2017年2月1日1時39分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京大病院(東京・文京)は、31日、2015年に看護師が入院中の就学前の男児に薬を誤投与する医療事故があったと発表した。
男児は、翌日に死亡した。
薬の取り違えが原因で、「男児の死亡に何らかの影響を与えた可能性がある」としている。
病院は遺族に謝罪し、経緯をホームページで公表した。
病院によると、薬の誤投与は、多臓器障害のため重篤だった男児に対し、胃に内服薬を注入する処置をした際に発生した。
看護師は、内服薬を準備後、電話対応などのため作業をいったん中断。
再開する際、近くにあった別の患者の内服薬と取り違えた。
看護師は、名前など投与時の最終確認をせず、薬の取り違えに気付かなかった。
別の患者は男児よりも体格が大きく、男児にとっては薬の量が多すぎたという。
遺族の弁護士によると、抗てんかん薬など13種類の薬剤が誤投与され、10数分後に男児の容体が悪化した。
東大病院は、事故調査委員会を設置。
死亡に影響を与えた可能性があるとする一方で、「どの程度影響したかは判断できない」としている。
男児の母親は弁護士を通じ、「調剤されてから一度も誰のチェックも受けずに投与された。実効的な再発防止策がとられ、今後同様の事故が繰り返されないことを願う」とのコメントを出した。
東大病院は再発防止策として、内服薬をバーコードで管理し、投与前のチェックで誤投与を防ぐシステムの導入を進める。「患者と家族に深くおわびする。改善に取り組む」としている。
出典
『東大病院が投薬ミス 幼児死亡、影響した可能性 』
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG31H75_R30C17A1CC1000/
1月31日22時7分に毎日新聞から、1月31日21時31分にNHK NEWS WEBからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
遺族からの要望を受け、同病院が公表した。
内服薬は、鼻から胃へ管状の器具を使って注入していたが、別の患者用に準備した13種類の薬を看護師が間違って注入した。
そのうち6種類は抗てんかん薬など、特に安全管理が必要な薬だった。
病院によると、看護師は薬を投与するための器具などを準備していたが、他の患者や、かかってきた電話の対応が重なったため、いったん準備作業を中断して男児用の薬を作業台に置き、その後、再開した際に、近くに置いていた別の患者の薬に名前が書かれていなかったため、取り違えたという。
器具には、患者の名前が書かれ、内規では事前に確認するよう定められていたが、看護師は確認しなかったという。
出典
『東大病院 薬取り違え、入院中の男児死亡 HPで公表』
http://mainichi.jp/articles/20170201/k00/00m/040/079000c
『東大病院で薬を取り違えて投与 幼児が死亡』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170131/k10010859911000.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。