2023年7月3日20時51分に東京新聞から下記趣旨の記事が、現場写真と地図付きでネット配信されていた。
3日午後3時15分ごろ、東京都港区新橋3の雑居ビルで「爆発音とともに大量の煙が出ている」と110番があった。
警視庁愛宕署によると、ビル2階の飲食店から出火し、男性店長(52)や通行人ら男女4人が重軽傷を負った。
いずれも命に別条はないという。
署によると、店は営業前で客はいなかった。
男性店長は調べに「ガス臭いと思いながら、たばこを吸おうと店内でライターをつけた瞬間に爆発した」と説明。
何らかの理由でガスが充満していたとみられる。
店長は顔に重いやけどを負っており、回復を待って事情を聴く。
店内にいた女性従業員(53)と、ガラス片が当たった通行人の女性(53)も重傷。
別の通行人の男性(75)も軽いけがをした。
現場はJR新橋駅から西に約300メートルの繁華街。
ガラス片や紙片が散乱するなど、一時、騒然となった。
ビルは地下1階、地上8階建て。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/260680
7月3日19時3分にテレビ朝日からは、衝撃波を感じた人もいた、1時間ほど前から100m離れた場所でもガス臭がしていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
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火が出たのは3日午後3時20分ごろ。
警視庁などによると、直前には「爆発音があった」との通報がありました。
この映像を撮影した人によると、火が出る3分から5分前に「ドン」という爆発音がして、100メートル離れたビルでも揺れを感じたといいます。
目撃者:
「近くのビルでデスクワークをしていたんですけど、そしたら、ものすごく大きなドンッて音が聞こえて、最初『車がぶつかったのかな』と思ったんですけど、衝撃波と音からしてそれは違うなと思って、今まで聞いたことのないすさまじい音でした」
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火が出たビルの2階に入っていたのはカフェバー。
店のホームページによると、営業は午後4時からで、火が出た時は開店の準備をしている最中でした。
店内に客はいませんでしたが、50代の男性店長、50代の女性店員、そして通行人の50代男性と70代男性の合わせて4人がけがをして、3人が病院に運ばれました。
店長と店員は顔にやけどを負いました。
火が出たビルの1階の飲食店に勤める男性は、爆発が起きる前からガスの臭いがしていたと言います。
1階の飲食店に勤める男性:
「2時半ぐらいに新橋着いたんですけど、ちょうど100メートル離れたここの場所でもガス漏れの臭いがして、自分の店に近付くにつれ、激しい臭いがしたのでどこかで漏れてるのかなって思ったが、まさか同じビルだった」
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https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000305747.html
7月4日6時8分にNHK首都圏からは、店長はガスや下水のような臭いを感じていた、ビルの中にいた人は午前中からガスのような臭いを感じていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警視庁によりますと、男性店長は、「ガスや下水のようなにおいがしていた。店内の喫煙室でタバコを吸おうとライターをつけた瞬間に爆発した」などと説明しているということです。
また、関係者によりますと、当時、ビルの中にいた人は「午前中からガスのようなにおいがして気になっていた」と話しているということです。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20230704/1000094434.html
7月4日16時22分にYAHOOニュース(デイリー)からは、識者は近場のビルの窓ガラスが割れていないことから「穏やかな爆発」という表現をしたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4日に放送されたTBS系「ゴゴスマ~GOGO!Smile!~」では、3日午後に東京・新橋のビルで起きた爆発事故について取り上げた。
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事故現場から中継で出演した元東京消防庁警防部長で危機対応人材育成研究所所長の佐藤康雄氏は、「皆さんは非常に激しい爆発と思われるかもしれませんが、プロの目から見ると穏やかな爆発だったなと思います」と断言。
このひと言にスタジオの出演者からは、一斉に「エーッ」などと驚きの声が上がった。
佐藤氏は、狭い通りを挟んだ向いのビルの窓ガラスが割れていないことを指摘し、都市ガスによる火災の場合、「150メートルぐらい(先)のガラスとかサッシはみんな吹き飛びます」と説明。
「爆発自体は激しいように素人の方には見えますけど、プロの目から見ますと穏やかな爆発」と改めて解説すると、MCの石井亮次アナウンサーは「へー、これで!」と驚きを隠さなかった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/511ca6108ec088e6f15512b38e0a7ec5efb47363
7月5日18時56分に産経新聞からは、3階床下のガス管接続部が外れていた、3階空き店舗で水道管撤去などを行っていた作業員がガス管に触った、その真下が喫煙室だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
捜査関係者によると、爆発が起きた3日は、午前9時~午後1時半ごろの間、3階の空き店舗で水道管を撤去するなどの内装工事が行われていた。
現場検証の結果、3階の床下にあるガス管の接続部分が1カ所外れていたことが判明。
作業員の1人が警視庁に「床に出ていたガス管に触った」と話しているといい、内装業者から事情を聴くなどし、詳しい経緯を調べている。
2階店舗はガスを契約しておらず、ガス管が外れていた場所の真下が2階の喫煙室だったという。
https://www.sankei.com/article/20230705-DCAAPRODIRLYPLGELOKMKE3T5Q/
