2015年7月4日11時41分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月4日8時41分にNHK首都圏NEWS WEBから、7月4日付で埼玉新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
埼玉県熊谷市の特別養護老人ホーム「I」で昨年12月、男性介護職員(48)が、入所していた熊谷市の女性(当時88)に誤って別の入所者用の薬を飲ませた後、女性が嘔吐し、誤嚥性肺炎で亡くなったことが4日、県などへの取材で分かった。
施設も取材に対し、事実関係を認めている。
県福祉監査課などによると、昨年12月19日の朝食の際、前日入所した女性に血圧降下剤などを服用させるところ、男性介護職員が誤って別の入所者のパーキンソン病治療薬を飲ませたという。
女性は1時間余り後に嘔吐し、病院に運ばれたが、同月22日に亡くなった。
入所者が食事をする部屋で、この職員が薬が入った袋に書かれた別の入所者の名前を読み上げたが、死亡した女性が「はい」と答えたため本人だと思い、そのまま飲ませたという。
女性は認知症を患い意思決定ができない状態で、高血圧のため血圧降下剤などを服用する予定だった。
顔と名前の確認が不十分だったとみられる。
医師の診断の結果、服用した薬は直接的な死因ではないが、薬の副作用による嘔吐が原因で肺炎を起こした可能性があるという。
女性の遺族から通報を受けた県は1月28日、施設の調査に入り、翌月26日に文書で再発防止を指導した。
施設からは、薬を飲ませる際の本人確認のマニュアルを見直したという報告があったという。
県警は、業務上過失致死容疑で捜査している。
男性職員はホームヘルパー2級の資格を持っていた。事故後、体調不良を訴え退職した。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASH74336BH74UTNB003.html
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20150704/3084621.html
http://www.saitama-np.co.jp/news/2015/07/05/02.html
7月4日14時36分に読売新聞からは、省令で定められている県への報告がなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
施設の担当者が、厚生労働省令などで定められている県への報告をせずに放置していたことがわかった。
県や施設などによると、事故が発生した場合、施設の男性ゼネラルマネジャー(GM)が県への報告書を作成することになっていたが、作成せずに放置していた。
県が事故を把握したのは、女性が死亡してから約1か月後の1月16日。施設側の対応を不審に思った女性の遺族からの通報で発覚した。
このGMは県の聞き取りに、「役所に報告するのが怖くなった」と話した。
施設責任者の岡部施設長(女性、65歳)は読売新聞の取材に、「職員に任せっきりにしてしまった落ち度は認める。ただ、施設ぐるみで隠そうとしたわけではない」と説明している。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150704-OYT1T50079.html?from=ycont_top_txt
7月5日付で毎日新聞からは、今回のミスを含め8件、報告が必要なのに報告していなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同施設では、これを含めて県への報告が必要な事故が計8件起きていたが、いずれも報告していなかった。
「I」の岡部施設長らが4日に記者会見して明らかにした。
事故を隠すために報告しなかったと認めたうえで、謝罪した。
岡部施設長らによると、昨年3月21日には、いなりずしを食べた男性入所者(84)が喉につまらせ、1カ月後に誤嚥性肺炎で死亡した。
男性には食べやすいちらしずしを提供することになっていたが、調理を担当する職員らのミスが原因で、他の入所者と同じいなりずしを提供してしまったという。
「I」では、この他に昨年4〜12月の間、
・入所者が転倒して腰の骨を折る
・入所者が入浴中に意識を失い救急搬送される
・職員が入所者に誤った量の薬を飲ませる
・入所者が喉に食事を詰まらせて肺炎になる
など、厚生労働省令に基づく県への報告が必要な事故が6件起きていたが、死亡事例2件をあわせた計8件を報告していなかった。
「I」は2012年4月に開所。入所者90人とショートステイ10人の計100人が利用し、職員は約70人。社会福祉法人「I会」が運営している。
岡部施設長は会見で「利用者を心配させる事態を招き、心からおわび申し上げます」と話した。
出典URL
http://mainichi.jp/shimen/news/20150705ddm041040140000c.html
7月8日19時55分に読売新聞からは、事故後に作成したマニュアルが職員に周知されていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同施設が作成した「事故防止マニュアル」には薬や食事の誤配防止の項目がなく、内容も介護職員に周知されていなかったことが8日、施設関係者への取材でわかった。
今年1月に事故が発覚し、県の指導を受けて、施設側は4月にマニュアルの内容を改めた。
厚労省などによると、老人福祉施設では、省令や県条例で事故防止に関するマニュアルの作成と介護職員への周知徹底が義務づけられている。
薬の誤配防止について、2013年3月に国が作成したガイドラインでは、配る際や服用時など「最低3回は本人のものか確認するといった基本事項を徹底すべき」だとしている。
また、食事についても、誤嚥のリスクの高い入所者をリストアップし、複数の職員が連携して誤嚥を防止するよう指示している。
しかし、施設が13年4月に作成したマニュアルには、薬や食事の誤配防止について、入所者の「名前を呼んで渡す」としているだけで、複数回のチェックや連携など具体的な防止策の記述がなかった。
さらに、マニュアル内容は介護職員約40人に周知されておらず、書類が各階の職員室2か所に保管されていただけだった。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150708-OYT1T50133.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。