2021年12月1日12時2分に長崎放送から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
佐世保港で30日に発生した有毒な煙を伴う船舶火災で、海上保安部は船が係留されている海域での航行などを制限しています。
この火事は30日午後2時半ごろ、佐世保港を航行中の運搬船「第七鳳(おおとり)丸」に積んでいた害虫駆除の薬剤が発火し、有毒のリン化水素が発生したものです。
海上保安部によると、薬剤が雨に濡れたことが発火の原因だということです。
船には7人が乗り組んでいて、このうち6人と救助にあたった巡視艇の乗組員ら7人の合わせて13人が、煙を吸い込んだとして病院に搬送されました。
全員、命に別状はないものの、1週間の経過観察となっています。
「第七鳳丸」は佐世保市崎辺町の沖合300メートルのところに係留されていて、30日午後7時から半径200メートルの海域で船の航行や停泊が制限されています。
海上保安部では、1日午後から有毒物質などに対応する機動防除隊を投入し、火災やリン化水素の発生状況を確認することにしています。
12月1日7時49分に読売新聞からは、13人のうち1人がせきの症状を訴えているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
30日午後2時半頃、長崎県佐世保市庵浦町の沖合約300メートルの海上で、「第七鳳丸」(9・1トン)から出火した。
佐世保海上保安部の発表によると、船に積んでいた穀物などを消毒するリン化水素が雨にぬれて発火したという。
気化したリン化水素は有毒で、乗員7人のうち6人と、救助にあたった別の船の乗船者や同海保の巡視艇の乗組員ら7人の計13人が煙を吸い込み、病院に搬送された。
1人がせきの症状を訴えているという。
同海保は、「煙を吸った人がいる場合は医療機関を受診してほしい」と呼びかけている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20211201-OYT1T50088/
11月30日19時19分にYAHOOニュース(テレビ長崎)からは、積まれていたリン化水素はホスフィンだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月30日午後、佐世保港内で小型船が焼ける火事がありました。
佐世保海上保安部は、毒性のある物質が出火につながったとみて、周囲に注意を呼びかけています。
佐世保海保によりますと、11月30日午後2時半ごろ、佐世保港内で小型船「第七鳳丸」が焼けました。
これまでの調べで、毒性があり、害虫駆除などに使うリン化水素「ホスフィン」が積まれていたことが分かっています。
水に触れると発熱すると言われ、海保は出火原因とみて調べています。
船に乗っていた日本人4人と外国人3人の、あわせて7人のうち、日本人1人が体調不良を訴えているということです。
海保は、煙を吸った場合は病院に行くように呼びかけています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/11b4cb36a29f92ed35a9d617c6565e190d450e84
(ブログ者コメント)
〇ホスフィンはガスのはず。それが雨に濡れて発火した?
疑問に思い調べたところ、燻蒸剤のリン化アルミニウムが燃えたのかもしれないということに気付いた。
※リン化アルミニウムは個体。
空気中の水分と反応してリン化水素が発生する。
以下はメーカーHPに掲載されている当該物質の情報。
https://jp.uplonline.com/productdetails/7
〇一方、4年前に米国では、リン化アルミニウムを床下に撒いた後、気分が悪くなった人が出たため、水で洗い流したところ、発生したリン化水素で4人が死亡、5人が病院に搬送されたという事故も起きていた。
(2017年1月4日11時43分 CNN)
米テキサス州で住宅の下にまかれた殺虫剤から有毒ガスが発生し、子ども4人が死亡する事故があった。
地元アマリロ警察が3日に明らかにした。
警察の調べによると、一家の住むトレーラーハウスで2日、床下に散布された殺虫剤で気分が悪くなったと数人が訴えた。
このため、殺虫剤を洗い流そうと、家族の1人が水をまいたのが致命的な誤りだった。
殺虫剤に使われていたリン化アルミニウムは、水を混ぜると有毒ガスのホスフィンが発生し、人が吸い込めば肺に水がたまって呼吸器不全を引き起こすことがある。
2日午前5時すぎ、通報を受けて救急隊が駆け付けたときにはトレーラー内に10人がいて、うち子ども4人が死亡、5人は病院に搬送された。
死亡したのはハイスクール卒業を間近に控えた17歳の姉と3人の弟で、最年少の弟は7歳だった。
アマリロ警察は事件性がなかったかどうかについて捜査を続けているが、現時点では事故だった可能性が強いと見ている。
殺虫剤を地面にまいたのはトレーラーハウスに住む男性で、リン化アルミニウムは友人から入手したものだった。
リン化アルミニウムは商店などで殺虫剤や殺鼠剤として使われているが、水を混ぜると人が死に至ることもあり、環境保護局(EPA)は毒物に分類している。
https://www.cnn.co.jp/usa/35094518.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。