7月5日18時55分にYAHOOニュース(テレビ朝日)からは、昔のビルではガス管と水道管は見分けがつかないなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
爆発前、内装業者が水道とガスの工事を行っていました。
3階の床下にガス管が通っていて、ガス管の接続部分が外れ、ガスが漏れたといいます。
では、なぜガス管の接続部分が外れたのでしょうか。
一般的にビル内は配管が張り巡らされています。
水漏れの修理などを行う水道業者によれば、ガス、水道両業者とも作業中、誤ってガス管に触れた可能性は捨て切れないといいます。
I工業社長:
「(ガス管と水道管は)同じ材質。外目からはパイプ自体は見分け付かない」
現場のビルは1971年に建てられ、築年数は50年を超えているといいます。
I工業社長:
「(ガス管と水道管)今は見分け付くんですけど、昔だったら同じような形状の管」
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https://news.yahoo.co.jp/articles/dae0bcd4c868a563d4773d36b09e8c13a1ef24e3
7月6日19時50分にYAHOOニュース(テレビ朝日)からは、内装業者が床から出ているガス管の蓋をとろうとパイプレンチで回した際に配管ねじ込み部?がずれたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火元の上の階で作業をしていた内装業者がガス管のふたを「パイプレンチで回した」と話していることが分かりました。
この作業によってガス漏れが起きたとみられます。
では、「ガス管のふた」とは…。
市民防災研究所・坂口隆夫理事:
「部屋の床の部分に出ているということは、ガス器具を使う場合にはそこからガスを引いて使う」
一般的に、店舗を改装する際、かつてあった台所などは撤去され、ガス管の一部が残されることがあるといいます。
内装業者:
「ガス管のふたの部分が出っ張っているから取ろうと思ってぐるぐる回したら接続部分がずれた」
パイプレンチを使って出っ張りを回して外そうとした際、床下につながっているガス管との接合部分が外れ、そこからガスが漏れていったとみられます。
内装業者:
「ガス管かもしれないが、ガスは通っていないと思った」
午後1時半に作業を終えた内装業者。
しかし、ガスは漏れ続けていたとみられます。
坂口理事:
「3階の床はコンクリートでできている。都市ガスが3階の改装中の店舗内に漏れていくことはない」
作業していた3階ではなく、下の2階に流れ込んでいました。
この時、ガス漏れの警報音などは鳴っていなかったとみられます。
坂口理事:
「都市ガスの場合は飲食店関係の警報器の義務はない。付けた方がいいですよと『推奨施設』となっている。法令上の義務はない」
午後3時20分ごろ、何も知らないカフェバーの店長が一服しようとすると、爆発です。
内装業者がガス漏れしたことが分かっていて現場を立ち去ったかについては捜査中とのことです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/9d8312bac08add8ba7bedfc7147bead3459f6cb4
(ブログ者コメント)
〇3階の床下というよりは、2階の天井裏にガス管が通っていたということかもしれない。
〇それにしても、ガスのような臭いを感じていながら、ライターに火をつけた。
一般の人のガス漏れに対する意識は、この程度のものなのだろうか?
それとも、自分の店ではガスを使っていないので、ウチで漏れているのではないだろうと思い、火をつけたのだろうか?
〇ガス漏れトラブル時、消防は「火は使わないでください」と巡回広報する。
しかし今回、1時間ぐらい前からガス臭がしていたというのに、「広報していたが・・・」という報道は見当たらなかった。
2023年12月22日10時10分にYAHOOニュース(弁護士ニュース)からは、爆発した店はガス臭いのにライターに火をつけたという当初の報道を否定している、ガスを使っていない部屋でもガス警報器設置が必要か?など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
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あの現場は今、どうなっているのか。
忘年会シーズン真っただ中の金曜夕方、多くのサラリーマンが行き交う新橋に向かった。
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事故当時、爆発元となった飲食店の店長が「ガス臭いと感じながらタバコを吸おうとライターをつけた」と話しているとの報道がなされ、批判が集まっていた。
しかし事故から9日後の7月12日、当該店舗の公式サイトには以下のコメントが掲載されている。
「一部報道において、当店店長が、捜査関係者に対し、ガスの臭いを認識しながらライターに火を付けたことが本件の原因であると説明した旨の報道がなされており、当該報道を基に、一部SNS上で、同人の行動を非難する言動がなされております。
しかしながら、当店店長が捜査当局に対し、そのような説明をした事実はございません」
本来、無色無臭のガスには安全のためわざと臭いがつけられているが、今回の事故のように気づけないケースもある。
ましてや、自身がガス契約していないとなれば、まさか部屋にガスが充満しているとは夢にも思わなかったのではないだろうか。
他の部屋からのガス漏れは、住居においても“人ごと”ではなく、爆発のみならず一酸化炭素中毒の巻き添えになるリスクもあり、死亡例も存在する。
現状、一般家庭におけるガス警報器の設置は義務付けられていないが、経産省によると、LPガスの事故だけでも国内で年間200件前後発生しているという。
新橋で爆発した店舗のように、ガス契約がない場合にも警報器を設置するのかといった点で議論の余地はあるが、自分が気をつけるだけでは安全を守り切れない以上、異常をいち早く知らせてくれる警報器の設置を検討してみてもよいかもしれない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/db781d90ebd4729064ca835327c4ebd8e89aa869
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。