2018年4月24日19時8分にNHK福島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福島第一原発の事故をめぐり、東京電力の旧経営陣3人が強制的に起訴された裁判で、当時、東京電力で津波対策の部署を統括する立場だった元社員が証言した。
元社員は、事故の3年前に社内でまとめられた巨大な津波の想定は信頼性が低いと考えていたと証言した。
東京電力は、高さ15.7mの津波が福島第一原発に押し寄せる可能性があるという想定を事故の3年前の平成20年にまとめていて、旧経営陣がこの想定をどう受け止めていたのかが裁判で争われている。
東京地裁で開かれた24日の審理では、当時、東京電力で津波対策の部署を統括する立場だった元社員が証言した。
元社員は、津波対策を取ることについて社内を説得しなければならないと考え、当時の上司と相談し、武藤元副社長に報告することになったと証言した。
その後、武藤元副社長からは、津波対策を保留し、専門の学会に検討を依頼する方針が示されたが、元社員は、「私も想定は信頼性が低いと考えていた。元副社長の話は合理的だと感じた」と証言した。
一方、元社員の当時の部下は、今月10日に開かれた法廷で、対策の保留について「予想外で力が抜けた」と証言していて、違いが表れた。
次回は今月27日に引き続き、元社員が証言する。
出典
『東電元社員「想定は信頼性低い」』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20180424/6050000866.html
4月24日12時49分に産経新聞からは、上記記事とはニュアンスの異なる、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
第8回公判が24日、東京地裁で開かれ、東電で津波の試算を担当する部署の責任者だった元社員が、巨大津波が襲来するとの試算結果が出る前から「対策を始める必要があると思っていた」と証言した。
検察官役の指定弁護士の尋問に答えた。
元社員は東電の地震対策センターで土木調査グループのマネジャーを務め、これまでに計3回の公判で証言した社員の元上司。
2人は2008年6月、最大15.7mの津波が福島第1原発を襲うとの試算結果を、被告の武藤元副社長(67)に報告していた。
出典
『元東電社員証言「津波対策始める必要あると思っていた」東電強制起訴公判、東京地裁』
https://www.sankei.com/affairs/news/180424/afr1804240013-n1.html
(ブログ者コメント)
当時の部下の証言内容は、本ブログでも紹介スミ。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。