2020年3月24日9時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
春は旅立ちの季節――。
駅のホームには、家族や恋人をあふれる思いで見送る人たちがいる。
一方で、駅員にとっては「動き出した車両に近づくことはないか」と、神経を使う光景でもある。
山陽新幹線の小倉駅(北九州市)では、独自の「仕掛け」が効果を発揮している。
「ここは見送りのお客さんが多いな」。
小倉駅の新幹線ホームで運転係員を務める久保川さん(女性、30歳)は、3年前に博多駅から転任してそう思った。
北九州空港は福岡空港よりも街の中心部から遠く、小倉駅では東京や大阪などへの遠距離の新幹線利用が多いとされ、そのため見送り客も多いとみられる。
昨年1月のある日の小倉駅の改札通過人員は2万1027人で、うち入場券利用は約11%の2258人。
博多駅は4万6478人中3245人で約7%、岡山駅は5%だった。
見送り方も熱がこもっていて、孫の門出を見守ろうという祖父母らが発車の1、2時間前に駅に来て、弁当を持たせているのを見かける。
祖父母に限らないが、見送る相手しか目に入らなくなり、発車間際でも車両から離れなかったり、動き出した後に窓に手を伸ばしたりする人もいる。
緊急停止のスイッチを押すような大事に至らないように、笛やアナウンスで鋭く注意喚起するが、せっかくのはなむけに水を差すことになるし、駅員の側も後味が悪いという。
「安全な見送り」を、どうやって促すか。
昨夏、駅員たちで話し合い、このスペースから見送ってほしいという「立ち位置」をホームに示すことにした。
折しもお盆前。
善は急げと、新幹線の運行が終わった夜間、駅員が自ら作業した。
黄色い点字ブロックの内側に空色のペンキを塗り、白字で「お見送(みおく)りエリア」と描いた。
立ち位置を示す足跡は裸足。
動物や鳥の足跡は「描いているうちに思い付いた」という。
描いたのは、見送り客が多い東京・大阪方面のホームで、のぞみ号が出発する13番線。
効果を検証するため、まずは11~16号車の指定席側の乗降口そばに青い四角を描いた。
手作り感が目を引いたのか、結果は大成功。
直後に調べると、お見送りエリアを設けた指定席側の「危険な見送り」は、計4時間で122人中わずか2人だったのに対し、描いていない自由席側の1~5号車は98人の見送り客のうち26人だった。
「こんなにうまくいくとは」と、駅長の池山さん(49)も驚いた。
「もう少し下がったほうがいいですよ」と客同士で促す様子も見られたといい、青い四角は今年になって自由席側にも設けられた。
ひとつ面白いことがあった。
夜の作業を終えた駅員が朝になって見ると、白のペンキを踏んだらしい本物の鳥の足跡が、2カ所に付いていたのだ。
見つけられたら、別れの悲しみが少し癒やされるかもしれない。
https://digital.asahi.com/articles/ASN3R5WP4N3BTIPE026.html?pn=7
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。