2020年3月19日8時58分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2018年7月の西日本豪雨で川の堤防が決壊し、甚大な浸水被害を受けた岡山県倉敷市真備町地区周辺の河川監視カメラについて、被災当時の動画が一部を除いて消去されてしまっていたことが判明した。
カメラを管理する中国地方整備局岡山河川事務所によると、システムが古く、自動消去に保存処理が追いつかなかったという。
同事務所はシステムを改修して改善する方針だ。
【システム改善へ】
同事務所は管理区間内の河川沿いにカメラを設置。
24時間体制で川の様子を映し出し、遠隔地から状況を確認して対応を判断したり、ホームページ上で公開したりしている。
高梁川水系には全部で28台設置。
撮影された動画データは3日間、サーバーにとどまり、保存処理をしなければ古いものから順次消去される。
真備町地区で相次いで堤防が決壊したとみられる2018年7月6日午後11時~7日午前7時までの周辺の河川監視カメラ6台の動画データの保存状況について取材すると、1台は残っており、1台は6日午後11時~7日午前3時まで、1台は7日午前0時から6時59分までのみ残っていた。
その他の3台は残っていなかった。
川の水が堤防を越える様子や、小田川氾濫の主因とみられるバックウオーター現象が起きた高梁川との合流点付近の動画も消えてしまったという。
同事務所の担当者は、「サーバーのデータ容量が小さい上にシステムが古く、保存処理に非常に時間がかかった。他業務にも追われ、できるだけ残そうと努力したが、間に合わなかった」と話す。
同事務所とは別に、小田川沿いに2台の河川監視カメラを設置する県では、同じように動画は消えたが、30分おきの静止画を保存しているという。
一方、肱川などが氾濫した愛媛県では、同様に一定期間が過ぎると消去される仕組みだったが、担当者の判断で、県が設置する全10台の2018年7月5~7日の72時間分の動画データを保存処理した。
動画は学習会などで、当時の状況を伝える資料として活用しているという。
小田川とその支流の決壊原因の調査委員会で委員長を務めた岡山大の前野詩朗教授(河川工学)は、「動画が消去されたのは残念。委員会では、水位の調査結果やドライブレコーダーの映像から決壊の主因が分かったため、あまり結果に影響は無かったと思うが、動画が残っていれば、後世にどのような現象が起きたか伝えやすい。異常洪水時などでは、可能な限りデータを残す仕組みにするのが良い」としている。
公文書管理の専門家は、災害時におけるデータ保存のルール整備を訴える。
中国地方整備局と岡山県にはマニュアルや要綱などのルールは存在せず、担当者の判断に任せられていた。
東洋大の早川和宏教授(行政法)は、「災害時にどのように情報を残すか整理するべきだ。担当者にとっても判断基準があるのが望ましく、統一的なルールが必要だ」と指摘している。
https://mainichi.jp/articles/20200319/k00/00m/040/026000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。