2016年9月9日19時33分にNHK関西NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月9日13時31分に読売新聞から、9月9日16時46分に日テレNEWS24から、9月9日15時1分と18時52分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午前11時すぎ、大阪・枚方市の中学校から「理科の実験中に男子生徒2人が体調不良を訴えた」と消防に通報があった。
消防によると、2年生の男女8人が吐き気や腹痛などの体調不良を訴え、病院に運ばれて手当てを受けた。
生徒は全員意識はあり、快方にむかっている。
男子生徒の1人はけいれんして意識を失ったが、救急車の中で意識が戻ったという。
消防や学校によると、当時は2時間目の理科の授業中で、計36人が、酸化銅と炭素を混ぜてバーナーで加熱し、二酸化炭素を発生させる実験をしていたという。
授業開始から40分ほどたった午前10時半頃、生徒から「異臭がする」との声が上がり、気分不良を訴える生徒が相次いだ。
教諭らが保健室に連れて行ったが、症状が改善せず、消防に通報したという。
校長は、「試験管を加熱した段階で、何人かの生徒が『くさい臭いがした』と言って体調不良を訴えた。実験を担当したのはことし採用された20代の教師で、この実験をするのは、今日が初めてだった」、「これまでも同じ実験はしていたが、事故はなかった。原因はよくわからない」と話していた。
消防などによると、実験中に何らかのガスが出た可能性があるという。
実験当時、窓はあけていた。
同中学校は、「実験は異臭が発生するようなものではなく、燃焼時に何らかの物質が紛れ込んだ可能性がある」としている。
消防が、実験していた教室の空気を測定したところ、特に異常はなかったという。
市教育委員会は、同日、今月1日にも理科の実験中に、男女4人が気分不良を訴えて病院で手当てを受けた、と発表した。
市教委によると、今月1日、別の中学2年のクラス(36人)で5限目に鉄と硫黄を使って硫化水素を発生させる実験中、発生した気体を吸ったとみられる男女4人が「気分が悪い」と訴え、病院で手当てを受けた。
うち3人は検査入院したが、症状は軽く、復学している。
授業を担当したのは、9日とは別の教諭だった。
市教委は、当面は同校で同様の理科実験は行わないよう、指導する方針。
花崎学校教育部次長は、「生徒、保護者に深くおわびする。実験中の換気を行うなど学校への指導はしていた。再発防止に取り組む」と話した。
警察が、学校の関係者から話を聞くなどして、実験の手順や安全管理に問題がなかったか、調べている。
出典
『理科実験中に体調不良8人搬送』
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20160909/5546982.html
『理科実験中に気分悪く、中学生8人搬送…大阪』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160909-OYT1T50063.html
『理科実験中に異臭、中学生8人搬送 大阪』
http://www.news24.jp/articles/2016/09/09/07340511.html
『理科の実験中に異臭 中学生8人を搬送 大阪・枚方』
http://www.asahi.com/articles/ASJ9946YPJ99PTIL010.html
『実験中に体調不良、今月2回目 大阪・枚方の中学』
http://www.asahi.com/articles/ASJ995J0CJ99PTIL01J.html
(2016年12月23日 修正1 ;追記)
2016年12月22日付で読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 (新情報に基づき、タイトルも修正した)
枚方署が、担当の男性教諭(29)と女性教諭(23)を業務上過失傷害容疑で書類送検したことが、同署への取材でわかった。19日付。
実験器具の洗浄が不十分で、亜硫酸ガスなどが発生したのが原因と断定した。
同署や市教委によると、男性教諭は、9月1日に2年生のクラスが硫化水素を発生させる実験をした後、使用した実験器具の洗浄を怠った疑い。
女性教諭は、同9日に別のクラスが行った酸化銅と活性炭から二酸化炭素と銅を取り出す実験で、器具の洗浄確認を怠って有毒ガスを発生させた疑い。
この際、生徒8人が頭痛や吐き気などを訴え、病院に搬送された。
1日の実験でも、4人が気分不良を訴え3人が入院したが、換気などが行われており、過失はないと判断した。
男性教諭は、「生徒が病院に運ばれて気が動転し、器具の洗浄を失念した」、女性教諭は、「洗浄されているか、全く確認していなかった」と供述しているという。
出典
『理科実験で気分不良、中学教諭2人を書類送検』
http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20161222-OYO1T50019.html
(ブログ者コメント)
1日の鉄と硫黄から硫化水素を発生させる実験後に、どのような物質が実験器具に残っていたというのだろうか?
そして、それが、9日の酸化銅と活性炭から二酸化炭素と銅を取り出す実験時に、新たに加えられた何と、あるいは発生した何と反応して、亜硫酸ガスなどが発生したというのだろうか?
考えてみたが、ブログ者には思いつかなかった。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。