2015年7月8日付で埼玉新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月9日16時38分にNHKさいたまからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
7日午後2時40分ごろ、白岡市白岡、市立白岡中学校校舎で、同校3年の女子生徒(14)がエレベーターの扉に挟まれ、右手中指の第1関節を切断するけがを負った。119番で駆け付けた救急隊が、女子生徒を病院に搬送した。
警察と消防によると、事故当時、女子生徒は足にけがを負っていた別の女子生徒ら同級生2人とともに校舎1階からエレベーターに乗り、2階で降りた。
この際、右手に所持していたシューズ袋が扉に挟まり、袋のひもを巻き付けていた右手中指が第1関節から切断された。
女子生徒は、足を負傷している同級生が降りた後にエレベーターを降り、その直後に扉が閉まった。
エレベーターは11人乗りで、同校では、給食や食材などの運搬用と許可を受けた人だけが使用していたという。
学校と市教委は、既に女子生徒の入院先の病院を訪れ、謝罪したという。
橋本校長は8日、「今後学校の指導体制の見直しを図りたい。(本人と保護者には)安全配慮が不十分だったとおわびした」と述べた。
同校は、約1カ月前から足を骨折し松葉づえを使用していた女子生徒のために、エレベーターの使用を許可していた。付き添いの女子生徒の同行も認めていたという。
橋本校長は、「エレベーターの乗り降りについて指導の徹底が行われなかった。エレベーターは6月に点検を行い、故障はなかった」と話した。
学校側によると、2階以上に上昇したエレベーターは、自動的に1階に降りる仕組みだった。
シューズ袋が室内に残り、右手の中指に巻かれた袋のひもを扉が挟んだ状態で、誰もいなくなったエレベーターが降下。ひもが指を締め付ける形になった。
エレベーターは、扉に物が挟まれば安全装置が作動するが、細いひもは感知しなかった可能性があるという。
事故を受けて埼玉県教委は、エレベーターでは体や物が挟まって大けがをしたり物が挟まった状態で動き出したりするおそれがあることを児童・生徒に指導するよう、各市町村の教育委員会などに文書で通知した。
出典URL
http://www.saitama-np.co.jp/news/2015/07/09/01.html
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/1106850311.html?t=1436470995784
(関連記事)
7月8日 産経新聞
女子生徒が指先切断 中学校のエレベーター、靴袋のひも挟んだまま下降 埼玉・白岡市
http://www.sankei.com/affairs/news/150708/afr1507080003-n1.html
7月8日 フジテレビ
袋のひも挟んだままエレベーター降下、指先切断 埼玉・白岡市
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20150708-00000860-fnn-soci
(ブログ者コメント)
○テレビでは、シューズ袋を右肩ごしにひもで背負っているイラストを使って説明されていた。
○調べたところ、平成18年9月に、今回と同じような事故が五反田のビルで起きていた。
(平成18年9月28日付 国交省HP)
ビルの8階で、住人の女性(95)が連れていた犬がエレベーターの外に飛び出した直後にドアが閉まり、犬をつないでいた麻製のひも(長さ約4.6m、太さ10mm)が挟まったままエレベーターが上昇したため、ひもを指に何重にも巻き付けていた女性の指4本が切断された。
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha06/07/070928_.html
○上記事例への対応かどうかは不明だが、日立や三菱といったエレベーターメーカーでは、ひもの挟まれを感知するセンサーを開発している。ただ、3mm太さまでとか、床から1.2m高さまでなどといった制約がある。
http://www.hbs.co.jp/products/renewal/elevator/function/linecatchsensor/index.html
http://www.mitsubishielectric.co.jp/corporate/giho/1102/pdf/1102103.pdf
○今後は、そういったセンサーを付けたエレベーターが主流になるのかもしれない。
ただ、そうなったにしても、それは人が乗るエレベーターだけが対象で、荷物運搬用エレベーターにまでは普及しないような気もする。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。