2018年4月25日付で読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午前7時45分頃、近鉄南大阪線矢田(大阪市東住吉区)~河内天美(大阪府松原市)間の大和川にかかる橋(197m)に設置されたセンサーが異常を感知した。
近鉄は徐行運転を続けていたが、約25分後、橋を通過した列車の乗務員が揺れを感じたため、同8時10分頃、大阪阿部野橋~河内天美間で運転を見合わせた。
近鉄によると、橋上のレールにゆがみが確認された。
現在、橋では9本ある橋脚のうち1本を補修工事中で、センサーはその傾きを検知するために設置されていた。
近鉄が原因を調べている。
25日中の運転再開は困難といい、大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)やJR、南海で振り替え輸送を実施している。
南大阪線は大阪阿部野橋(大阪市阿倍野区)と橿原神宮前(奈良県橿原市)を結ぶ約40km。
駅は28あり、1日の利用客は約16万人に上る。
通勤時間に重なり、大阪阿部野橋駅は利用客らでごった返した。
出典
『線路にゆがみを確認、近鉄南大阪線が部分運休』
http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20180425-OYO1T50008.html
4月26日9時17分に毎日新聞からは、原因などに関する、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「大和川橋梁」上の線路がゆがんだトラブルで、近鉄は25日、雨で川が増水し、橋脚下の川底が削られて傾いたことが原因とみられると発表した。
同日午前から大阪阿部野橋~河内天美駅間の上下線で運転を見合わせているが、再開のめどは立っておらず、影響人員は、この日だけで約16万2000人に達する見通し。
近鉄によると、橋脚は9本あり、矢田駅側から4本目の橋脚上部が上流側に7.8cm傾き、線路も上流側に最大で2.4cmずれていた。
3本目が昨年10月の台風21号で川底が削られて約2cm傾き、この2本の補強工事を実施している最中だった。
25日午前6時半ごろ、橋脚に設置した計測器が約8mmの傾きを検知したと、工事会社から近鉄に連絡があった。
その後、工事会社から線路がゆがんでいるとの報告があり、同7時44分から橋梁上では徐行運転。
乗り込んだ社員が通常より大きな揺れを感じたため、同8時8分に運転見合わせを決め、JRや南海、大阪メトロによる振り替え輸送を実施した。
近鉄によると、大和川橋梁付近の水位は、雨のない時と比べ、約3m上昇していた。
水位が下がるのを待って対応を検討する方針で、担当者は「水位が下がり、これ以上傾かないように措置をすれば、運転を再開できる」と説明している。
府内では、昨年10月の台風21号で、府南部の男里(おのさと)川にかかる南海本線の橋上の線路がゆがむトラブルが発生。
現場を通過した普通電車が一時脱線するなどして、乗客5人がけがをした。
出典
『近鉄 橋脚、上流側に7.8センチ傾く 南大阪線・大和川』
https://mainichi.jp/articles/20180426/k00/00e/040/210000c
4月25日17時31分に京都新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
近鉄は25日、記者会見し、橋脚が上流側に78mmずれていたことを明らかにした。
枕木などがあることからレールのゆがみは24mmにとどまったという。
運転再開のめどは立っておらず、同日は約16万2000人に影響する見込み。
近鉄によると、雨のため水位が24日夜から上昇し、川底が削られた可能性があるという。
橋の強度に問題はなく、水位が下がり次第、原因を調査する。
出典
『近鉄南大阪線橋脚78ミリずれる レールもゆがむ、16万人影響』
http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20180425000125
(ブログ者コメント)
今回は、たまたま工事用にセンサーが設置されていたため、事なきを得た。
仮にセンサーが設置されていなかったら、どうなっていただろうか?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。