の全工事を中止すると発表、23日から一斉点検を行う。

 

横河ブリッジは、1997年9月、今回と同じ送り出し架設工法を用いた北海道横断自動車道千歳ジャンクション(千歳市)でも、橋桁(長さ約110m、重さ約420トン)を落下させる事故を起こしたことがある。

橋桁をジャッキで持ち上げ、台車で移動させる作業中、ジャッキの位置がずれているにもかかわらず作業を進めたため、橋桁が横にずれて落下し、作業員5人を死傷させたとして、業務上過失致死傷容疑で社員3人が書類送検された。

橋桁の横ずれを防ぐ措置も取っていなかったという。

 

 

建設中の橋桁が落下する事故は、後を絶たない。

 

広島市安佐南区では、平成3年、新交通システムの架設中の橋桁(長さ約63m、重量約72トン)が、高さ約10mから路上に落下。信号待ちの車など11台を押しつぶし、市民ら15人が死亡、8人が重軽傷を負った。

橋桁を支えるジャッキの位置やジャッキ架台のH形鋼の組み方が適切でなく、落下防止策が講じられていなかった。

 

10年には、今治市沖の来島海峡大橋の建設工事で、仮設の桁(長さ約18m、重さ約47トン)が落下。作業員が約60m下に転落して7人が死亡し、1人が重傷を負った。

桁をつる作業に、計画にはなかった安全装置のない油圧式ワイヤ降下装置(クランプ)を使用。

作業員が、ワイヤロープを締め付ける上下2カ所のクリップを同時に緩めたため、ロープが一気に滑り落ち、桁が落下した。

 

出典

橋桁落下 工事中の新名神、2人死亡 8人重軽傷 神戸

http://mainichi.jp/articles/20160423/ddm/001/040/138000c

『神戸・橋桁落下 ごう音、土煙「逃げろ」 作業員ら絶叫 重い建材、救出難航

http://mainichi.jp/articles/20160423/ddm/041/040/125000c

「橋桁落下は想定外」 専門家らの原因究明本格化

http://www.sankei.com/west/news/160425/wst1604250012-n1.html

過去の橋桁事故、安全対策怠ったことが原因に

http://www.sankei.com/west/news/160428/wst1604280052-n2.html

 

 

(報道量が多いので、以下、ポイントのみ転載する)

 

 

橋桁落下 当時の作業は

423181分 NHK関西NEWS WEB)

 

22日は、橋桁を橋台に固定する今月30日からの作業に向けて、準備段階の工事が進められていた。

具体的には、橋桁の西側部分に、クレーンでつり下げる際に使う、「セッティングビーム」と呼ばれる鋼鉄製の設備3基を据え付ける作業が行われていた。
「セッティングビーム」は1基の重さが25トンで、3基で75トンある。

据え付け作業が完了したのは22日の午後4時すぎで、その直後の午後4時半ごろに橋桁が落下したという。


「セッティングビーム」を据え付けたことで、ジャッキにかかる重みも増したが、NEXCO西日本によると、重みが増すのは想定内だとしている。

 

http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20160423/4788031.html

 

(ブログ者注)

 

どのテレビ局だったか、以下は「セッティングビーム」の解説趣旨。

地形上、橋桁の西側部分をつり下げるクレーンを少し遠くに設置せざるをえなかった。

そのままでは橋桁の西端がクレーンの真下にこないので、橋桁を長くするために取り付けた部品。

 

   

 

                   (2/3へ続く)

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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