2017年9月15日22時40分に山陽新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
倉敷市のJR山陽線踏切で2015年2月、立ち往生したトラックに列車が衝突、列車の乗客18人と運転士1人が負傷した事故で、岡山県警交通指導課と玉島署は15日、トラック運転手男性(52)=倉敷市=を自動車運転処罰法違反(過失運転致傷)と過失往来危険の疑いで、列車の運転士男性(29)=同市=を業務上過失傷害と業務上過失往来危険の疑いで、それぞれ書類送検した。
県警によると、トラックの停止原因は変速機の不具合だったが、説明書通りに操作すれば必ず復旧することが判明。
列車に関しては、運転士が前方を注視していれば踏切の手前約800m地点でトラックを目視でき回避できたという。
書類送検容疑は、トラック運転手は踏切内で停止した際、変速機の適切な復旧操作を怠って列車の往来の危険を生じさせ、運転士は時刻表などの確認に気を取られてトラックの発見が遅れるなどし、それぞれの過失による衝突で19人にけがを負わせた疑い。
県警によると、トラック運転手は「正しい復旧操作は行った」と容疑を一部否認。
運転士は認めている。
県警は、トラックを所有する運送会社と製造メーカーについても調べたが、管理などに問題はなく、いずれも「過失は問えない」と判断。
JR西日本についても、運転士の健康状態や運転適正などの管理に「問題はなかった」と結論付けた。
事故は15年2月13日午前8時20分ごろ、倉敷市船穂町船穂、西阿知―新倉敷間の八人山(はちにんやま)踏切で発生。
負傷者のうち、乗客の専門学校生が頭の骨を折って、一時意識不明の重体になった。
JR西日本岡山支社の吉田副支社長は、「事故後、さまざまな安全対策を進めてきたが、今回の送検を厳粛に受け止め、再発防止に万全を期してまいります」とコメントした。
出典
『運転双方を過失容疑で書類送検 倉敷のJR衝突事故で岡山県警』
http://www.sanyonews.jp/article/597562/1/
9月15日20時17分に産経新聞westからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県警によると、運転士は容疑を認めた。
運転手は、「トラックに不具合が起き(マニュアルにある)復旧操作をしたが動かなかった」と、一部否認している。
運転士は、電車が非常ブレーキで止まることができる約450m手前の地点より前でトラックを確認することが可能だったにもかかわらず、気付くのが遅れて、約260m手前で非常ブレーキをかけたため間に合わなかった。
電車に異常を知らせる「特殊信号発光機」がカーブなどで視認できない死角区間にあることも判明したが、直接の原因ではなく、JR西日本の過失は問えないとした。
県警は、トラックの整備や管理に問題がなかったかも調べたが、不具合はエンジンを一度切るなど取扱説明書に明記されている操作をすれば復旧が可能だったと断定した。
出典
『JR運転士ら書類送検、乗客ら19人重軽傷の山陽線踏切事故』
http://www.sankei.com/west/news/170915/wst1709150086-n1.html
9月15日19時7分にNHK岡山からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、29歳の男性運転士は、踏切のおよそ260m手前で異常を知らせる信号に気づき、非常ブレーキをかけたものの、間に合わなかったという。
警察の調べによると、この踏切では、少なくとも450m手前でブレーキをかければ衝突を避けられたということだが、実際に踏切にトラックと同型の車を置き、電車の運転席からどう見えるかなどを調べたところ、踏切のおよそ800m手前から先では、トラックを目視で確認できることがわかったという。
これまでの調べに対して運転士は、「時刻表や計器の確認に気を取られ、前方の確認を怠った」などと話しているということで、警察は、前をよく見ていなかったことが事故につながったとして、業務上過失傷害と業務上過失往来危険の疑いで書類送検した。
出典
『倉敷踏切事故 運転士を書類送検』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/4023827882.html
(ブログ者コメント)
NHK岡山からは、線路上を動かすことができるやぐらの上に人が乗り、やぐらを移動させつつ、踏切りが確認できる位置を検証する様子が放映されていた。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。