2024年10月8日6時50分に読売新聞から下記趣旨の記事が、現場付近の枕木劣化状況などの写真付きでネット配信されていた。
いすみ鉄道(千葉県大多喜町)の車両が脱線した問題で、同社は7日、大多喜町役場で記者会見を開いた。
事故現場付近で線路の枕木が腐食していたことを明らかにし、脱線の原因との見方を示した。
問題の枕木を強度の強いコンクリート製に交換するため、今月中に作業に着手する予定だったという。
古竹社長が記者会見し、「事故を重く受け止める」と陳謝した。
脱線については「車両の問題ではなく保線の問題」「断定はできないが、枕木の劣化が事故の一因」と述べた。
列車は事故当時、規定の速度(時速42キロ)を守っていたという。
同社によると、事故現場に近い国吉駅から苅谷踏切までの区間では、枕木の腐食が進み、交換が必要な状態だった。
事故現場付近のレール1本(約20メートル)が外向きに横倒しになっていたが、同社は、列車の脱線後、線路が劣化した枕木から外れたとみている。
事故現場付近の線路と枕木。線路は外側に横倒しになっている。
同社は2013年12月にも、西畑―上総中野駅間で脱線事故を起こしている。
この時の原因は枕木の経年劣化だった。
枕木とレールの接続が緩むと軌道間が拡大し、脱輪するリスクが高まるという。
同社は過去5年間で毎年約300本ずつ、木製からコンクリート製のPC枕木に入れ替えを進めてきた。
今回の脱線で問題になった枕木は、11月20日までの工期で交換する計画だった。
事故は4日午前8時8分、いすみ市苅谷の国吉―上総中川駅間で起きた。
大原発上総中野行き普通列車(2両編成)が脱線。
高校生などの乗客104人と運転士1人にけがはなかった。
運輸安全委員会の鉄道事故調査官が調査を進めている。
同社は9日、重機で列車2両を線路脇に移動させ、枕木と線路を交換する。
10日以降に車両を大多喜駅まで移動させる予定だ。
大原―上総中野駅間の全線(26・8キロ)で安全を確認し、今月末の運転再開を目指す。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20241007-OYT1T50218/
(ブログ者コメント)
経営厳しいローカル線ゆえ、一挙に枕木交換というわけにはいかず、劣化度合いによって優先順位をつけて計画的に交換を進めていたものと推察するが、結果的には交換寸前に事故が起きてしまった。
優先順位のつけ方に反省すべき点はなかったのだろうか?
ちょっと気になった。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。