2020年8月10日に掲載した第1報(2/2 修正1)がブログ運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報(2/2)は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/10915/
(2021年2月15日 修正2 ;追記)
2021年2月8日21時45分に読売新聞からは、爆発時の空気振動が宇宙空間にまで達していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
昨年8月にレバノンの首都ベイルートで起きた大規模爆発で、爆発に伴う空気の振動が高度300キロ・メートルの宇宙空間にまで達していたと、北海道大などの研究チームが発表した。
上空の大気を観測した結果、原爆や核実験を除くと、人為的な爆発では過去最大級の規模とみられるといい、論文が英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された。
ベイルートの港で発生した爆発では、200人以上の死者が出た。
倉庫に放置された大量の硝酸アンモニウムへの引火が原因とみられている。
北海道大の日置(へき)幸介教授(地球物理学)らは、地震や爆発に伴う空気の振動で、地球上空の電離層にある電子の密度が激しく変わる現象に着目。
人工衛星から届く電波を利用し、ベイルート上空の電離層の乱れを調べた。
その結果、爆発から約10分後、高度300キロ・メートルで電子の密度が大きく変化していたことがわかった。
この高度には、わずかに大気があり、空気振動が届いたとみられる。
日置教授によると、爆発の規模は、噴煙が上空9000メートルに達した2015年の口永良部島(鹿児島県)の噴火などに匹敵するという。
石井守・情報通信研究機構宇宙環境研究室長(超高層大気物理学)の話
「地表の人為的な爆発が宇宙にまで届くまれな現象をここまでクリアにとらえたのは意義深い」
https://www.yomiuri.co.jp/science/20210208-OYT1T50172/
2021年3月24日20時40分にYAHOOニュース(Newsweek)からは、電離層の乱れは電離圏擾乱と呼ばれており、2004年の浅間山噴火よりも大規模だったなど、やや詳しい下記趣旨の記事がネット配信されていた。
中東レバノンの首都ベイルートでは、2020年8月4日、2750トン以上の硝酸アンモニウムが保管されていた港の倉庫で大規模な爆発が発生した。
チュニジアやコートジボワール、ドイツで、この爆発による超低周波音が記録され、爆発地点から500キロ圏内の観測点では地震波を観測。
アメリカ地質調査所(USGS)は、この爆発をマグニチュード(M)3.3相当と観測している。
【爆発による大気波動が高度300キロの電離圏に達していた】
そして、このほど、この爆発による大気波動が高度300キロの電離圏に達し、人類が引き起こした爆発の規模としては、核爆発を除き、史上最大級であることが明らかとなった。
高度50キロから965キロ付近には、太陽からの紫外線やX線により大気の原子や分子が電離した「電離圏」があり、火山噴火や核爆発など、地上で大規模な爆発が発生すると、電離圏の電子数を変動させる「電離圏擾乱」が起こる。
北太平洋のジョンストン島で1958年に行われた核実験では、核爆発による電離圏擾乱が初めて確認された。
北海道大学大学院理学研究院とインド国立理工学院の共同研究チームは、電離圏の電子数に着目し、ベイルートでの爆発の規模を調べた。
【2004年の浅間山の噴火よりも大きかった】
オープンアクセスジャーナル「サイエンティフィック・リポーツ」で2021年2月2日に発表した研究論文によると、隣国イスラエルとパレスチナの15カ所の全球測位衛星システム(GNSS)のデータを用いて電離圏全電子数(TEC)の変化を分析した結果、この爆発による大気波動が南に向かって秒速0.8キロで進み、爆発から約10分後、高度300キロの電離層F領域に達して、電離圏擾乱を引き起こしたことがわかった。
研究チームは、この爆発による電離圏擾乱の規模を、2004年から2015年に浅間山、霧島山新燃岳、桜島、口永良部島で発生した計5件の火山噴火と比較し、その規模が、2004年9月1日に浅間山で発生した噴火よりも大きかったことも示している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1ffef004955a4a294f004646dfa9f321a5469004
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。